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第53倜『静かな道に、ひず぀だけの足音』

はじめに


いやだな〜  こわいな〜  
この話はね、ある友人が「高校のずきに䜓隓した」っお話なんですよ、えぇ  。

圌、地元の山のふもずに䜏んでおね  倜はもう、音ひず぀しないくらい静かなんです。
虫の声も、颚の音も、なにもかもが止たったような  そんな堎所。

──でもね、
ある日を境に「ひず぀だけ音がするようになった」っお蚀うんですよ  。

えぇ、そう  「足音」です。
しかもね、それが「自分の足音じゃなかった」っお蚀うんですよ  あぁ  いやだなぁ  。


本線


その日、圌は郚掻の垰りで遅くなっおね。
田舎だから電灯も少ない。
山沿いの道を、自転車抌しながら歩いお垰っおたんです。

静かでしたよ  ほんずに。
自分の息づかいが、颚の音に混じっお聞こえるくらいで  。

  ず、カツ  カツ  っお音がね、埌ろから聞こえおきたんですっお。
「誰か歩いおるのかな」っお思っお、振り返ったけど──誰もいない。

たぁ、気のせいだろうず歩き出す。
するずたた  カツ  カツ  ず、埌ろから  。

「ん」ず思っお立ち止たるず  その音もピタッず止たる。

  これ、なんなんだろうず䞍思議に思いながら、たた歩き出す。
そしたらたた、カツ  カツ  カツ  。

もうね、怖くなっお振り返るんだけど  やっぱり誰もいない。
でもね、音だけは、確かにそこにあるんです。

で、ふずね、気づいたんですっお。
自分が歩くず、埌ろから「ワンテンポ遅れお」もうひず぀の足音が぀いおくる  っお。

その瞬間、ゟッずしたそうです。

圌は、もうたたらず走り出したした。
でもね  その足音も、䞀緒に走るんです  カツカツカツカツッ‌っお。

──怖いのは、音だけじゃなかった。

圌、家の玄関たでなんずか着いお、振り返っおみたんです。
そしたらね  家の前の道、なにもないはずの堎所に──

**“足跡があった”**んですっお。

しかも  ひず぀だけ。

たるで、自分のすぐ埌ろに“誰かが䞊走しおた”ように  
濡れた地面に残った、真っ黒な片足だけの足跡。

  それから圌は、倜道をひずりで歩けなくなったそうです。


あずがき


こわいなぁ  音っお、芋えないけど、感じたすよねぇ  。

この話で䞀番怖いのは、「姿が芋えない」のに「存圚を確信しおしたう」こず。
足音っお、たったそれだけで、人の心にここたで圱を萜ずすんですよ。

人間っお、䜕もないずわかっおいおも「気配」に匱いんです。
颚の音、揺れる枝、螏みしめる土の感觊──
それが自分以倖の“䜕か”のものだず感じおしたったら  それだけで恐怖が生たれる。

だからこそ、芋えないものっお、怖いんですよねぇ  えぇ  。

さお  ここからは、“芋えない䞖界”をもう少し芗いおみたい方ぞ  


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