四国遍路4. 第2日目:ほどける緊張
2018年4月27日(金) 曇りのち晴れ
歩行距離:14.5 km
徳島県板野町→阿波市土成町
朝、宿の部屋で今年初めてウグイスの声を聞いた。「ホーケキョケ」と、まだ鳴き慣れない様子。その後、山道を歩いている時に聞いた声は、ずっとこなれた鳴き方だった。
0730 宿発




大山寺までの山道は急な上りが続き、かなりきつかった。しかし、道中の季節の花々が目を楽しませてくれる。



0950-1050 別格第1番 大山寺
途中で一人の男性と、昨日の僧に抜かれる。僧の彼――愛知県N市からのMさん(私としては「M師」と呼びたい)――とは、この大山寺直前、大山寺境内、その後の道中、安楽寺と、本日だけで4回会った。
大山寺からの下り。和泉ナンバーの車が私の横で停まり、男性が「歩きですか?」と声を掛けてきた。「はい」と答えると、ソルティライチ500mlを差し出してくれた。歩き遍路では、こういう「お接待」があるわけだ。しかしこの時、私は誤って本来の歩き遍路道ではない車道を歩いていた。ラッキーな反面、少し申し訳ない気もする。でも、これも何かのお導きなのだろうか。
いただいた飲み物には、実は私が服用している血圧降下剤には禁忌のグレープフルーツ成分が少量含まれていた。しかし「まあいいか」と飲んだ。もし飲まないなら、他の人にあげるべきだろう。飲むか、あるいは他の人に譲るかは、その人の心持ち次第だろう。いずれにせよ、お接待を断るのは良くない。いただいた恩は、別の誰かに返す。そうして利他の行為を伝えていくのが仏道なのだろう。
昨日の緊張はようやほどけてきたが、自分で飲んでしまったということは、まだ利他行為を実践する余裕はないようだ。

タンポポはもう種の時期だ。

1315-1355 第6番 安楽寺


1420-1450 第7番 十楽寺


1450 宿着(十楽寺宿坊 光明会館)
光明会館ではビールや日本酒など、普通の民宿と同じようにアルコールが出る(後日注:今回の遍路で、お礼参りの高野山を含め宿坊に5回泊りましたが、アルコールを置いていなかったのは一か所だけでした)。宿泊者は、私のほか男性の一人客が2人、カップル3組。私を含めて計9人。
翌日宿泊のさくら旅館(吉野川市)に電話し、「連泊するかもしれないが空室は?」と聞くと、「ガラガラです」との返答。この率直であっけらかんとした言い方が面白い。商売気がなく、むしろ好感が持てる。
★サポータータイツは効果があるようで、脚には痛みも疲れも全く感じない。右足親指の人差し指側が少し腫れているのが気になる(後日注:これは五本指靴下が足に合わず生じた「靴下ずれ」のようでした。その後、この靴下を履くときは親指にテーピングをして守りました)。他は痛みもなく、順調。
■振り返り
この頃になると、出発前から抱えていた緊張や気負いが少しずつほどけ始めていました。歩くことや札所を巡ることにも慣れ始め、遍路という非日常が少しずつ日常へと変わりつつありました。しかし、それは安心を意味するものではありません。これから待ち受けるであろう困難を思いながらも、それを受け入れる覚悟を少しずつ固めていた――そんな時期だったように思います。
■おまけ

※ここから先の徳島編は、有料記事として続きます。歩き始めたばかりのこの「ぎこちない巡礼者」が、その後どのように遍路の道に馴染み、何を考えるようになっていったのか、よろしければ引き続きお読みください。
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【完結】 2018年に歩いて巡った四国遍路1,500キロの記録のうち、徳島県を歩いた日々を収めたマガジンです。 歩き遍路の最初の一歩とし…

【更新中(10/4完結予定)・全71本格納済み】 2018年に四国八十八ヶ所を徒歩で巡った約1,500キロ・62日間の遍路の全記録です。 …
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