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言語のあり方

言語学者よりも、言語学の周辺にいる人の方が、言語のあり方を面白く捉えられます。モーテン・H・クリスチャンセン/ニック・チェイター『言語はこうして生まれる』を再読しました。

自然発生する秩序
 言語は誰が立案したものでもない。言語の複雑さと秩序は、過去の数限りない言語ジェスチャーゲームのカオスから生まれている。その一回一回のゲームにおいて、話者は特定の誰かに特定の状況で自分をわかってもらうことにしか関心がない。それでも何世代にもわたって言葉が使われるうち、驚くほどの豊かさと微妙な差異を持つパターンが徐々にあらわれてくる。時制、相、格、語順といった統語上のカテゴリー(統語範疇)において、言語はわけがわからないほどの複雑さを見せる。単語を構成する言語音のレパートリーにも奇妙なものがいろいろある。そして各言語には、物理世界から生物世界、道徳世界に精神世界まで、ありとあらゆる領域を記述する膨大な量の単語が収められている。これらすべての複雑さは、誰も設計していない自然発生的な秩序の累積的な力から生じている。要するに、人間の最も重要な発明品は偶然の積み重ねでできている。・・・

第4章「カオスの果ての言語秩序」pp.120-121

 ジェスチャーゲームをする能力、言語を生みだす能力があることで、人間は知識を蓄積し、技能を伝達することができる。倫理的規範や宗教的規範を発達させ、何をすればよいのか、誰が悪いのか、誰が責任を負うべきかを論じることができる。ほかの動物はこのどれもできないか、できたとしても一つ二つしかできない。これは偶然ではない。言語がなければ、人間にしかない驚くほどの文化的、社会的な複雑さを持つのは不可能なのだ。
 言語はただの文化の一要素ではない。知識の蓄積と保存と伝達を可能にすることにより、言語は文化と社会のほぼすべての側面において爆発的な変化の触媒として働く。言語があることで、より複雑な専門知識や規範や協定が生まれ、最終的にきわめて複雑な、分業や交易や信仰体系や制度や儀式や法体系が組み込まれた社会ができあがる。言語の出現以来、文化は変化の原動力として、遺伝をはるかに上回るものになった。この変化のプロセスは、数学、科学、工学、コンピューター、インターネット、そのほかたくさんのものによって加速されている。だが、そのどれよりも基本的な役割を持つのが言語である。言語は人びとの意識をコミュニケーションでつなげることにより、人間が集合的に思考できることを根底から押し広げている。・・・

第8章「良循環――脳、文化、言語」p.288

言語よりも霊体験の方が重要だが、言語ゲームには慣れる必要がある。

スピリチュアルな探究はつづく。