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取り陀いたあずたで考える倧牟田の老舗「宀町ケミカル」のPFAS陀去暹脂

PFAS察策ずいうず、どんな技術を思い浮かべるでしょうか。

氎をきれいにする。
掻性炭で吞着する。
膜でこし取る。

もちろん、どれも倧切です。
でも、PFASにはもう䞀぀、避けお通れない問題がありたす。

氎から取り陀いたPFASは、そのあずどうするのか。

取り陀いたからずいっお、PFASそのものが消えおなくなるわけではありたせん。
今回の䌁業シリヌズでは、この「取り陀いたあず」にたで目を向けおいる䌚瀟を取り䞊げたす。
犏岡県倧牟田垂に本瀟を眮く、宀町ケミカル株匏䌚瀟です。

党囜的には、それほど名前を知られた䌚瀟ではないかもしれたせん。
しかしPFAS察策を远っおいくず、この䌚瀟はなかなか興味深い存圚です。

※この蚘事でいう「PFAS」は、ペルポリフルオロアルキル物質ず呌ばれる有機フッ玠化合物の総称です。医療分野で䜿われる「花粉-食物アレルギヌ症候矀PFAS」ずは別のものです。

2026幎、「枬る」だけでは終わらなくなった

2026幎4月、日本ではPFOSずPFOAに぀いお、氎道氎の氎質基準が適甚されるようになりたした。
氎道事業者などには定期的な怜査が求められ、基準を超えた堎合には改善に向けた察応が必芁になりたす。

぀たり、
「PFASがあるか枬る」
だけではなく、
「あったら、どう取り陀くのか」
たでが珟堎の課題になっおきたずいうこずです。

では、その「取り陀く」を支える技術を、日本では誰が぀くっおいるのでしょうか。
その䞀瀟が、宀町ケミカルです。

倧正6幎創業。倧牟田で100幎以䞊続く䌚瀟

宀町ケミカルの創業は1917幎倧正6幎。
売薬の補造販売から始たり、戊時䞭の廃業を経お1947幎に再蚭立されたした。
珟圚は「医薬品」ず「化孊品」を柱ずし、「健康」ず「環境」を事業の倧きなテヌマにしおいたす。

PFAS察策に関係するのは、このうち化孊品事業です。
そしお、同瀟が長幎扱っおきた技術の䞀぀が、
むオン亀換暹脂
です。

「むオン亀換暹脂」

ここで急に難しく感じるかもしれたせん。
でも、仕組みそのものはそれほど難しくありたせん。

 ãã‚‚そも「むオン亀換暹脂」っお䜕

むオン亀換暹脂は、簡単にいえば、
氎の䞭にある特定の物質を぀かたえる、小さな粒
です。

芋た目は、小さなプラスチックのビヌズのようなもの。
これをタンクなどに詰めお氎を通すず、暹脂が氎䞭の特定のむオンを捕たえたす。

玔氎づくり、医薬品の粟補、排氎凊理など、実はさたざたな産業で昔から䜿われおきた技術です。
宀町ケミカルの技術情報では、むオン亀換暹脂は盎埄0.7mm皋床の真球状の暹脂ずしお説明されおいたす。

そしお、この仕組みをPFAS陀去にも䜿いたす。

むオン亀換暹脂っお䜕

PFASを含む氎を暹脂に通す。
するずPFASが暹脂に捕たり、凊理された氎が出おくる。
たずは、このむメヌゞで十分です。

なぜPFASを捕たえられるのか

ここから少しだけ化孊の話をしたす。
ただ、ポむントは二぀しかありたせん。
宀町ケミカルがPFAS甚ずしお遞定しおいるのは、アニオン亀換暹脂です。

PFOSやPFOAなどのPFASは、氎の䞭ではマむナスの電気を垯びた「陰むオン」ずしお存圚したす。
䞀方、アニオン亀換暹脂には、それを匕き寄せる仕組みがありたす。

たず䞀぀目が、
① 電気の力 です。

マむナスの電気を垯びたPFASを、暹脂偎が匕き寄せたす。
でも、それだけではありたせん。
PFASには、フッ玠で芆われた「氎になじみにくい郚分」がありたす。

そしお暹脂の母䜓構造ずの間に、疎氎性盞互䜜甚ず呌ばれる働きが生じたす。
぀たり、
② 氎になじみにくい郚分どうしの盞互䜜甚
も、PFASの吞着を助けたす。

宀町ケミカルは、PFAS甚むオン亀換暹脂に぀いお、むオン亀換による吞着に加えお、この疎氎性盞互䜜甚も吞着に寄䞎するず説明しおいたす。

電気の力疎氎性でPFASを捕たえる

難しく芋えたすが、初心者向けに䞀蚀でいえば、
「電気の力」ず「氎になじみにくい性質」の二段構えでPFASを捕たえる。
ずいうこずです。

掻性炭が苊手ずする「短鎖PFAS」にも

PFASには非垞に倚くの皮類がありたす。
PFOSやPFOAだけがPFASではありたせん。
そしお今埌のPFAS察策を考えるうえで重芁になるのが、炭玠鎖の短い短鎖PFASです。

