エンドレス エンドロール 《詩》

「エンドレス エンドロール」
暗闇の中で雨が降り始めた
木々の間に柔らかく不揃いな
雨垂れの音が聞こえる
そのぽつんぽつんという音は
僕が少年であった時代から
届いてくる様に感じられた
狂うくらいの女の臭いとか
大人の影だとか
冷たく凍結した夜空を
この雨が溶かしてくれたなら
確かなものは何も見えなくたって
怯える事はないんだと思っていた
僕の心に残っている
とても確かな君の言葉
それが僕を支えていた
嬉しかったよ 愛されていた
忘れない
ロマンチックな幻影
君は腕時計に目をやり
微笑もうとした
でも上手く行かなかった
僕はそれに気付かないふりをした
どうやら僕は自分で思ってるほど
強い人間ではない様だ
宛のない夢は嘘になるのかい?
愛に似たまがいもの
不安が全てを押し潰そうとするから
僕等は何度も言葉で
確かめ合ったはずなのに
他の誰かじゃなくて
僕が君に出来る事
夜と朝が入れかわる時間を
君を抱いて眺めていたい
この瞬間が
永遠に続く事を祈りながら
僕等が未来を見る時
傍に居る人は誰ですか
それが君であって欲しいと
願う事は罪ですか
最後に君に言葉を残せるなら
酷い言葉で全てを
終わらせてあげるから
君の都合の良い様に
季節がまたゆっくりと変わり始める
そして僕は傷つき 君を傷つける
声にならない言葉
今はただ あの日を夢に写し
終わりのない
雨音に耳を澄ませている

