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第10回展示会「戦時体制下の表現ー使ったつもりが使われてー」を2026年8月11日から16日まで、長野市で開きます

 今年も例年通り、信州戦争資料センターの収蔵品展示会を8月11日から16日まで6日間の日程で、例年と同じ、長野市のJR長野駅にほど近い「ギャラリー82」で開きます。八十二文化財団との両者主催で行います。

 題名は「戦時体制下の表現」とし、副題が「使ったつもりが使われて」です。敗戦前の日本は明治維新この方、帝国主義の時代であったとはいえ、戦争に次ぐ戦争で、軍が外征していない時期を数えた方が少ないんではないかと思えるほど、戦時体制の下にありました。

 そんな環境ですから、特に戦争や軍隊を題材に使うことが人々の関心を引き付けることとなり、それがまた、軍国熱を煽るという循環となっていました。

 しかし、日中戦争以後は戦争が終わらないー終わらせられないーという、大日本帝国としては初めての経験になり、戦争解決のためより大きな戦争に突入するという状況となります。自然、あらゆるものが軍に動員されていくことになり、戦争を利用していた表現も、逆に戦争遂行のための表現として動員され使われていくことになります。

 今回の展示では「表現」の幅を広くとらえ、官民のポスター、出版物、造形物、玩具など、さまざまなモノを時代を区切りつつ比較できるよう、展示したいと思っています。そして、子どもの楽しみだった紙芝居からプロパガンダ素材になった国策紙芝居も、例年同様、展示させていただきます。また、戦争末期の新たな資料をいくつか入手していますので、戦争が臣民を使い倒していった状況もお見せする考えです。

 例えばこちら、陸海軍と、なぜかお城まで組み込んだ子ども向けの木綿生地です。こうした品が自然と軍国意識を高める効果を生んだのではないでしょうか。

軍艦や大砲の図柄が入った木綿生地

 こちらも民間の日中戦争下のチラシですが、はっきりと「全体主義」を打ち出しています。ここで表現したいのは組合でまとまれということでしょうが、政府の方針と沿うような表現で強調したのは間違いないところで、ひいてはそれが当たり前のように導く効果もあげたでしょう。

 そしてこちら。郵便局の簡易保険の広告です。政府の一機関とはいえ、こうした戦争のスローガンのような表現があふれている中、しっかりした意思を持たないと、政府や軍に迎合、流されていき、反発する人を「非国民」と呼ぶ社会が練られていったでしょう。

特に太平洋戦争後は熾烈な表現に

 また、画家や写真家らも、国策に協力してその腕前で「大東亜戦争」の宣伝に加わっていきます。こちら、情報局編さんの写真週報では土門拳など当時の一流の人材が協力しています。こちらの撮影者は不明ですが、このように、政府の意に添う宣伝に使われていくことになります。

情報局発行の写真週報掲載のジャワ女性による薙刀訓練

 表現や思考は多用であってこそ、人々に考えるゆとりを与え、個人の思考力を鍛えていきます。今、戦時下でもないのに、急速にそうした多様性が失われつつあることに危機感を覚えます。少しでも、今の世の中で、まだ残るさまざまな情報を突合せて考えることの大切さを感じてもらえたらと願っています。

 入場無料、開館時間は全日程とも午前9時半から午後5時までです。期間中、中の人はが会場に常駐して、説明など随時させていただきます。

 参考までに、過去の展示会のリンクを張っておきます。ぜひ、おこしください。

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