AIの変な日本語、注意するのをやめました。過去記事5本の実測で分かった機械検査のすすめ
こんにちは、れん学長です(2026年8月18日時点)。
AIに書かせた文章を読んでいて、「内容は合ってるんだけど、どこか変」って感じたこと、ありませんか。
しかも厄介なことに、その変な言い回しを注意しても、少し経つとまた出てくるんですよね。私も記事の下書きをAIに任せているので、同じ表現を何度も何度も手で直してきました。正直、飽きますよね。
実は前回、保存するだけでMarkdownがHTMLに変わる、Claude CodeのHooksという機能の記事を書いたところ、たくさんの方に読んでもらえました。
で、今回はそのHooks活用の第2弾です。きっかけは、Xで話題になっていたまつにぃさんの「AIの変な日本語をHooksで撲滅している」という投稿でした。さらに調べるうちに「AI臭は語彙よりリズムに出る」という記事にも出会いました。
この2つを参考にして、私の環境にも「AIが書いた直後に機械が検査して、その場でAI自身に書き直させる仕組み」を入れました。ついでに自分の過去記事5本を検査にかけてみたら、予想していなかった発見があったんです。

この記事では、その仕組みの考え方と、実測で分かった意外な事実、あなたが今日から試せる2ステップを順に紹介していくので、読み終わる頃には、AIの文章の「直すべき癖」と「残すべき個性」を機械で仕分ける方法が分かっているはずです。
ちなみに記事の後半では、私が実際に使っている検査の設定一式を、メンバーシップ限定パートで配布しています。
注意しても直らないのは、AIが忘れるから

まず、なぜ何度注意しても同じ表現が出てくるのか。
理由はシンプルで、会話が長くなるほど最初の指示が薄まっていくからです。ルールを書いたファイルを読み込ませても、やり取りを重ねるうちに効き目が落ちていく。しかもAIのモデルが変わると、癖の出方まで変わります。
つまり「言って聞かせる」方式には、構造的に限界があるんですよね。
この問題に真正面から取り組んでいたのが、イントロで触れたまつにぃさんの投稿でした。発想は、書く前の注意だけに頼らず、書いた直後の機械検査を足すことです。
— まつにぃ (@yugen_matuni) August 14, 2026
仕組みはこうです。AIがファイルを書き込んだ瞬間に検査プログラムが動いて、NGワードのリストと照合する。引っかかったら「該当する文を丸ごと書き直すこと」という警告がAI自身に返って、AIがその場で直す。人間は完成品だけを見ればいい、という流れです。
まつにぃさんのNGワードは500本を超えていますが、これは一度に作らず、変な日本語を見つけて指摘するたびに1本ずつ登録して、少しずつ育ててきたリストなんだそうです。
もうひとつ、うまいなと思った工夫があります。全部のNGワードに「こう書き直す」というお手本をセットで持たせている点です。禁止だけを並べると、AIは避け方が分からずもっと不自然な文を書いてしまうので、代わりの書き方まで教えるわけですね。
AI臭は語彙じゃなくてリズムに出る、という発見

もう1本は、こちらです。
Coji Mizoguchiさんが、AIっぽい文章を機械的に検出する「lint」という道具を作って公開しているんですよ。
lintというのは、元はプログラムの誤りを自動で見つける道具の名前で、これはその文章版です。機械が文章を数値で測って「ここが怪しい」と疑いを挙げるだけで、直すかどうかの判断は人とAIに任せる設計になっています。
面白いのはその検査基準の作り方で、人間が書いた文章137本とAIが書いた文章406本を実際に測って、両者を見分けられるラインを探しているんです。
その計測で、「AIっぽさの常識」がいくつも逆だったことが分かっています。驚いたのは3つです。
体言止めは、多用がAI臭なのかと思いきや、逆にまったく使わないのがAIの特徴でした
同じ言葉で文を始める書き方は、AIより人間の方がずっと多く使っていました
最近のAIは悪名高い定型句をほぼ卒業していて、それでも残るのが「文の長さが全部似ていて単調」というリズムの癖でした
つまり、NGワード狩りだけでは最後のリズムは直らない。だから機械で測って直して、また測る、というループが必要になるわけです。
過去記事5本を測ったら、直すべきは1種類だけだった

