91 授業参観
初めての授業参観は、普通級での体育の授業だった。
体操服に着替え、みんなで体育館へ移動し、走ったり体操をしたりしている姿を見ることができた。
支援級の先生も一緒についてくれていたこともあり、大きなトラブルもなく、息子は落ち着いた様子で授業に参加できていた。
みんなと同じように並び、同じ流れの中で動いている姿を見ると、「ちゃんと学校生活を送れているんだな」と少し安心する気持ちもあった。
授業が終わり、教室で息子たちが戻ってくるのを待っていると、クラスの子に話しかけられた。
「息子くんはなんでクラスにいない時があるの?」
突然の質問に少し驚いたが、私は、
「授業が難しい時は支援級で勉強してるよ。こっちに来た時は仲良くしてね」
と伝えた。
するとその子は、「わかったー」と素直に返してくれた。
そのやり取りをしながら、息子が教室にいない時間があることを、周りの子どもたちなりに不思議に思っていたのだと改めて感じた。
そして同時に、子どもは思っていたより自然に受け止めてくれるのかもしれないとも感じた。
別の日、支援級での授業参観もあった。
教科は算数だった。
算数が得意な息子は、先生の問いかけにすぐ反応して手を挙げ、自分から答える場面もあった。
支援級は少人数だったため、教室全体が落ち着いていて、一人ひとりの様子もよく見えた。
その日は子どもも3人、保護者も3人だけの授業参観だったこともあり、表情や反応までよく分かる距離感だった。
息子は特に緊張している様子もなく、普段通りの雰囲気で授業を受けていた。
分かる問題ではしっかり手を挙げ、自分のペースで授業に参加している。
その姿は、思っていた以上に落ち着いて見えた。
普通級で頑張っている姿を見ると、「みんなの中でちゃんとやれているだろうか」と気になることも多かった。
でも支援級では、また違う意味で安心できる姿があった。
同じ勉強でも、環境が違うだけで、見せる表情や取り組み方がこんなにも変わるんだと感じた。
どちらが良い悪いではなく、息子には息子に合った環境があるのかもしれない。
授業参観を通して、そんなことを改めて考える時間になっていた。
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