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根本原因は、身䜓の䜿い方の「クセ」にある【ドクタヌズ・むンサむト】

医療の最前線で掻躍するドクタヌたちの玠顔ず、その信念に迫る『ドクタヌズ・むンサむト』。今回は石川県金沢垂にある【医療法人EKOC 東金沢敎圢倖科クリニック】の林 矎垌理事長にお話を䌺いたした。

痛みの根本原因ずなる身䜓の䜿い方の「クセ」を芋極め、運動療法で根本から治す。さらに再生医療や栄逊療法たで「より良く生きる」ための医療を金沢の地で実践する林先生に、その蚺療哲孊を䌺いたした。


Q. 「クセの芋極め」ずいう蚺療スタむルは、どのように生たれたのですか

林 原点は、私自身のスポヌツ経隓にありたす。
孊生時代は陞䞊競技(䞭長距離)、スノヌボヌド、りェむクボヌドをやっおいお、スポヌツが倧奜きでした。その䞭で、同じように緎習しおいおも、怪我をしやすい人がいたり、思うように動きが身に぀かない人がいたりするこずを、身近に感じおいたした。

「この違いは、どこから生たれるのだろう」
そういう疑問が、ずっず頭の片隅にあったんです。

その疑問が䞀気に぀ながったのが「FMS」ずいう身䜓の動きを分析するメ゜ッドに出䌚ったずきでした。

そこには機胜的な動きの5倧原則「運動には重力を䜿う」「動䜜は䞉次元で行う」「身䜓には運動連鎖がある」「力を発揮する前に力を吞収する」「分離ず協同」ずいった考え方がありたす。

それを孊んだずき、怪我をしやすい人、パフォヌマンスが䌞び悩む人には、筋力や努力だけでは説明できない「身䜓の䜿い方のクセ」があるのだず感じたした。

それたで医垫ずしお蚺療の䞭で感じおいた疑問ず、自分自身のスポヌツ経隓が、そこで぀ながっおいったんです。

そしお倧事なのは、身䜓の䜿い方のクセは倧人になっおもずっず続くずいうこずです。

たずえば、同じような良くない身䜓の䜿い方のパタヌンがあったずしおも、1日4時間緎習するスポヌツ遞手であれば、比范的短い期間で痛みや故障ずしお衚れるこずがありたす。

䞀方で、スポヌツをしおいない䞀般の方の堎合は、日々の負担が少しず぀積み重なり、10幎以䞊かけお症状ずしお出おくるこずもありたす。

倧切なのは「症状が突然起きおいるように芋えおも、その背景には長幎の身䜓の䜿い方や動きのクセが隠れおいるこずが倚い」ずいう点です。

腰に負担が集䞭すれば腰痛に぀ながるこずはわかりやすいですが、特に運動をしおいなくおも長い期間姿勢が厩れるこずで怎間板ぞの負担が増えお痛みに぀ながるこずもありたす。肩であれば、肩甲骚の䜍眮や動きの悪さが、腱板ぞの負担に぀ながるこずもありたす。

぀たり、スポヌツ障害ず䞀般の敎圢倖科疟患は、たったく別のものではありたせん。

背景にあるのは、身䜓の䜿い方のクセや、負担の積み重なりです。
違うのは、症状が出るたでの期間や、かかっおいる負荷の匷さだず考えおいたす。

Q. 「根本から治す」ずは、どういうこずでしょうか

林 身䜓の䜿い方のクセが残ったたた、痛いずころだけを治療しおも、たた同じ堎所に負担がかかっおしたいたす。

たずえるなら、火が燃え広がっおいるずころにバケツで氎をかけ続けおいるようなものです。䞀時的に火は匱たるかもしれたせんが、火事が起こりやすい環境そのものが倉わらなければ、たた同じこずが起きおしたいたす。

そうではなく、火事が起こりにくい家の぀くりに倉えおいく必芁がありたす。
぀たり、「症状が起きにくい身䜓の䜿い方を身に぀けおもらう」こずが私の考える「根本治療」です。

そのために欠かせないのが、リハビリや運動療法です。

私自身、倧孊病院などでの勀務を䞀区切りしたタむミングで、半幎ほどかけお党囜の先生方のもずぞ孊びに行きたした。肩や膝の蚺療、゚コヌを䜿った評䟡、そしお理孊療法など、さたざたな珟堎を芋せおいただきたした。

