上海の蕎麦レポート(3)
【中国の冷やし日本】
前回、「冷やし中華」って、中国人が聞いたらびっくりしちゃうネーミングですよね、という話をしました。
我々からしたら、
「冷やし日本」
です。
ちょっと冷やして欲しい、今年の夏の暑さでしたが。
そこでふと、まさか「冷やし日本」なんてないよね? と思いたち、中国の検索エンジン『百度』で、「日式冷面」と入力してみました。
すると驚くべき事実が。
出てきたのは「冷やし中華」
つまりこれ、中国では日本式の冷たい麺だと認識されているようなのです。

そしてなぜか、豆乳バージョンも散見しました。

誰が考えたんだろう。
パッケージのイラスト、ちくわと餅巾着が入っているあたり、おでんとの混乱が感じられます。

これも豆乳。
おしゃれな食べ物として扱われているっぽい。

一方で、このような正統派も出てきてます。

これなんかちょっと涙ぐましくて好き。

そんなわけで、中国にはいろいろな日本蕎麦が存在することを知りました。
【中国の日本蕎麦】
こちらは先日入った、「天麩羅えびや」さん。
私は知らなかったのですが、日本各地にあるチェーン店なんですね。

お蕎麦は普通に美味しい。
(海老天はついていないです。夫の天丼から1本分けてもらいました)

お客さんは中国人ばかりでした。
午後3時という中途半端な時間だったため、他のお店は空いていたのに、ここは満席に近かったんです。
人気店なんだ?
ほとんどの人が天丼を召し上がっていましたが、中にはお蕎麦の人も。
ざる蕎麦をつるつるっと日本人のようにすすっている方もいました。
意外と浸透している…?
夫は、日本にいたとき、浅草やお台場を拠点に、英語と中国語で観光ガイドをするボランティアをしていたのですが、中国人に「お蕎麦屋さんはどこ?」と訊かれたことがあるそうです。
わざわざ食べに行く人もいるんですね。
【蕎麦刀削麺】
それから、刀削麺の乾麺が現地でどのように食べられているのかも、調べてみました。
こってり。
中国では「今日はあっさりしたものが食べたいからお蕎麦なんてどう?」は当てはまらないようです。

蕎麦粉ではない刀削麺の乾麺になりますと、もっとバラエティ豊か。

中国のサイトで蕎麦粉について調べてみると、
糖尿病患者の血糖管理に食されている面があるようです。
根拠は
1)純蕎麦のGI値が通常50−60であり、小麦粉の70−90より低い。
2)蕎麦には糖分の吸収を遅らせる、可溶性植物繊維が含まれている。
3)腸の健康を促進し、満腹感を高める、不溶性食物繊維が含まれている。
とのことです。
【なぜ中華料理を食べないの?】
さて。
上海にいるのに、日本蕎麦の話ばかりで、中華料理の紹介はしないの? としびれを切らしている方もいらっしゃることでしょう。
これから言い訳をしたいと思います。
まずは、日本における中華料理事情から。
私は日本で中華料理店へ入ると、中華丼か天津丼を注文します。
この2つとも、中国にはない料理です。
中国に中華丼がないのは容易に想像できると思いますが、天津に天津丼はない、これもまあまあ有名な話?
それから中国にラーメンがないのも周知ですね。
(山下座郎さんがおっしゃる通り、蘭州拉麺は日本のラーメンのルーツかもしれず、ラーメンがないとは言い切れないかもしれません)
また、中国では焼き餃子は一部地方に限られ、ほとんどが水餃子。
(満州が焼き餃子エリアだったので、戦後日本に持ち帰った説あり)
麻婆豆腐、エビチリ、回鍋肉、青椒肉絲は、四川料理ですが、当地とは全く違う味つけで、どうやって作ったらこうなるの? と在日四川人いわく。
日本に日本風の四川料理を広めたのは、「料理の鉄人」で名を馳せた陳建一さんのお父さん、陳建民さんらしいです。
NHK「今日の料理」に出演し、トマトケチャップで味付けをしたエビチリ、唐辛子をほとんど入れない回鍋肉、汁を入れた担々麺などを考案し、そのおかげで中華料理が家庭料理として根付くことになったのだとか。
そんなこんなで、中華料理店へ行くと、
知っている料理がない
のです。
小籠包と炒飯しか。

チェーン店と思われる『老盛昌』の、小籠包、雲呑スープ、炒飯、2人前で約600円でした。
サイゼリアより安い!
と初めて心の中でサイゼリアを裏切ってしまいました。

みなさまは、この中に、召し上がりたいお料理はありますか?

適当に注文したら、こんなのが来ちゃいました。
きゅうりのにんにく和え。
不味くはないんですが、きゅうりがぬるい。

にんにくの匂いに包まれ、無言になる夫と私…。

少しずつきゅうりを遠ざけて、小籠包を食べる。
蕎麦食促進倶楽部「さざれ石」に、海外特派員として参加しています。
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