䞀般に短鎖PFASは氎に溶けやすく、掻性炭では捕たえにくいものがありたす。
宀町ケミカルは耇数のPFASを䜿った詊隓を行い、同瀟が評䟡したむオン亀換暹脂に぀いお、掻性炭が苊手ずする短鎖PFASにも有効であるこずを確認したずしおいたす。

たたカラム詊隓では、同量の氎を凊理した際、掻性炭が砎過した条件でもむオン亀換暹脂ではPFOS・PFOA・PFHxSの砎過が確認されなかったず報告しおいたす。さらに負荷を高めた詊隓からは、平均的な環境氎を想定した条件で数幎単䜍の凊理ができる可胜性も瀺唆されおいたす。

ここは重芁です。
PFAS察策は、
「PFOSずPFOAだけ取れれば終わり」
ずは限らないからです。

芏制や管理察象が広がっおいけば、さたざたなPFASをどう捕たえるかが、さらに重芁になっおいきたす。

実隓宀だけではなく、実際の環境氎ぞ

ただし、PFAS陀去技術を芋るずきに泚意したいこずがありたす。
実隓宀で取れたからずいっお、珟堎でも同じように取れるずは限らない。
ずいうこずです。

実際の河川氎や地䞋氎には、PFAS以倖にもさたざたな物質が含たれおいたす。
氎質も堎所によっお違いたす。

だからこそ、
「実際の環境氎でどうだったのか」
が重芁になりたす。

宀町ケミカルは、環境省が公募した環境氎䞭のPFAS浄化に関する実蚌事業に参画し、盞暡原垂での実蚌詊隓にも参加しおいたす。

そこで、実際の環境氎に察するむオン亀換暹脂の有効性を怜蚌しおきたした。

実隓宀だけでなく、実際の環境氎でも怜蚌

ここで倧切なのは、
「倢の新技術ができた」
ずいう話ではありたせん。

長幎䜿われおきたむオン亀換ずいう技術を、PFASずいう新しい課題に合わせお実蚌しおいる。

ずいう点です。
私は、むしろここに実務技術ずしおの面癜さを感じたす。

そしお、本圓に重芁なのは「取り陀いたあず」

ここからが、今回もっずも曞きたかったずころです。
PFASを氎から取り陀いたずしたす。

では、
そのPFASは、どこぞ行ったのでしょうか。
消えたわけではありたせん。

むオン亀換暹脂に捕たっおいたす。
これは掻性炭でも同じです。

氎の䞭に薄く広がっおいたPFASを、吞着材の䞭に集めた。
぀たり「陀去」ずは、芋方を倉えれば、
PFASを別の堎所に移しお、濃瞮した
ずいうこずでもありたす。

だからPFAS察策は、
「氎から取れたした」で終わらせるこずができたせん。
䜿甚枈みの吞着材をどう扱うのか。

廃棄するのか。
再生できるのか。
そこからPFASを回収できるのか。
最終的に分解できるのか。
ここたで考えお、初めおPFAS察策の党䜓像が芋えおきたす。

宀町ケミカルが芋おいる「その先」

宀町ケミカルが興味深いのは、この先にも取り組んでいるこずです。
むオン亀換暹脂そのものは、もずもず「再生しお再利甚する」ずいう考え方を持぀玠材です。
䞀般的なむオン亀換暹脂では、吞着胜力が䜎䞋したあず、薬品などを䜿っお再生し、再利甚するこずができたす。

ただし、ここは慎重に分けお考える必芁がありたす。
䞀般的なむオン亀換暹脂が再生できるこずず、PFASを吞着した暹脂を実甚条件で安定しお再生・再利甚できるこずは、同じ話ではありたせん。
宀町ケミカルは、PFASを吞着した暹脂に぀いおも再生の可胜性を怜蚎しおいたす。

これが実甚化されれば、吞着材を毎回䜿い捚おるのではなく、廃棄物量や凊理コストを枛らせる可胜性がありたす。
そしお同瀟は、そのさらに先ずしお、PFASの分析や分解に関する研究にも取り組んでいたす。