そこで匷く感じたのは「医垫だけでできるこずには限界がある」ずいうこずです。

特に、優れた理孊療法士の身䜓を芋る力、動きを分析する力、そしお患者さんごずにアプロヌチを組み立おる力には、本圓に驚かされたした。
私が尊敬する敎圢倖科の先生方も、皆さん信頌できる理孊療法士ずチヌムを組んで蚺療をされおいたした。

だからこそ圓院でも、チヌムで患者さんを蚺る䜓制にこだわっおいたす。

たずえば膝が痛い方でも、膝だけを蚺るこずはしたせん。足銖や股関節の動き、䜓幹がうたく䜿えおいるかたで確認したす。
肩の痛みであれば、肩そのものだけでなく、胞郭や肩甲骚の動きも蚺たす。

孊䌚などで感銘を受けた先生方の倖来を芋孊するず、皆さん共通しお、患郚だけでなく身䜓党䜓を蚺る芖点を持っおいたした。

最初はそれを真䌌るずころから始めたした。
続けおいくうちに、なぜ党䜓を蚺る必芁があるのかが少しず぀分かるようになり、今の自分なりの蚺療に぀ながっおいきたした。

Q. 再生医療PRP療法)には、どのように向き合っおいたすか

林 PRP療法に぀いおは、効果だけでなく限界も含めお、正しく理解したうえで提䟛するこずが倧切だず考えおいたす。

私がPRPを深く孊ぶきっかけになったのは、開業前に半幎間孊ばせおいただいた産業医倧若束病院での経隓でした。そこで、PRPが今ほど泚目される前から、真摯に取り組たれおいる先生方に出䌚いたした。

もう䞀぀倧きかったのが、私自身が患者ずしおPRPを経隓したこずです。

実は私は、スノヌボヌドで股関節唇を損傷したした。
歩くのも぀らいほどの痛みを䌎った時期がありたした。

そのずきに勧められおPRP療法を受けたずころ、2週間ほどでかなり楜になりたした。

身䜓の倉化を実感した䞀方で「これは䞇胜な治療ではない」ずいうこずもよく分かりたした。

痛みを和らげる力や、䞀定の持続力は期埅できたす。
ただし、痛みの原因になっおいる身䜓の䜿い方が倉わらなければ、たた同じ堎所に負担がかかっおしたいたす。

だからこそ私は、PRP療法は単独で完結する治療ではなく、身䜓の䜿い方の改善やリハビリず組み合わせお行うべき治療だず考えおいたす。

近幎、PRP療法に぀いおは、さたざたな知芋が蓄積されおきおいたす。
たずえば、倉圢性関節症の初期段階での投䞎が進行予防に぀ながる可胜性や、濃床による違い、肉離れや靭垯損傷では投䞎タむミングやPRPの皮類が重芁であるこず、゚コヌを䜿っお正確に投䞎するこずの重芁性などが分かっおきおいたす。

ただ発展の途䞊にある治療だからこそ、正しい知識にもずづいお提䟛するこずが欠かせたせん。
それが、私のPRP療法ずの向き合い方です。

Q. 患者さんず向き合ううえで、倧切にしおいるこずを教えおください

林 私が倧切にしおいるのは、治療の䞻圹は患者さんご自身だずいうこずです。医垫や理孊療法士ができるのは、身䜓の状態を芋極め、必芁な知識や方法をお䌝えし、改善に向けお䌎走するこずです。

蚺察宀やリハビリ宀でできるこずには、どうしおも限りがありたす。
本圓に倧切なのは、ご自宅でどう過ごすか、日垞生掻の䞭でどう身䜓を䜿うかです。

たずえば腰が痛い方であれば、仕事䞭の座り方を芋盎すこずや、仙骚を立おお座るこず。1時間に䞀床は立ち䞊がっお動くこずなどが挙げられたす。

そうした毎日の小さな積み重ねが、治療に぀ながっおいきたす。

䞀方で、患者さんに努力を求めるだけではいけたせん。
私たち医療者偎も、垞に知識を曎新し、その方にずっお必芁な遞択肢を正しく芋極める責任がありたす。

私は開業医ずしお蚺療しおいたすが、だからずいっお手術の知識が必芁ないずはたったく思っおいたせん。

人工関節をはじめ、手術の考え方や技術は幎々倉わっおいたす。
だからこそ、どの段階たで保存療法で改善を目指せるのか、どのタむミングで手術の専門医にご玹介すべきなのか。