ここからが私の実測です。
条件を先に書いておきます。2026年8月18日時点、対象は公開済みのNote記事5本で、執筆はClaude Codeの現行AIモデルのFable 5、文体は私のスタイルルールと過去の修正履歴を学習させた状態のまま、検査にはMizoguchiさんのlintを何も調整せずそのまま使いました。
で、結果はどうだったか。
AI臭の本丸とされるリズムの単調さは、5本すべてで検出ゼロでした。5本のうち2本は、検出そのものがゼロの完全クリーンです。
正直、拍子抜けしました。作者の計測では、一番自然と評価されたモデルでも6割の文章でリズムが検出されるんです。モデルの力だけでは説明がつかないので、短い文で改行する話し言葉のスタイルと、私の修正をAIに学習させてきた積み重ねの合わせ技だと見ています。どちらの効果が大きいかまでは、まだ切り分けられていません。
じゃあ何も出なかったのかというと、そうでもありません。警告はほぼ1種類に集中していました。
「AではなくB」という対比の使いすぎです。
354文ある長編記事で10回使っていて、たしかに1件ずつ読むと、否定がなくても意味が通る文が3、4件混ざっていました。
これは人間があまり使わず、AIが多用する代表的な癖だそうで、まつにぃさんの検出ランキングでも対比構文は上位でした。
別々の方法で作られた2つの仕組みが、同じ癖を指している。これは直す価値がありそうですよね。
有名NGワード1位でも、消さないと決めた

もうひとつ、大事な発見がありました。
まつにぃさんの検出ランキング1位は「効く」という言葉です。効果の中身を書かずに「効く」の一語で済ませるのがAIの癖だ、という指摘ですね。
で、記事とあわせて自分のX投稿も見返してみたら、実際に投稿した中に「地味だけどここが効くんだなと、、、」って一文があったんですよ。AIの下書きを、私がそのまま採用した文です。
つまり私にとって「効く」は、消すべき癖というより自分の声の一部だったんです。
ここから得た教訓はこれです。
他人のNGワードリストをそのまま輸入してはいけない。
同じ言葉でも、ある人には癖で、ある人には個性です。
だから最初にやるべきは、リストの導入よりも、自分の文章を測って「直したい癖」と「残したい声」に仕分けることなんですね。
ちなみにその後、私自身も「効く」が少し気になってきたので、消す設定ではなく「効果の中身が書いてなければ確認する」という条件付きのルールとしてだけ、自分のNGリストに入れました。
自分の感覚で決めて、条件で声を守る、という塩梅です。
今日できる2ステップ

というわけで、あなたが今日試せるのはこの2つです。
まず、Mizoguchiさんの検査道具を入れて、自分の過去の文章を5本ほど測ってみてください。この道具は無料で公開されていて、必要なのはClaude Codeが動く環境だけです。導入はこの1行で終わります。
/plugin marketplace add coji/natural-japanese
次に、検出された項目を眺めて、癖として直すか、自分の声として残すか、1件ずつ決めてみてください。全部に従う必要は、まったくありません。
むしろ全部従うと、自分らしさごと消えちゃうんです。この仕分けが、この仕組み全体でいちばん大事な工程ですね。
動画で見たい方へ
記事だけだと、2本の元記事のどこが肝なのか、実測の数字がどう出たのかは、正直つかみにくいですよね。
動画では、まつにぃさんの投稿と溝口さんの記事を画面で一緒に読みながら要点を解説して、私の過去記事5本にlintをかけた結果の生データ、「効く」を消すか残すかを決めた場面、配布している設定ファイルの中身まで、そのまま画面でお見せしています。
特に「検出結果を癖と声に仕分ける判断」は、文章で読むより、私が迷っている様子ごと見たほうが自分ごとにしやすいはずです。32分と長めですが、目次から気になる章だけ見てもらえます。
動画はこちらです👇️
理解のまとめ

AIの変な日本語は、注意の繰り返しでは直らない。「書いた直後に機械検査」の仕組みに変える
機械の指摘は命令でなく疑い。最終判断は人が持ち、消す前に「癖か、声か」を仕分ける
他人の常識やNGリストを輸入せず、まず自分の文章を測ってから決める
要は、「AIの日本語を直す係を、自分から機械に引き継ぐ」という話です。
ここから先は、私が実際に動かしている検査の中身をそのまま置いておきます。設定ファイル3本の配布と5分のセットアップ手順、私のNGルール16本の中身と理由、そして導入初日にやらかした失敗談まで、あなたの環境で再現するのに必要なものを全部入れました。
ここからはメンバーシップ限定の内容です。
私の環境で動いている検査の仕組みを、設定ファイルごと配布します。Claude Codeを使っていれば、導入はAIに丸投げで5分ほどで終わるはずです。
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