多数の論理で進めるのはおかしい~憲法審査会~
7月16日、NHKの中継を入れて、今国会最後の憲法審査会が行われた。
相変わらず与党は過激な憲法改悪の主張を繰り返し、あたかも憲法改正のリーダーシップをとっているかのような傲慢な意見表明だ。
注目したのは2点。
1点目は、憲法改悪の主張派である国民民主党の玉木氏の冒頭の発言。
「テーマが拡散し、改憲項目すら絞り込めていないし、条文起草委員会も設置されていない。高市総理が目指す来春の発議を実現するなら、閉会中も審査会を開催し、夏休みも返上で取り組まないと間に合わないことを申し上げたい。」
改憲は、国論を二分する最も重要な議題だ。
改憲推進派の玉木氏は、「来年春の発議」をめざすならばと語り、「高市総理が目指す」という冠までつけた。
さて、国民民主党は、いつから政権与党となったのか?
なぜ、国論を二分する問題を、しかも野党が「(与党である)高市総理のめざす発議」といい、改憲を急ぐのか?
(ずっと前から気が付いていたが)国民民主党は自分たちの主張に近い課題については、高市ベッタリになる。
だから、政権側は国民民主の連立入りに熱心になる。
しかし、改憲は国論を二分するテーマである。
いついつまでに、など期限を切って結論を出すべき筋合いのテーマではないし、多数決で決められる話でもない。
憲法審査会の中で与党と組し、あたかも審査会の流れを構築してきたかのような顔をして論じる玉木氏の姿勢がかなり危険なものに映ってしまう。
こうした審査会の論調に、一石を投じたのがチームみらいの古川氏の発言だ。
おもな論点は次の通りだ。
〇憲法改正の議論の進め方では、改正した場合としない場合にどんなメリッ
トとデメリットがあるのかを具体的に比較する論点ですすめるべき。
〇法律の解釈や改正で足りるのか、それとも憲法の改正が必要なのかを検討
すること。
〇憲法は国民のものであり、数の論理で進めるべきものではない。
数の力で押し切ることや期限ありきで手続きを疎かにすることは望ましく
はない。
国民の理解と納得を一つ一つ重ねていくことが何より重要だ。
〇憲法改正をせずとも、法律の運用、技術の活用によって取り組める課題が
数多くあること。
皇室典範改正も同様であった。
改正を急ぎ、十分な審議も経ずに、むりやり数の力で押し切ろうとする規制は、憲法審査会でも同様だ。
改正は必要ない、と考える党派もある。
議論は全く尽くされてはいない。
改憲の発議を春までに、など期限を切るのは以ての外だ。