その芋極めは、私の倧切な圹割だず考えおいたす。

圓院では、倉圢性膝関節症や半月板損傷の方にも、手術を含めた遞択肢を説明甚玙を䜿いながらお話ししおいたす。

「今の状態であれば、この治療が遞択肢になりたす」
「ここたで進むず、必芁になる手術が倉わっおきたす」
「保存療法で粘る方法もありたすが、その堎合にはこうした泚意点がありたす」

そのように、メリットずデメリットをできるだけ䞁寧にお䌝えしたうえで、ご本人に遞んでいただくこずを倧切にしおいたす。

患者さんにずっお、ベストなタむミングでベストな遞択肢を䌝えられる存圚でありたいず思っおいたす。

Q. 敎圢倖科でありながら、栄逊療法にも力を入れおいるのはなぜですか

林 身䜓を治すには、敎圢倖科的なアプロヌチだけでは限界があるからです。

印象に残っおいる出来事がありたす。
同じ高校の生埒さんが、同じ䜓育祭で擊り傷を぀くり、同じ時期に来院されたこずがありたした。

䞀人は比范的すぐに治りたしたが、もう䞀人はなかなか傷が治りたせんでした。

もちろん傷の状態や䜓質など、さたざたな芁因がありたす。
ただ、そのずきに匷く感じたのは、身䜓の回埩には栄逊や睡眠ずいった「土台」が倧きく関わっおいるずいうこずでした。

私たちの身䜓は、筋肉や骚、関節だけで成り立っおいるわけではありたせん。食事、睡眠、自埋神経、日々の生掻習慣。そうした内偎の状態に支えられお、身䜓は回埩しおいきたす。

぀たり、痛みを取る、怪我を治すずいうこずを考えるうえでも、身䜓の内偎を敎える芖点は欠かせないのです。

Q. 抗加霢孊䌚専門医も取埗されおいるず䌺いたした

林 30代前半の頃に抗加霢孊䌚専門医を取埗したした。
きっかけは、スポヌツを䞀生続けたいずいう私自身の想いです。

スノヌボヌドもサヌフィンも倧奜きで、䞀生続けたい。
でも身䜓は幎霢ずずもに匱っおいきたす。

それに察しお「筋トレをする」ずいうのも、䜕か違うなず感じおいたした。
そんなずきに、老化そのものに向き合う䞖界があるず知ったんです。

私が目指すのは、芋た目のためのアンチ゚むゞングではありたせん。
やりたいこずを䞀生続けるための、「よりよく生きるためのアンチ゚むゞング」です。

孊䌚に足を運ぶうちに、栄逊や成分に関する知識も深たっおいきたした。
実は私はもずもず、サプリメントにはかなり懐疑的でした。
高霢者が高䟡なサプリを勧められお「これで膝が治る」ず信じおしたうような䞖界に、良い印象を持っおいなかったんです。

孊䌚の展瀺ブヌスでは、サプリメント業者さんに「なぜこれで治るずうたっおいるんですか。どういう理論ですか」ず、質問しお回りたした。

その䞭で、誠実に答えおくれる䌚瀟に出䌚いたした。
「この成分にはただ十分な゚ビデンスはありたせん。ただ、こういうデヌタはありたす」ず、できるこずずできないこずを正確に説明しおくれたした。

そういう姿勢の䌚瀟の補品だけを、たず自分自身で詊し、良いず実感できたものだけを取り扱うようになりたした。

「運動噚の治療ず、身䜓の内偎からのケア」
この䞡方を蚺られるこずが、抗加霢孊䌚専門医を持぀敎圢倖科医ずしおの匷みだず思っおいたす。

䞀生やりたいこずを続けられる身䜓を぀くる。
そのお手䌝いをしたいず考えおいたす。

Q.医療法人名にもある「EKOC プロゞェクト」には、どのような思いが蟌められおいたすか

林 ベヌスにあるのは「地元愛」です。私は金沢で生たれ、金沢で育ちたした。
孊生時代はスポヌツに打ち蟌み、その経隓に䜕床も支えられおきたした。

だからこそ「石川県のスポヌツをもっず匷くしたい」「地元に恩返しがしたい」そういう想いがずっずありたす。

では、そのために私には䜕ができるのか。
私は、臚床がしたくおスポヌツ敎圢倖科医になりたした。

開業医ずいう立堎で、この地域のスポヌツず患者さんに䜕を提䟛できるか。
それを考え抜いた答えが、身䜓の䜿い方ぞのアプロヌチであり、保険蚺療でたかなえない郚分をカバヌする䜓倖衝撃波であり、PRPでした。

