【みおとあおい】第百三十章:消費税の申告、自分でできるかもしれません💗
第百三十章:消費税の申告、自分でできるかもしれません💗

――インボイス登録後の個人事業主が、最初に比べる4方式――
3割特例って、お得なの?
夜。
みおは、片山財務大臣がインボイス制度について答える動画を見ていた。
画面の向こうから、聞き慣れない制度名が次々と流れてくる。
インボイス登録。
免税事業者。
2割特例。
3割特例。
本則課税。
簡易課税。
みおは、動画を止めた。
みお:
「ちょっと待って。」
あおい:
「どうしたの?」
みお:
「インボイス登録したあとは、結局どの方法で消費税を計算すればいいの?」
あおい:
「使える方式は、その人の条件や申告する年によって違うよ。」
みお:
「でも、名前だけ見たら2割特例が一番安そうね。」
あおい:
「そう見えるね。」
みお:
「その次は3割特例。特例なんだから、本則課税より得なのよね?」
あおいは答えず、机の上に電卓を置いた。
あおい:
「計算してみようか。」
まず、本則課税を計算する
今回は、分かりやすくするために単純なモデルで考える。
すべて10%対象。
税込経理。
売上:550万円
仕入・経費:400万円
そして、この400万円はすべて、仕入税額控除の対象になるものと仮定する。
本則課税では、
消費税額
=売上税額-仕入税額
で計算する。
税込価格から10%分の税額を取り出すには、
10/110
を掛ける。
売上税額は、
550万円×10/110
=50万円
仕入税額は、
400万円×10/110
=約36.36万円
したがって、
50万円-約36.36万円
=約13.64万円
となる。
あおい:
「まず、この数字を基準にしよう。」
みお:
「本則課税、約13万6400円ね。」
2割特例なら、10万円
2割特例では、売上税額の2割を納付する。
今回の売上税額は50万円だから、
50万円×20%
=10万円
となる。
2割特例:10万円
本則課税:約13.64万円
このモデルでは、
2割特例の方が約3.64万円安い。
みお:
「ちゃんと特例っぽいわね。」
あおい:
「このモデルではね。」
では、3割特例💗
3割特例では、売上税額の3割を納付する。
50万円×30%
=15万円
みおは電卓を見た。
次に、本則課税の数字を見た。
3割特例:15万円
本則課税:約13.64万円
数秒、沈黙した。
そして――。
みお:
「3割特例の方が、本則課税より高いじゃないの!!」
あおい:
「うん。このモデルではそうなる。」
みお:
「特例って何なのよ!!」
あおい:
「“特例”という名前は、一番安いことを保証していないんだよ。」
2割特例。
3割特例。
本則課税。
簡易課税。
制度名を眺めているだけでは、
自分にとって何が有利なのかは分からない。
「特例」だから一番安いとは限らない。
「簡易」だから税額が小さいとも限らない。
では、どうすればいいのだろう。

あなたの場合は?
最初から難しい税務用語を全部覚える必要はない。
まず見るのは三つである。
① 売上
② 仕入税額控除の対象になりそうな仕入・経費
③ 自分の事業区分
この三つがあれば、
2割特例
3割特例
本則課税
簡易課税
の概算税額を並べることができる。
もちろん、すべての方式を同じ年に自由に選べるわけではない。
2割特例と3割特例には対象となる年や要件がある。
簡易課税にも届出や適用期間のルールがある。
だから最初に見るのは、
「今年、何が使えるのか。」
そしてもう一つ。
「特例が終わったあと、何が有利なのか。」
である。
みお:
「売上なら、確定申告でも使ってるわ。」
あおい:
「仕入や経費も、おおよその数字なら分かる人は多いと思う。」
みお:
「じゃあ、自分でも比べられる?」
あおい:
「まず、“候補を絞るところ”まではできるかもしれない。」
税理士さんに有料相談へ行く前に💗
この先では、あなた自身の数字を使って、
2割特例
3割特例
本則課税
簡易課税
を順番に概算する。
でも、目的は、
「これが絶対に正解です」
と断定することではない。
目的はもっと手前にある。
明らかに不利そうな方式を落とす。
有力な候補を一つか二つに絞る。
そして、
自分で申告するのか。
会計ソフトを使うのか。
税理士さんへ相談するのか。
その次の行動を決める。
これは、
消費税の一次スクリーニングです。
そして、もう一つ。
本則課税が一番安くても、
本則課税にするために10万円かかったら?
税額だけでは決められない。
その判断まで、この先で一緒に考える。
500円。ワンコインです💗
消費税の申告、自分でできるかもしれません💗

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