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ちょっと裁判傍聴行ってきます「ベタベタの髪と霊感の詐欺裁判」

「詐欺罪」。あまり興味をそそられる罪状ではないけれど、休憩するつもりで法廷に入ってみた。まさかこれが、興味をそそられまくって、前のめりで聞くほどになるとは……。この偶然の出会いとガチャ感も傍聴の醍醐味なのかもしれない。

ドアを開けると、ジャージ姿の男女の被告が座っていた。大変申し訳ないけれど、有り体に表現しますと、ベタベタの髪の毛がゴツゴツの岩石にへばりついているような顔 x 2、だった。一応、イラストに描いて残しておいた。こちらがその髪ベタベタ岩石被告(男)。

そして、とても小柄。

女性の方は、全く同じフォルムで、違いは髪の長さだけ。夫婦かと思ったら、兄妹ということが判明した。正直、これまた大変申し訳ないが、容姿からして巧妙に人を欺くことができるようなキレものという感じはない。でも確かに「詐欺罪」と書いてあった。髪ベタベタ岩石兄妹よ、一体、何をした⁉︎

ありがたいことに初回の公判だと検察官が事件の概要を事細かに説明してくれる。
「被告人は、マッチングアプリにて「トトロネコバス」というアカウント名で女性になりすまし、マッチした男性に恋心を抱かせるようなやり取りをし、ごはんを食べるお金がないとして、現金を振り込ませた」

ベチョベチョな岩石が、マッチングアプリ詐欺!!やるじゃないか!しかも相手は一人二人ではなく、何人もいて合計で100万近く入金させていた。トトロネコバスもかわいいな!写真はネットで拾ってきた女の子のものを使っていた。そしてここがポイントなのだが、振り込みには本物の銀行口座がいる。ベチョ岩石(兄)の名前だと男とバレる。そこでベチョ岩石(妹)の銀行口座が必要だったというわけだ。なるほど、最初に詐欺ができそうじゃないなんて見くびって申し訳ない。

ベチョ兄が、証言台で質問に答えるのだが、「およよ?」と思った。方言がめちゃくちゃキツい。何を言ってるのかちょっとよくわからない。

と、思った瞬間、裁判長が「被告人!何を言ってるのかわかりにくいのでゆっくり話してください」裁判長、わたしもそう思ってましたっ!

ベチョ兄はベチョ妹の口座を拝借しつつ、もうひとつ相談していたことがある。なんとベチョ妹には霊感があるという。「次は〜、埼玉の〜、会社員」とお告げしてくれるのだという。それでターゲットを決めていたのだ。でも妹は「沖縄の人はだめ」と強く止めていたそうだ。

ちなみにベチョ兄のなまりは、沖縄訛りだった。沖縄愛か。

で、ベチョ兄は、仕事もしていない、貯金も収入もないから、お金に困って男たちから騙し取っていたわけだが、そのお金を何に使っていたか、これが度肝を抜かれた。

「亡くなった母親に1日3回お供物をしなきゃいけないので、それにお金を使っていました」

そ、それ絶対なの?しなきゃなの?沖縄の絶対的な風習なの⁉︎
マッチングアプリでかわいい女の子がお腹を空かせていると思って入金していた男たちは、まさかその相手が、べったべたの髪がへばりついた岩石みたいなゴッツゴツの顔の小柄な男で、しかも亡きお母さんのお供物(もう一度言うけど1日3回)に使われていたなんて、そりゃ泣き寝入りなんてしないのも納得した。

というわけで、ベチョ岩石兄には、判決後、生活保護をもらうなり、ハローワークに行くなりして、自力でお母さんのお供え代を稼いでいただきたい。ベチョ岩石妹には、その霊感で当たりの出る宝くじ売り場のお告げを兄にしてあげてほしい。あと、ふたりとも髪は清潔に。


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