『移動と階級』を読んで、自分の「移動」を見直した話
あなたはどんな手段で移動していますか?
私は、今年になって長距離移動が多いので、交通手段にとても関心があります。そんなとき、『移動と階級』(伊藤将人著)というタイトルに惹かれて、この本を手に取りました。
読み終えて、自分がこれまで「移動」について恵まれて生きてきたことに気づかされました。
この本が扱っているのは、通勤や通学、買い物、旅行、引っ越し、さらには移民や難民、気候危機まで含めた「移動」という行為そのものでした。
著者は、移動を自由や選択の問題としてではなく、お金・スキル・人とのつながりという「資本」によって左右される構造的な格差として描いていました。
またこの本で紹介されている「半数近くの人が『自分は自由に移動できない」』と感じている」というデータには驚きました。
特に印象に残ったのは、「移動できる人こそ成功する」という考え方そのものが、実は移動できる特権を持つ人の視点でしかない、という指摘でした。
頑張って移動してきた人からすると反発したくなる部分もあるかもしれないが、少なくとも「移動のしやすさは人によって違う」という前提に立ち返らせてくれる一冊です。
在宅ワーカーが忘れがちなこと
在宅ワーカーには、通勤のような移動はありません。
しかし、それ自体、実は「在宅でも働けるスキル」という資本を持っているからこそ得られる特権でもあります。
この本を読んで気づかされたのは、その特権に無自覚なまま「移動しない働き方」を当たり前だと思ってしまっていたことです。
当たり前だと思って、忘れがちだなと感じたのは次の2点です。
1. 「移動できる」ことは幸せなことだと自覚する
カフェやコワーキングスペースなど好きな場所で働けること。
対面での打ち合わせがあれば、そのために動けること。
これらは全員に開かれた自由ではなく、自分が積み上げてきた環境や条件のうえに成り立っていることを忘れがちです。
移動するか、しないかを自分で選べることは、幸せなことなんです。
2. 移動しない選択肢を仕事の武器にする
移動しないことを弱みではなく「移動しなくていい価値」として働き方を設計する視点を持つことは、在宅ワークに必須です。
移動しなくても価値を生み出せることを証明できれば、在宅ワーカーとしての評価が高まります。
最後に
移動というありふれた行為の裏にある格差に気づけると、自分や周りの人の働き方への解像度が上がります。
例えば、
地方在住、育児中、体力的に制約のある人の中には、移動を前提とした働き方は難しいと感じている人がいること。
毎日通勤に往復3時間かかって、移動に苦痛を感じている人がいること。
移動時間をリスキリングや体力維持のために使っている人がいること。
このように、「移動」の意味は人によってまったく違います。
在宅ワークは移動を前提とはしません。
だからこそ、移動しなくても働けることへの感謝の気持ちや、移動している人と同じくらいの価値を生み出せる仕事をしようと志すことが大切かなと思います。
日々の移動を当たり前だと思っている人ほど、一度読んでみてほしい一冊です!
読んだことがある方はぜひコメントで感想を共有していただけるとうれしいです。
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