ワールドカップ2026観戦記51/104【ベルギー×セネガル】結末はドラマティック。交代策がハマったベルギーが逆転勝利
後半41分からの逆転劇。口火を切ったのは交代出場のルカクだった。
右からのクロスに合わせて1‐2と反撃の狼煙を上げると、その3分後にはトロサールの狙いすましたクロスにティーレマンスがヘディング。
それまでの不調がウソのように、一気に振り出しに戻した。そして、延長後半の20分に、再びティーレマンスがPKで勝ち越しゴール。左サイドを崩して折り返されたボールに素早く反応し、相手DFのファウルを誘う。
一歩、いや半歩、相手よりも先んじたことで獲得したPK。きっちり右上段に決めてベルギーに勝利をもたらした。
ルカクの追撃弾が決まるまで、試合は完全にセネガルのモノだった。試合開始からアップテンポで試合を運び、イスマイラサールのシュートの跳ね返りをディアッラが先制ゴール。
折り返した後半の序盤には、縦パス一本に抜け出したイスマイラサールが、巧みな胸トラップからフィニッシュ。リードを2点に広げる。
これで勝負ありかに思われたが、ベルギーは諦めなかった。交代カードを切りながら、徐々に流れを引き戻す。
少しずつ自分たちの方へ流れを引き寄せ、チャンスを作り、そしてルカクに待望のゴールが生まれる。交代カードを切ってもチームにエナジーが生まれなかったセネガルとは好対照だった。
ブラジルのアンチェロッティ、イングランドのトゥヘルが交代カードで勝機を手繰ったように、ノックアウトステージを勝ち上がるチームは、総合力がある。サブの選手もスタメン勢と見劣りしない。だからこそ、劣勢から攻勢に転じられる。
勝ったベルギーは日本をロシア大会で破った、あの「ロストフの14秒」を思い来させる大逆転劇。まさに勝負は下駄を履くまでわからない。
フランス、ノルウェーと同居したグループで苦戦を強いられ、今大会から導入された3位通過のレギュレーションに救済されたセネガル。普段ヨーロッパでプレーする選手が多く、独特の身体能力と規律が噛み合い、ベルギーからイニシアチブを握った。ただハイペースがたったのか、最後はガス欠気味になり、まさかの3失点で敗退。
いいチームでも勝てる保証がないのがサッカー。醍醐味と恐ろしさが両方詰まった、スリリングで見ごたえのある試合だった。
思いのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!
