人と会うことの本気度
以前から営業や広報の仕事をしていたので、人と会う機会はそれなりに多かった。
人と話すことは好きな方だし、ほとんどの人とは楽しく会話ができた。「また会いたいな」と思うこともよくあった。
でも、最近少し変わってきた。
独立してフリーランスになることを決めてから、人と会うことへの意識が以前とは明らかに違う。
会社員の頃は、名刺には会社名や役職名が書かれていた。
相手は私個人だけでなく、その組織の人間として接してくれていた部分もあったと思う。
だから退職すると、それまでと変わらず付き合ってくださる方もいれば、少し距離ができる方もいた。
それは責めることではなく、ごく自然なことなのだと思う。
でも、フリーランスになると、その看板はなくなる。
残るのは、一人の人間としての自分だけだ。
だから以前よりも、人との出会いを大切にするようになった。
相手を否定しない。
気持ちよく話してもらう。
そして、「この人に何かしてもらえないかな」と考える前に、
「自分に何かできることはないかな」
と考えるようになった。
不思議なもので、そういう意識になってから、人と話す時間が長くなった。
会話も深くなった。
もちろん、ビジネスだけを考えるなら、自分の仕事に直結する人とだけ会えば効率はいいのかもしれない。
でも、私はそうは思わない。
これまでの人生を振り返っても、
「この人との出会いが、あの仕事につながるなんて」
と思うことが何度もあった。
どんな出会いが、どんな未来につながるのかは分からない。
だから私は、効率だけでは人に会わない。
一見遠回りに見える時間も、大切にしたいと思っている。
フリーランスになる準備を始めてから、人と会うことの本気度が、少し変わった気がする。
