大津綾香氏への性的中傷で33万円の賠償命令――東京地裁判決と金額の論点
2026年9月3日更新
大津綾香氏が、YouTube上で性的な内容の虚偽を広められて名誉を傷つけられたとして、立花孝志氏とYouTuberに計1,100万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は2025年12月19日、立花氏に計33万円の支払いを命じました。
33万円のうち11万円は、立花氏とYouTuberが連帯して支払う部分です。33万円と11万円を足して44万円になるわけではありません。報道によれば、内訳は2人が連帯して11万円、これとは別に立花氏が22万円です。
東京地裁が認定したこと
弁護士ドットコムの判決報道によると、問題になったのは、大津氏が複数の男性と肉体関係を持ち、その対価で生活しているかのような印象を与える発言などです。
東京地裁は、それぞれの発言について、真実と認めるに足りる証拠はなく、発言者側が真実と信じる相当な理由も認められないと判断しました。チャンネル登録者数なども考慮し、2人が連帯して11万円、立花氏が別に22万円を支払うよう命じました。
「全面勝訴」ではなく一部認容として見る
初出時は「全面勝訴」「名誉毀損100%」「完全敗訴」と表現していました。しかし、請求額は計1,100万円で、裁判所が命じたのは立花氏について計33万円、そのうちYouTuberとの共同責任部分が11万円です。
裁判所が問題となった発言について責任を認めたことと、請求額の全額を認めたことは別です。原告代理人は、不法行為の成否について主張が認められたと評価する一方、賠償額が低すぎるとして控訴する意向を示しました。これは原告側の評価と方針であり、判決そのものの表現ではありません。
低額賠償と抑止力の問題
性的な虚偽を動画で広める行為に対し、33万円、共同責任部分11万円という金額で十分な抑止力になるのかは、議論すべき論点です。原告側も、誹謗中傷によって収益を得る構造を問題にしました。
ただし、今回確認できた判決報道だけでは、問題となった動画の実際の収益額、投稿者の利益、複数人による組織的な攻撃は分かりません。したがって、「中傷すれば利益が出る」「名誉毀損がビジネスとして成立した」と事実のように断定することは避けます。
控訴意向と、その後の確認状況
判決当日、原告側は控訴する意向を示しました。2026年9月3日までに公開資料を再調査しましたが、この判決の控訴審結果と確定状況を確認できる裁判所資料または信頼できる報道は見つかりませんでした。
第三者が判決内容を書き写したページや、控訴審を扱ったとする動画はありますが、決定書・判決書や当事者の正式な公表と照合できないため、結果は本文に採用しません。確認できた場合は、事件の範囲と当事者を特定したうえで更新します。
政経プラスの評価
この判決で重要なのは、性的な虚偽を広める発言について、裁判所が真実性も真実相当性も認めず、賠償責任を認めたことです。同時に、賠償額が被害回復と将来の抑止に十分かという問題も残ります。
強い見出しや根拠のない収益推計を重ねるのではなく、裁判所が判断した発言、責任の範囲、賠償額、原告側の評価を分けて伝えます。
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別事件の参考:立花孝志氏への44万円賠償命令(2025年11月26日の地裁判決報道)。本稿の33万円の判決とは、原告・対象投稿・判決日が異なります。
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