第23章:退院して……謝る。
1年半前、
左膝の人工関節置換手術を受け、
1か月の入院生活。
ようやく退院の日を迎え、
最寄り駅からタクシーで家へ向かった。
頭の中は、ひとつだけ。
(まる、どうしてるかなぁ😆🩷)
タクシーが家の前に止まる。
🐶「ワンッ!!」
警備犬、発動!
門を開ける。
カチッ……
🐶「ワンッ!ワンッ!」
……まぁ、無理もない。
1か月も姿を消していた私は、
まるにとって立派な不審者なのだから。
玄関のドアを開けると、
目の前にまるがいた。
2秒くらい、お互い見つめ合う。
「まるぅ〜🩷」
その瞬間。
🐶「……はぁ〜〜〜!? 姉ちゃん!?😆💛」
そんな顔をした次の瞬間。
「どうしよう!どうしよう!」
と言わんばかりに、
自分のしっぽの先をくわえ、
クルクル、クルクル。
見事に4回転。
(……軸、全然ブレないな😓)
うれしい気持ちと、
冷静な感想が同時に浮かんだ。
まるはいつものように、
🐶「ほら、しゃがんで。」
と言わんばかりに、二本足で立つ。
……いやいや。
姉ちゃん、杖なんですけど💦
それでも…左腕を伸ばすと、
そこに重心をかけ、
顔も唇も、ベロベロ、ベロベロ。
(化粧、とれるんですけど💧)
リビングで、
父の横に座っても終わらない。
肩に前足を置き、
「帰ってきた!💛帰ってきた!💛」
と言わんばかりに、顔中をなめ続ける。
こんな熱烈なおかえりは、過去一だった。
しばらくして水を飲み、
「まる、姉ちゃん着替えてくるね🩷」
と2階へ。
部屋着に着替え、
リビングへ戻ろうとした時だった。
8畳のちゃぶ台の下で、息をひそめるまる。
我に返ったまるがいた💧

細い目で、たまにチラチラ👀こちらを
見ている。
(……あっ。怒ってる。)
長い間…
🐶「……どこ行ってたんすか。」
そんな顔だった。
ここで私は作戦変更。
チャラ〜い感じ♫で話しかけてみる。
「姉ちゃんさぁ〜♫
あんよ痛い痛いでぇ〜、
病院だったのぉ〜〜♫
まるも病院嫌いでしょ〜?♫
姉ちゃん、頑張ったよ〜〜!」
🐶「……………………」
……動かない。
チーズ🧀を見せる。
……動かない。
(えっ!? チーズでもダメ!?😨)
最後の切り札。
おもちゃを鳴らす。
「ペコ🎵ペコ🎵」
すると、ゆっくりこちらへ歩いてきた。
🐶「……しょうがないですね。」
そんな顔で、おもちゃをくわえ、
そのまま去っていった。
どうやら、退院しただけでは
許されなかったらしい。
我が家の世帯主は、
手術より、言い訳の方が難しかった。🐶

