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大人とは?
子供の頃の私は、大人という存在をどこか完成されたものだと思っていました。
迷わず正解を選び、感情に振り回されず、自分の行動に責任を持つ。
親や先生を見ていると、少なくともそう見えたのです。
しかし実際に大人になってみると、そんな人はほとんどいないことに気づきます。
みんな迷っています。
失敗もします。
言わなくていいことを言って後悔したり、やるべきことを先延ばしにしたりもします。
私自身もそうです。
年齢を重ねれば自然と大人になるのだと思っていましたが、どうやらそうではありませんでした。
身体は成長します。
社会的な立場も変わります。
お酒が飲めるようになり、契約もできるようになります。
けれど心の中には、子供の頃とあまり変わらない自分が今も残っています。
不安になるし、褒められれば嬉しいし、失敗すれば落ち込む。
むしろ大人になるというのは、「不安がなくなること」ではなく、不安を抱えたまま前に進むことなのかもしれません。
自信があるから責任を負うのではなく、怖くても責任を引き受ける。
完璧だから誰かを支えるのではなく、不完全なまま誰かを支えようとする。
子供の頃に思い描いていた大人像とは少し違います。
でも最近は、そちらの方がずっと人間らしい気がしています。
大人とは何でもできる人ではなく、自分の未熟さを知りながらも、自分の選択に向き合い続ける人なのかもしれません。
だから私はまだ「立派な大人です」とは言えません。
けれど、迷いながらでも前に進もうとしている今の自分を、少しだけ大人と呼んでもいいのかなと思っています。