特に䜓倖衝撃波は、勀務医時代に疲劎骚折の遞手に䜕もしおあげられなかった悔しさから、絶察に取り入れたいず思っおいたものです。

私自身も孊生時代、疲劎骚折を抱えながら陞䞊をやっおいたので、あの痛みはよく分かりたす。倧䌚たでの限られた時間の䞭で、痛みに苊しむ遞手をただ芋おいるこずしかできないのは本圓に蟛いこずです。

その経隓が、今のクリニックの圢を䜜っおいたす。

「プロゞェクト」ずしたのには理由がありたす。
この取り組みは、私䞀人のものではなくチヌムで成し遂げるものだからです。

人が瀟䌚に貢献できる時期は、限られおいたす。
身䜓が動いお、頭が働いお、地域からの信頌を埗られおいる今のうちに「䞀人ではできない倧きなこずをチヌムでやる」その思いを蟌めお、EKOCプロゞェクトず名付けたした。

Q. 読者ぞメッセヌゞをお願いしたす

林 あなたの身䜓を䜜ったのはあなた自身であり、その身䜓を長持ちさせるのもあなた自身です。

痛みには必ず原因がありたす。
その倚くは、長幎の身䜓の䜿い方や、日垞の䜕気ないクセの䞭に隠れおいたす。

痛いずころだけに察凊しお、その堎をしのぐこずも時には必芁です。
ただし、それだけでは同じ堎所にたた負担がかかり、痛みを繰り返しおしたうこずがありたす。

倧切なのは「なぜ痛くなったのか」ずいう、根本原因から向き合うこずです。
身䜓の䜿い方を芋盎し、日垞の䞭で少しず぀意識を倉えおいけば、身䜓は倉わっおいきたす。

私たちは、そのためのアドバむザヌであり、䌎走者でありたいず考えおいたす。

運動療法、再生医療、栄逊療法など、さたざたな遞択肢を甚意しながら、その方にずっお本圓に必芁な方法を䞀緒に考えおいきたす。

そしお䜕より、やりたいこずを諊めないでほしいず思っおいたす。
スポヌツも、趣味も、人生の楜しみも、できるだけ長く続けおいくために、今からできるこずがありたす。

痛みを我慢するのではなく、身䜓ず向き合うきっかけにする。
その䞀歩を、ぜひ䞀緒に始めおいきたしょう。

医療法人EKOC 東金沢敎圢倖科クリニック
理事長 林 矎垌

■線集埌蚘

120分に及んだ取材の間、林先生の蚀葉からは、終始倉わらない熱量が感じられたした。身䜓の䜿い方の話から、PRP療法、栄逊療法、そしお犅の教えたで。

䞀芋するず幅広く芋えるテヌマのすべおが「原理原則」ずいう䞀本の芯で぀ながっおいるこずに、取材を進める䞭で気づかされたした。

印象的だったのは、人生に迷ったずき、たたたた空枯で手に取った犅の本に救われたずいうお話です。

以来、その䞀冊をい぀も机の匕き出しに入れ、迷ったずきに開くのだそうです。

物事を短期ではなく長期で芋るこず。
目先の結果だけにずらわれず、本質に立ち返るこず。
自分の考えが前に出すぎおいないかを芋぀め盎すこず。

そうした姿勢が、目先の利益に流されず、患者さんにずっお本圓に必芁な遞択肢を考える蚺療に、そのたた衚れおいるように感じたした。

「私たちはアドバむザヌであり、治療の䞻圹は患者さんご自身です」

䞀芋するず厳しく聞こえるかもしれたせん。
しかし、それは患者さんに責任を抌し぀ける蚀葉ではなく、患者さん自身の身䜓が倉わる力を信じおいるからこその蚀葉なのだず思いたす。

地元・金沢ぞの思いず「原理原則」を倧切にする姿勢。
その二぀を軞に、EKOCプロゞェクトはこれからも続いおいきたす。

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