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「やることは多いのに、頭が動かない」そんな日に|1分でできるマインドフルネス

忙しいのに、手が止まる。

メールを返そうとしてパソコンを開いたのに、別の仕事を思い出す。そちらに手をつけた途端、今度はさっきの会話が気になってくる。

何もしていないわけではないのに、何ひとつ進んでいないような感じがする。

そんな日はありませんか。

「もっと集中しなければ」と思うほど、かえって焦る。そして、簡単なことまで決められなくなっていく。

これは集中力だけの問題ではありません。

頭の中で、

「あの人に返信しなければ」

「明日の準備もある」

「あの言い方はまずかったかな」

と、いくつものことが同時に動いている状態です。

身体はここにいても、意識は過去と未来を行ったり来たりしている。これでは、目の前の一つに集中しにくいのも無理はありません。

【考えを止めようとしなくていい】

こういうときに使える方法の一つが、マインドフルネスです。

マインドフルネスというと、静かな場所で目を閉じ、何も考えないようにするものだと思われがちです。

でも、考えを消す必要はありません。

「あ、また別のことを考えていた」

そう気づいて、意識を目の前へ戻す。

その繰り返しが、マインドフルネスの基本です。

雑念が浮かぶのは失敗ではありません。気づいたところから、実践が始まります。

【頭の渋滞をほどく「1分間」】

仕事中でもできる短い方法を紹介します。

目を閉じたり、特別な姿勢をとったりする必要はありません。

①いったん手を止める

パソコンの画面から目を離し、スマートフォンを机に置きます。

焦りをなくそうとしなくて大丈夫です。

まずは、「今、手を止めた」ということだけを確かめます。

②足の裏を感じる

足が床に触れている感覚に注意を向けます。

床の硬さ。靴の中の感触。足にかかっている重さ。

よくわからなければ、「あまり感じないな」と気づくだけでもかまいません。

頭の中から、今ここにある身体へ意識を戻していきます。

③今の状態に名前をつける

心の中で、今の状態を短く言葉にします。

「焦っている」

「疲れている」

「さっきの会話が気になっている」

原因を詳しく分析する必要はありません。

今の自分に、小さな見出しをつけるくらいで十分です。

④次の一つだけを選ぶ

最後に、自分へ尋ねます。

「このあと、一つだけやるなら何だろう」

メールを一通返す。

書類を一枚確認する。

水を飲む。

少し休む。

今日一日のすべてを決めるのではなく、次にすることを一つだけ選びます。

ここまで、およそ一分です。

こうした短い時間から始める方法や、日常生活への取り入れ方を、Kindle書籍『初心者でもできるマインドフルネスと瞑想実践』にまとめています。

【焦りが消えなくても大丈夫】

試したあとも、やるべきことは残っています。焦りも、すぐには消えないかもしれません。

それでも、

「今はこれをする」

と選び直せたなら、その一分には意味があります。

マインドフルネスは、悩みを消したり、気持ちを一瞬で切り替えたりする方法ではありません。

頭の中の考えに流される前に、一度立ち止まる。そのための練習です。

【何かと何かの「間」に入れてみる】

この方法は、場面が切り替わるときにも使えます。

会議が終わり、次の仕事を始める前。

少し腹の立つメッセージを読み、返信する前。

仕事を終えて、職場を出る前。

帰宅して、玄関のドアを開ける前。

身体が次の場所へ移っても、気持ちがすぐについてくるとは限りません。

ほんの一分でも立ち止まると、前の出来事と次の出来事の間に、小さな区切りができます。

【マインドフルネスを、新しい課題にしない】

毎日続けなければ。

10分以上やらなければ。

雑念をなくさなければ。

そう考え始めると、心を休めるはずの時間が、また自分を評価する時間になってしまいます。

数十秒で終わってもいい。

一日できなくてもいい。

「うまくできたか」よりも、「今の自分に一度気づけたか」。

最初は、そのくらいでいいのだと思います。

なお、呼吸や身体に意識を向けることで、不安や不快感が強くなる人もいます。

その場合は、無理に続けず中断してください。目を開けて周囲を見たり、足の裏や外から聞こえる音へ注意を向けたりする方法もあります。

マインドフルネスは、我慢して続けるものではありません。

【自分に合う方法を見つけたい方へ】

Kindle書籍『初心者でもできるマインドフルネスと瞑想実践』では、

・マインドフルネスと瞑想の基本

・1分から始める呼吸の瞑想

・雑念が浮かんだときの戻り方

・ボディスキャン

・歩きながら行うマインドフルネス

・食事や通勤、休憩時間への取り入れ方

・無理なく続けるためのヒント

を紹介しています。

今回、内容をあらためて見直し、以前より読みやすい形に編集しました。

完璧な瞑想を目指すための本ではありません。

忙しい日や気持ちが落ち着かない日に、「これなら今の自分にもできそう」と思える方法を見つけるための一冊です。

以前に瞑想を試して続かなかった方にも、短い時間から試していただけたらうれしいです。

▼『初心者でもできるマインドフルネスと瞑想実践』はこちら

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DC1KZVS1

Kindle Unlimitedをご利用中の方は、追加料金なしでお読みいただけます。

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佐々木いちなり 臨床心理士 この記事が少しでも役に立ったと感じていただけたら、応援いただけると嬉しいです。 いただいたチップは、働く人のしんどさを言語化する記事づくりに活用させていただきます。