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家が好きなのに、ホテルも好き

ホテルに泊まるのが好きです。

ルームキーをかざして入ってカーテンを開け、
使い捨てスリッパがあればウキウキ履き、備え付けだと少しがっかりしながら荷物を置き、用もなく部屋をうろうろしてやっと座ります。
が、また立ち上がり荷物を出します。

今晩使う物をいろいろ並べ、充電コードや夜読もうと思って持って来た本をベッドサイドに。
本は持って行っても結局読まないことが多いのだけど、精神安定には必要です。
いつも泊まりには持っていくアロマの蓋を開けてその横に置きます。

こうやってなんだかそわそわと落ち着かないまましばらく過ごし、やっと落ち着いて座る頃には少し部屋に馴染んできます。
マーキングをするように私の今日の場所を整えている感じ。

高所が好きで、運良く高層階だった時は飽きずに窓の外を眺めています。
向かいに立つタワマンに住む人を想像したり、高速道路を走る車列を眺めたり、遠い山を見てどこなのか調べたり。
ぼーっと地上を見ているのも好きです。

住んでいるエリア以外だとTVをつけて夕方のローカルニュースを見ます。
天気予報を見ていると聞いたことのない地方もあって、ああ日本って広いんだなと思うのです。

金沢に行った時
かほくって…?となった


家には私が選んだ大好きな家具や身の回りのものがあって猫もいます。
最高!と思って暮らしているのに、時折ホテルで1泊するとホッとします。
いつもと違う枕でなかなか寝付けない時もあるのに、なぜかまた行きたくなるのです。

ホテルが好きなのは、何もしなくていいからではない気がします。
知らない部屋に入って自分のものを少しずつ並べて、ほんの一晩だけの自分の場所にしていく。

窓の外には知らない街があって、テレビからはいつもと違う地名が聞こえてくる。
家とは違う場所にいながら、そこに少しずつ自分を馴染ませていく時間が好きなのかもしれません。

だから家が大好きなのに、またホテルに泊まりたくなるのだと思います。



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