166 サッカーの仲間たち
5年生になっても、サッカーは続けていた。
もともと球技が苦手な息子。
サッカーも決して上手な方ではなかった。
それでも、みんなと一緒にボールを追いかけることが楽しくて、練習には嬉しそうに通っていた。
ただ、時々気分によって、みんなから離れて一人になってしまうことがあった。
息子がいないことに気づくと、
「息子くんがいない。」
と、みんなが探してくれる。
でも、そのたびにみんなのサッカーの時間が短くなってしまう。
それは申し訳ないなと思った。
私は息子に話をした。
「一人になりたい時があってもいいよ。でも、離れる時は誰でもいいから一言伝えてからにしよう。」
息子にも、息子なりの気持ちがある。
一人になりたい時もある。
でも、何も言わずにいなくなったら、みんなは心配する。
だから、一言だけ伝える。
それだけは約束した。
チームのみんなも、息子のことを少しずつ分かってくれていた。
息子がみんなと違う行動をすることがあっても、
「わかったよ。」
と受け入れてくれた。
サッカーが上手だから仲間なのではない。
一緒に練習して、一緒に笑って、一緒に過ごす。
息子は何度も、そんな仲間たちに助けられた。
そして私も、息子をそのまま受け入れてくれるチームのみんなに、何度も救われていた。
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