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借金を完済した日:欲望って恐ろしい

 東京アンダーグラウンド。借金というのは、ひたすら苦しい。しないにこしたことはない。
 僕は、かつて借金をしていて、毎月、返済をしていた。ひたすら苦しかった。月に約5万円を返済していたのだが、給料から5万円が返済で、消えるわけだ。まず、これが辛い。がっかりする。

 返済のために肉体労働や、夜勤でも働いた。汗だくで動き回ったり、深夜割増がある夜勤で働くのは想像以上にきつかった。
 若かったからできた。今は、おじさんなので、絶対に無理だ。働く時間だって限界がある。休まないといけない。急には返済できない。少しずつだ。

 本当に少しずつ少しずつ、借金を返済していって、消費者金融をひとつずつ完済していった。完済した途端に、契約は解消した!
 ざまあみろ!・・・いや、ざまあみたのは利子をつけて返済していた自分なんだけどね。
 限度額まで使ったクレジットカードも少しずつ少しずつ、返済していった。完済した途端に、カードにハサミを入れた!
 ざまあみろ!・・・いや、カードを何枚も作っていた自分が悪いんだけどね。

 そして、ついにすべての借金を完済!!!もう督促のハガキや電話がくることはないのだ!弁護士に依頼する、とかそういう文言とも無縁になったのだ。これは精神に平穏を与えた。借金をしていると、四六時中、返済のことを考えて、脳が疲れてしまう。それから、やっと解放されたのだ。

 今は、お給料が明細のそのまま、手に入る。5万円が減ることはない。それがめちゃめちゃ嬉しい。きちんと質素倹約をして、高級な物は絶対に買わない。スーパーの値引きシールで少しでも、安く食品を買う。
 節約のやりくりも楽しいもんだ。

 かつては、「なんで、あんなに物を欲しがったのか?」と不思議になってしまう。借金なんて、苦しむだけだ。経験者は語る。
 欲望の虜だった。欲望は本当に恐ろしい。コントロールしないと、人生が破滅してしまう。僕はなんとか破滅しないですんだが、危ないところだった。

 今は、のんきに暮らせている。贅沢がしたいとは思わない。もう充分にしたし。督促が来ない生活は本当にいいもんだ。
 世の中は、ありとあらゆる手でお金を使わせようとしてくる。惑わされないようにしたい。
 僕にとっては、値引きシールが貼ってあるだけで、充分に幸せなのだ。

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諏訪貴信|自分の苦しみを文章に変換 いただいたチップはすべて食費に使います。現実的。