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フィリピン人妻との週末デート。焼き鳥とビールが、私たち夫婦の大切な時間。

「今日、焼き鳥食べに行こうか?」
週末になると、妻がよくこう言います。
フィリピン人というと、甘いものが好きというイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、私の妻は何よりもバーベキューが大好きです。
フィリピンでは、家族や親戚が集まると庭先や家の前でバーベキューをする光景がよく見られます。
鶏肉や豚肉を串に刺して焼き、みんなでビールを飲みながらおしゃべりを楽しむ。
特別なイベントではなく、ごく普通の週末の楽しみです。
そのせいか、日本に住むようになってからも、焼き鳥屋さんやもつ焼き屋さんは妻のお気に入りのお店になりました。
私たちには4人の子どもがいます。
普段は家族で出かけることがほとんどですが、子どもも大きくなり、「二人で行ってきなよ。」と言ってくれるようになりました。
もちろん、夕食や留守番の準備はしっかり済ませてから。
「何かあったらすぐ電話してね。」
そう伝えて家を出ると、久しぶりに夫婦二人だけの時間が始まります。
行き先は決まっています。
近所の焼き鳥屋さんか、もつ焼き屋さん。
決して高級なお店ではありません。
煙が立ちこめるカウンター席で、焼きたての串を食べながら乾杯する。
それだけで十分幸せです。
妻はまずビール。
そして「レバーある?」と店員さんに聞きます。
レバー、ハツ、タン、豚バラ…。
日本の焼き鳥はフィリピンのバーベキューとは少し違いますが、炭火で焼いた香ばしい香りはどこか共通するものがあるようです。


「おいしいね。」
そう言って笑う妻を見ると、私までうれしくなります。
私は若い頃、横浜の高級フィリピンクラブでスタッフとして働いていました。
その頃は、フィリピンの文化や食べ物、お酒に触れる機会がたくさんありました。
まさかその後、フィリピン人女性と恋愛をし、結婚し、こんな何気ない週末を過ごす人生になるとは想像もしていませんでした。
人生は本当に不思議です。
最近は私自身、仕事を休み、療養生活を送っています。
休職する前は、土日でも仕事のことばかり考えていました。
「月曜日はあの案件をどうしよう。」
「部下のフォローをしなければ。」
気持ちが休まることはありませんでした。
でも今は違います。
週末になると、妻と「今日はどこへ行こうか」と話しながら歩く時間があります。
たったそれだけのことなのに、とても心が軽くなります。
仕事中心だった頃は、「夫婦二人だけの時間なんて、なくてもいい」と思っていました。
でも実際には逆でした。
こうした時間があるからこそ、お互いの気持ちを確認できるのだと思います。
お店では、仕事の話はほとんどしません。
子どもの学校のこと。
フィリピンにいる家族のこと。
今度帰省したら何を食べようかという話。
テレビで見た面白い話。
本当に他愛もない会話ばかりです。
でも、その何気ない時間が、私たち夫婦には一番大切なのかもしれません。
妻は昔から、私をあまり責めることがありません。
仕事で疲れて帰ってきた日も、黙って話を聞いてくれました。
休職すると決まったときも、「今まで頑張ったんだから、ゆっくり休んでいいよ。」と言ってくれました。
その言葉に何度救われたかわかりません。
だからこそ、週末の焼き鳥デートは、私にとって「ありがとう」を伝える時間でもあります。
高価なプレゼントではありません。
豪華なレストランでもありません。
ビールを飲みながら笑って過ごす二時間ほどの時間。
それだけで十分です。
国際結婚というと、文化の違いや言葉の壁ばかりが話題になります。
もちろん違いはあります。
考え方も、食べ物も、育ってきた環境も違います。
でも、一緒に笑える時間を積み重ねることは、日本人同士でもフィリピン人同士でも変わらないのではないでしょうか。
私たち夫婦も結婚して十数年。
大きなケンカもあれば、意見が合わないこともあります。
それでも、焼き鳥を食べながら「おいしいね」と笑い合える時間がある限り、きっと大丈夫。
そんな気がしています。
これからも週末には、いつもの焼き鳥屋さんやもつ焼き屋さんへ。
「乾杯!」
その一杯を楽しみに、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。
何気ない夫婦の時間こそが、人生を豊かにしてくれる。
最近は、そんなことをしみじみと感じています。


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