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ワールドカップ2026雑記#8『なぜ森保監督続投なのか。堅守速攻に未来はあるのか』

大会総括も済んでいないのに、森保監督続投要請の見出しが新聞に踊る。

ワールドカップ敗退後は、必ずといっていいほどに話題になる次期監督選び。現実味のない実績十分の外国人監督の名前も挙がれば、Jリーグで実績を残した監督が候補とされることもある。

誰が次の指揮官になるのか。ファン・サポーターとしては、指揮官選びはひとつの楽しみである。

しかし、今回はどうだろう。森保監督続投が早々に報じられた。しかもブラジル戦の前にである。

「最高の景色」。ワールドカップ開幕以前から何度も耳にした、日本代表のスローガンだ。最高の景色とは、もちろんワールドカップ優勝。

数十年前は非現実的だった言葉は、スタメン全員が海外クラブに在籍する選手になったことで、幾分か現実味を帯びてきた。とはいえ、実際はかなり難しいことがわかる。それが現実だ。

それでも、高い目標を掲げ、そこに向けて歩んでいく、その姿勢はモチベーションを上げる。トレーニングひとつをとっても、日常生活でも、ひとつも無駄にできないと、取り組み方や過ごし方が変わってくる。

前回大会のキャプテン、吉田麻也はストイックな日常を送り、ドイツ、スペイン撃破を成し遂げた。彼以外にも自分を追い込みながら生活を送った選手が数多くいるはずだ。

最高の景色を見るために、真剣に取り組んできたことは無駄ではない。きっと何かを犠牲にしているだろう。過程は、尊い。

一方で、サッカーは結果が全ての世界だ。ミスをすれば批判され、ゴールを決めれば称賛される。天国と地獄は常に背中合わせ。

カタール大会から異例となる、2大会連続で指揮官を務めた森保監督。グループステージを2位で突破したことは評価できるが、結果は前回大会と同じノックアウトステージ初戦での敗退。

前回大会は2勝2敗で勝ち点6(ノックアウトステージ初戦のクロアチア戦はPKだったので引き分けとすれば勝ち点は7)。2勝はドイツ、スペインから奪った。

今大会は1勝2分1敗の勝ち点5。勝ったのは実力差で劣るチュニジアのみ。

前回大会より、むしろ成績は下がっている。また引いてブロックを固めてからのカウンターという戦術は4年前と変わらず。変化したのは選手の個の力が伸びたことだった。

守備ブロックを組んで戦えばある程度、成績がでることは、岡田武史氏が監督を務めた南アフリカワールドカップで、既に証明されていた。見方によっては進化してないといえる。一方で、守ってからカウンターというカタチを、日本独自のスタイルとして磨き上げてきたならば、その精度は上がっているともいえる。

4₋4₋2でとにかく守り倒して負けないサッカーができるパラグアイ。4₋3₋3で攻守にダイナミックなサッカーを展開するメキシコ。両ウイングの突破が武器のオランダ。他にも個性のある、スタイルが確立された国はある。

さて、日本はどうか。ここ2大会は堅い守備からのカウンター、後半勝負が特長だった。守りからリズムを作る。それ自体は悪くないが、ワールドカップで最高の景色を見るのは難しい。強豪国はイニシアチブを握るサッカーを披露しているからだ。

自分たちがボールを握る時間を増やすことは、相手を自陣ゴール前から遠ざけることにつながる。ゴール前から遠ければ遠いほど失点のリスクは減る。

守りを固めることは自陣ゴールに近い位置にポジショニングすることになり、ミドルシュートからの事故のような失点、クロスやセットプレーでのアンラッキーな失点が生まれやすくなる。それらを回避するための、ひとつの手段がボール保持。もちろんボールをつなぐ最終目標はゴールだが。

個人的には上積みが期待できない森保監督続投は反対だ。しかし、協会が「守備文化を根付かせ、守ってカウンターが日本スタイル」と位置付け、強化を図るならば森保監督続投でも問題ない。

仮にイニシアチブを握って、自分たちのボール保持の時間を長くする、と目標を掲げるならば、監督は交代すべきだろう。森保監督にその引き出しがあるようには思えない。

ノルマを達成できなかった。前回大会よりも成績は落ちている。ノックアウトステージ初戦のブラジル戦では圧倒されてしまった。

いくらでも解任理由は上げられるが、協会が見い出したポジティブな要素はほとんど見つからない。それでも続投させるならば、それなりの理由が必要になる。ヘッドコーチに攻撃をクリエイトできる人材を付けるのだろうか。

パラグアイ、メキシコのように伝統ともいえる自分たちのスタイルを確立させるのに、その役割を担うのが日本人監督である必要はない。ラグビーではエディ・ジョーンズがジャパンウェイを作り上げた。トップオブトップの南アフリカ撃破に成功している。エディ体制を引き継いだ、ジェイミー・ジョセフもジャパンを初のベスト8に導いた。

何が通用して、何が足りなかったのか大会を総括し、その後に監督人事に着手しても遅くはないように思う。なぜ、続投報道が出るのか。理解に苦しむ。

思いのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!

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