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草間彌生について思い出すこといくつか

 個人的な述懐を書いておきたい。

 アーティストの草間彌生が2026年8月14日に亡くなったそうだ。1929年生まれ、97歳。大往生と言っていいだろう。
 
 いつも著名人が亡くなると、世代の感じを掴むため同じ年に生まれた人を調べる。草間と同じ1929年生まれには次のような人々がいる。『アンネの日記』のアンネ・フランク、グレース・ケリー、作曲家の黛敏郎、作家の加賀乙彦、俳優フランキー堺、若山富三郎、アラファト議長、漫画家サトウサンペイ、声優の大塚周夫や納谷悟朗、色川武大、デザイナー榮久庵憲司、向田邦子、湯浅譲二、岸田衿子、 マーティン・ルーサー・キング、彫刻家オルデンバーグ、写真家の田沼武能、粟津潔、ベクシンスキー、 建築家フランク・ゲーリー、作家ミラン・クンデラ、小沢昭一、日野啓三、弁護士の中坊公平、ウルトラマンのデザインで知られる成田亨・・・。
 

「草間彌生 わが永遠の魂」(国立新美術館、2017年)会場の様子 撮影筆者


 日本で、女性のちゃんとしたアーティストで、これほど一般的な知名度があるのは、オノヨーコを除くと草間彌生くらいじゃないか。テレビで芸人が草間のモノマネをしているのをみた記憶がある。
 
 2017年の国立新美術館の個展は、同時期に自分らの卒展(いわゆる五美大展)をやってたので会場当番の前後で見た思い出がある。ブログに感想も書いた(下記リンク)。余談だが、当時の写真を見返すと、美術館の前に建てられた看板に草間の写真と並んでミュシャの作品が載っていた。《スラヴ叙事詩》を公開していたミュシャ展を同時に開催していたのだ。


「草間彌生 わが永遠の魂」(国立新美術館、2017年)チケット

 2004年に札幌でも個展「クサマトリックス」があった。当時の小学生の私は時々美術館には通っていて、チラシも見つけていた。だが、赤い水玉の空間に佇む赤い髪のおばさんの写真の上に、筆っぽい明朝っぽい字体で「クサマトリックス」と書かれているのが気味悪く感じて行かなかったのを覚えている。行っておけばよかったと思う。
 
 自伝『無限の網』は大学生の頃に読んだきりだが、ニューヨークでウォーホルらに出会い自分を売り込んで行ったことや、コーネルと恋愛のような関係にあったことをうろ覚えに覚えている。
 
 これも確か大学生の頃だったか、黄色い地に黒い水玉が描かれたカボチャの置物が欲しくて、紙粘土で自作したことがある。探せば実家の戸棚にまだあるはずだ。はやくから作品のグッズ化を進めたアーティストの一人だったという印象がある。
 

「草間彌生 わが永遠の魂」(国立新美術館、2017年) 水玉のシールを貼れる部屋(参加型の作品) 撮影筆者

 最近だと「アンチアクション」展で見たのが印象に残っている。
 
 世界的にはもちろん、日本でも代表的な現代アーティストとして知られているが、強烈なビジュアルを伴ったキャラクターや、活動の元にある精神的な病の側面ばかりが先行してイメージされているような感じだ。 
 女性、アジア人、日本人である草間が、どのようにアメリカで先駆的な仕事を成し遂げたか、もっと明らかになるといいと思う。

(終)

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