取り陀いたあずたで考える

぀たり、
取り陀く。
その埌を管理する。
再生できる可胜性を探る。
そしお、分析・分解ぞ進む。

ずいう流れです。

ただすべおが完成した埪環システムになったわけではありたせん。
だからこそ私は、この郚分を倧きく芋せすぎず、
取り陀いたあずたで研究察象にしおいる」
ずいうずころに泚目したいず思いたす。

「陀去できる」だけでは、これから足りなくなる

PFAS察策では今埌、
「䜕取れるのか」
「䜕ng/Lたで䞋げられるのか」
ずいう性胜競争が進むでしょう。

もちろん、それは重芁です。
でも私は、それだけでは足りないず思っおいたす。

陀去したPFASはどこぞ行くのか。
吞着材は䜕回䜿えるのか。
亀換した吞着材はどう凊理するのか。
凊理にどれだけ゚ネルギヌが必芁なのか。
そしお最終的に、PFASそのものをどう無害化するのか。

PFAS察策が瀟䌚実装の段階に入るほど、
入口の「陀去性胜」だけでなく、出口たで含めた蚭蚈
が問われるようになりたす。

宀町ケミカルの取り組みが興味深いのは、その方向をすでに芋始めおいるずころです。

PFASは、ただ䌚瀟の䞻力事業ではない

ここも、冷静に芋おおきたいずころです。
宀町ケミカルは、PFASだけの䌚瀟ではありたせん。

本業ずしお長幎培っおきたむオン亀換暹脂や氎凊理技術があり、その延長線䞊にPFASずいう新しい垂堎がありたす。

぀たり、
PFASブヌムに乗っお突然参入した䌚瀟ではなく、もずもず持っおいた技術をPFAS察策に展開しおいる。
ずいう芋方ができたす。

PFAS関連事業は、珟時点で䌚瀟党䜓を支える巚倧な柱ずいう段階ではありたせん。
むしろ、これから育おおいく事業 です。

だからこそ、今埌どこたで実蚌が進み、実際の氎凊理蚭備や自治䜓、工堎などで採甚されおいくのかを芋おいく必芁がありたす。

倧牟田の老舗䌁業が、PFASずいう新しい課題に挑む

PFASのニュヌスを远っおいるず、倧䌁業や海倖䌁業の名前が目立ちたす。

でも実際にPFAS察策を瀟䌚に実装しおいくには、
吞着材を぀くる䌚瀟。
氎凊理装眮を぀くる䌚瀟。
分析する䌚瀟。
分解技術を研究する䌚瀟。
珟堎で蚭備を運転する䌚瀟。
さたざたな䌁業が必芁になりたす。

宀町ケミカルは、その䞭の「吞着・氎凊理」に匷みを持぀䞀瀟です。

しかも、100幎以䞊続いおきた倧牟田の䌚瀟が、PFASずいう極めお新しい環境課題に取り組んでいる。
そこも面癜いずころです。

たずめ——「取れた」で終わらせない

宀町ケミカルのPFASぞの取り組みを远っおいくず、䞀぀の流れが芋えおきたす。

たず、PFASを捕たえる。
そのために、長幎扱っおきたむオン亀換暹脂の技術を䜿う。

次に、実際の環境氎で確かめる。
実隓宀だけでなく、実環境で䜿えるかを怜蚌する。

そしお、
取り陀いたあずを考える。
䜿甚枈み暹脂の再生の可胜性を探り、その先には分析や分解ずいう課題がある。

PFASは「氞遠の化孊物質」ず呌ばれるほど、分解しにくい物質です。
だからこそ、ある日突然すべおを解決する「魔法の技術」を埅぀だけでは、珟堎は前ぞ進みたせん。
捕たえる技術。
枬る技術。
再生する技術。
分解する技術。
それぞれを䞀぀ず぀積み䞊げおいく必芁がありたす。

そしお、そのずき倧切になるのは、

「取り陀けたか」だけではなく、「取り陀いたあずたで考えおいるか」。

宀町ケミカルの取り組みは、PFAS察策が次の段階ぞ進むずきに必芁になる、その芖点を芋せおくれおいるように思いたす。

もっず詳しく知りたい方ぞ

宀町ケミカルのPFAS陀去甚吞着材に぀いおは、同瀟が運営する「むオン亀換暹脂総合センタヌ」で、詊隓方法や吞着性胜たで詳しく公開されおいたす。

宀町ケミカル株匏䌚瀟 公匏サむト

むオン亀換暹脂総合センタヌ

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※本蚘事は、宀町ケミカルの公開資料・技術情報、行政機関等の公開情報をもずに、PFAS察策技術を䞀般向けに敎理したものです。特定の補品・サヌビスの採甚や投資を掚奚するものではありたせん。技術開発・実蚌段階にある内容に぀いおは、実甚化枈みの技術ず区別しお蚘茉しおいたす。

いいなず思ったら応揎しよう