「もう、いらない。」アルゴンという元素の性格を化学で解剖する


元素をキャラクターとして見てみる。

原子番号18。

アルゴン(Ar)。

ここまで登場した元素たちは、ずっと電子をめぐって騒いできました。

ナトリウムは、

「電子、1個あげるよ。」

マグネシウムは、

「俺は2個。」

アルミニウムは、

「3個いけます。」

リンは、

「あと3個ほしい。」

硫黄は、

「あと2個。」

塩素は、

「あと1個。」

と、電子を欲しがっていました。

ところが。

その隣にいるアルゴンは、

「もう、いらない。」

と言っています。


🧪 無料部分

アルゴン「俺、もう完成してるから。」

👩‍🏫「アルゴンさん。」

👨‍🔬「はい。」

👩‍🏫「電子、欲しくないですか?」

👨‍🔬「いらない。」

👩‍🏫「1個あげますよ?」

👨‍🔬「いらない。」

👩‍🏫「じゃあ、1個もらいます?」

👨‍🔬「いらない。」

👩‍🏫「何なんですか。」

👨‍🔬「満足してる。」

👩‍🏫「……。」

👨‍🔬「俺、もう完成してるから。」

👩‍🏫「なんか腹立つな。」


アルゴンは、空気中にも存在している元素です。

私たちが普段吸っている空気の中には、窒素や酸素だけではなく、アルゴンも含まれています。

そしてアルゴンの大きな特徴が、

他の元素と反応しにくいこと。

他の元素が、

「電子ほしい!」

「電子あげる!」

「くっつこうぜ!」

と騒いでいる中、

アルゴンは、

「いや、俺はこのままでいいんで。」

というスタンス。


👩‍🏫「友達いないんですか?」

👨‍🔬「いる。」

👩‍🏫「誰?」

👨‍🔬「アルゴン。」

👩‍🏫「自分じゃん。」

👨‍🔬「そう。」

👩‍🏫「……。」

👨‍🔬「快適。」


でも、

「アルゴンは何もしない元素」

というわけではありません。

アルゴンは、

反応しにくい

という性質を利用されて、私たちの身近なところで活躍しています。

例えば、溶接。

高温になった金属が空気中の酸素などと反応するのを抑えるために、アルゴンが使われることがあります。

つまり、

「何もしない」ことが、仕事になる。

これがアルゴンの面白いところ。


そして、アルゴンは直前の塩素とも深い関係があります。

塩素は、

「あと1個。」

と言っていました。

アルゴンは、

「もう、いらない。」

と言っている。

この2人の違いは、一体どこから生まれるのでしょうか。

なぜ塩素は電子を欲しがるのに、アルゴンは欲しがらないのか。

なぜアルゴンは、他の元素とほとんど反応しないのか。

そして、

「もう完成している」とは、化学的にどういうことなのか。

ここからは、アルゴンの性格を化学で解剖していきます。


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