TRN BAX Pro は TRN的フラッグシップ。映画館の音がするイヤホン #自腹
TRN BAX Pro レビュー:映画館のような音響体験を味わう
今回は、TRNのフラッグシップイヤホン、TRN BAX Proをレビューします。自腹購入です!

BAX Proは1DD+2BA+2ESTという豪華な構成で、価格は49,850円。元々399ドル(約65,300円)で販売されていたことを考えると、十分にお得な価格設定と言えるでしょう。

開放的なサウンドステージ
BAX Proの特徴の一つは、開放的なサウンドステージです。背面が解放された設計は、以前レビューしたAzure Dragonと同様で、開放的で音の広がりのある感覚を実現しています。
Squig.linkでBAX Proの周波数特性を見ると、高音域が強調されているように見えますが、実際に聴いてみると、それほど高音域が突出しているとは感じません。これは、背面解放設計による影響かもしれません。
誰かが「スピーカーライクな音」と表現していましたが、まさにその通りで、高音域の自然な響きが印象的です。これがESTドライバーの力なのでしょうか。
各音域は非常に整理されており、分離感も高く、濁りや曇りがありません。しかし、分離感が強すぎて疲れるということもなく、自然な聴き心地です。
充実の付属品
付属品も豪華です。3種類のイヤーピース(シリコン系3サイズ、ウレタン2サイズ)、缶ケース、そして3種類のプラグ(2.5mm/3.5mm/4.4mm)が交換可能なTRN T2Proケーブルが付属します。本体には音質調整のためのスイッチが3つ搭載されています。


映画館さながらの迫力
バランス接続で音量を上げた際に感じたのは、「これは映画館の音の迫り方だ!」という驚きでした。最近、バルト9のシアター8で映画を鑑賞したのですが、その時の臨場感と非常に近いものを感じました。特に音場表現は素晴らしく、スネアドラムの音が耳の外、両頬の先あたりに定位しているように感じられ、非常に楽しく音楽を聴くことができます。対照的に、低域は頭の中に定位しているように感じます。耳の端で鳴っているように感じる音と、立体感のある音の違いは興味深い点です。
トーンジェネレーターのサイン波で周波数特性をチェックしてみると、8000Hz付近に若干の聴覚上の凹みがあるものの、音楽鑑賞において気になるレベルではありませんでした。むしろ気になったのは、TRN TIPSとの相性です。低価格帯の製品には比較的相性が良いTRN TIPSですが、BAX Proには他のイヤーピースの方が合うように感じました。
無印BAXとの比較
無印BAXと比較してみると、無印BAXはBA16の音作りにやや似ており、響き方も似ていると感じました。BAX Proの方が高音域が豊かですが、開放感も高く、BAXとBAX Proは全く別の製品と言えるでしょう。
TRN BAX Pro まとめ:万人におすすめできる、とは言えないが…
BAX Proは文句なしにおすすめできるイヤホンと言いたいところですが、もし10万円以上のイヤホンをメインに使用している方であれば、これでも大きなアラを感じるかもしれません。
BAX Proは良くも悪くも味付けが濃く、いかにも高級機らしい音がします。
味付けが少ない、一貫性のあるサウンドを求めるのであれば、Wyvern、Tanchjim 4U、Moondrop LanやChu2、TRN Conchなど、より安価な選択肢もあります。
またTRN製品の中では、Azure Dragon 青龍が最も一貫性の高いサウンドを持っているかもしれません。
BAX Proは、映画館のような臨場感あふれるサウンドを楽しみたい方、開放的で広がりのあるサウンドステージを求める方におすすめです。
特に、高音域の表現力は特筆すべき点です。音域ごとのドライバーのまとまり感などやや一貫性のなさは気になり、万人におすすめできる製品ではありませんが、ハマる人にはとことんハマる、魅力的なイヤホンと言えるでしょう。
TRNのファンならば欲しくなる、TRNのフラッグシップの魅力がこのイヤホンには詰まっています。
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