料理の英語で見かける「made with」てなに? 違いを見分ける決定的な基準
ふと「たらこスパゲッティ」って英語でどう説明するんだろう?と思い、ChatGPTに聞いてみました。
すると、こんな答えが返ってきたんです。
"Tarako Spaghetti" in English refers to a pasta dish made with tarako, which is salted cod roe.
(英語のたらこスパゲッティは、塩漬けのタラの卵である「たらこ」を使って作られたパスタ料理を指します)
ここで私の目が留まったのは、「made with」というフレーズでした。
学校の英語の授業を思い出すと、次のような違いを習った記憶はありませんか?
made of ... (材料の原型が見えている場合)
The desk is made of wood. (木製のデスク)
made from ... (材料が加工されて変わっている場合)
Cheese is made from milk. (チーズはミルクからできている)
「材料が見えているなら made of じゃないの? たらこスパゲッティもたらこが見えているのに、なぜ made with なんだろう?」
そんな疑問が湧いてきますよね。
実は、料理のメニューやレシピで大活躍するこの
made with
には、とても面白いニュアンスが隠されているんです。
made with の正体は「〜を混ぜて・含めて」
結論から言うと、made with には「〜を(具材や調味料として)使って、混ぜて作る」という意味があります。
made of
made from
との決定的な違いは、
「それが100%その素材だけでできているわけではない(主役の1つに過ぎない)」
という点です。
たとえば、made of wood(木製の机)は、机のほぼすべてが「木」でできています。
でも、たらこスパゲッティはどうでしょう?
パスタ、バター、刻み海苔など、色々な材料がある中の一画として、たらこが「一緒に(with)」使われていますよね。
もしここで made of tarako と言ってしまうと、ネイティブの頭の中には「麺の一本一本が100%たらこの身だけで固めて作られた、「ピンク色の麺」が浮かんでしまうのです(笑)。
木製机(desk made of wood)のように、木が製品の一部となっているのであれば、made of
しかしタラコスパゲッティは、タラコが麺という製品の一部になっていません。添えられているだけです。だから made with

だからこそ、made with が最適なんですね。
「木製の机(made of wood)は、木が机という製品の構造そのもの(一部)になっています。木がなければ机になりません。
一方で、たらこスパゲッティのたらこは、麺という製品の一部になっているわけではなく、あくまでベースの麺に『添えられている(絡んでいる)だけ』。
だからこそ、一緒に寄り添うニュアンスの made with が100%しっくりくるのです」
このロジックがあれば、前述の「ツナサラダ(made with tuna)」も「クレープ(made with chocolate)」も、すべてドミノが倒れるようにすっきりと説明がつきますね。
さらに「from」と「with」を見分ける2つの基準
made from と made withは、
材料が「大化け」したか、それとも「そのまま」残っているか、
という基準で考えると一発でスッキリします!
① made from = 原型を留めないほど「大化け」
材料が化学変化のように形を変えて、別のベース(主食や液体など)に生まれ変わったときに使います。
Wine is made from grapes. (ぶどう ➔ ワインに大化け)
Sake is made from rice. (お米 ➔ 日本酒に大化け)
② made with = 素材の形や味が「そのまま」
ベースとなる料理に、特定の具材や隠し味を「伴って(with)」仕上げるときに使います。
A salad made with tuna (サラダの中に、ツナがそのままゴロゴロ入っている)

Fried rice made with pork (チャーハンの中に、豚肉が具材としてそのまま入っている)
他の料理で考えてみると?
この基準で考えると、いろいろな料理の表現がしっくりきます。
rice made with ketchup(ケチャップライス)
ライスというベースに、ケチャップを「混ぜて」作っているので made with。
sushi made with raw fish(お寿司)
「お米、お酢、そして生魚」という複数の要素が組み合わさっている料理なので、シャリの上に魚が乗っている状態(混ざっていない状態)でも made with を使います。五目ずしだけでなく、江戸前寿司もこれでバッチリ通じます。
A crepe made with chocolate (チョコレートを使って作られたクレープ)
まとめ
made of / from = 「何からできているか(本質的な素材・主成分)」
made with = 「何を使って作られているか(レシピ・具材・隠し味)」
つまりwithは「添えられている」という単語の意味通りに解釈すればいいんですね。
spaghetti with tarako(タラコで出来ているののではなく、タラコが添えられたスパゲッティ)
crepe with chocolate(チョコが添えられたクレープ)
AIに何気なく質問してみることから始まる、大人の英語の再発見。
今度海外旅行に行ったり、洋食のメニューを見たりするときは、ぜひ made with の後ろにどんな美味しい具材が隠れているか、チェックしてみてくださいね!
