若い友人の作品
義賊
納戸色の空
黄金色の満月
遥か目指すは
ジャパニーズレッドの空
漆黒の満月
駆け抜けるのは一つの影
疾風も雷光も置き去りにする速さ
足音は羽毛のように軽く幽か
空気の弦を爪弾いて
星の輝きを
金銀螺鈿に変え
その輝きを真に必要とする場所へ
流星のようにこぼし行く
頭に巻いた七尺もの長い布も
地面に一度も付かない速さで走っていく
楓人
いつも非日常を描く若い友人の作です。今回も不思議な義賊が登場。そもそも義賊なんて今やテレビの中でもほとんど見ない、空想中の存在。納戸色とはどんな色でしょう、と不思議感いやます。黄金色の満月の空の下からジャパニーズレッドの空の漆黒の満月を目指す賊。ジャパニーズレッドって、どんな色?と又も調べたくなるふしぎにみちた不気味にして魅力的なあやしい世界。素晴らしい身体能力を持つこの賊は足音も羽毛のごとく幽かで影のように駆け抜けていく…・これを映像化したらきれいでしょうね。もしかしたらAIで作れるかもしれない。一種朔太郎の玻璃の衣装の探偵の世界を思わせる。美に充ちた不思議と怪異の美。こういう異世界もあるんだ。現実に。言葉の作る世界には。
私も最近カラフルな詩を書いたけれど、マティスの赤、ゴッホの黄色としか表現できなかった。あっぱれな作と思いました。
