お金の通り道を仕組み化した家計管理|#2(序章)
社会人一年目の春、私は「お金と向き合うこと」の大切さを実感しました。お金を払えず苦しんでいるお客様と毎日電話で話すうちに、「自分は絶対にそうならないようにしよう」と自然に思うようになったのです。
そんなタイミングで、初任給を受け取る日がやってきました。基本給は約20万円、手取りで16万円ほどだったと記憶しています。
学生時代は、仕送りや学費をすべて親に負担してもらっていました。そのため、お金のありがたみを深く考えることはあまりありませんでした。
しかし、自分で稼いだお金を初めて受け取ったとき、その重みをはっきりと感じました。
「せっかく稼いだお金を無駄にしないよう、きちんと管理しよう」
そう決めました。
最初に始めたのが、給料の“仕組み化”です。
給料が入ったら、まず8万円をATMで引き出します。そのうち2万円だけを財布に入れ、その2万円で1週間を過ごします。翌週の月曜日に、また2万円を入れる。これを4週間繰り返すだけです。
とても単純ですが、この方法で自然と無駄遣いを防ぐことができました。生活もシンプルになりますし、「お金をコントロールしている」という感覚が身についていきました。
さらに、毎月の貯金は最低5万円と決めました。ボーナスは年2回、それぞれ20万円ずつを貯金に回すとルール化しました。
この仕組みをノートに書き出し、1年後にどれくらい貯まるかを計算しました。毎月5万円で60万円、ボーナスで40万円。合計100万円です。
あとは月末に通帳の残高を確認し、目標額を上回っているかをチェックするだけ。積立型の定期預金などは使いませんでしたが、目標と実績を比べるだけで十分、貯金のモチベーションを維持できました。
先輩との飲み会もありましたが、その費用も週2万円の中でやりくりすると決めていました。ルールがあることで、迷いが減りました。
こうした習慣のおかげで、社会人1年目が終わる頃には約120万円の貯金ができていました。自分で決めた仕組みが、きちんと機能している。その感覚がとても嬉しかったのを覚えています。
当時は想像もしていませんでしたが、この「毎年100万円を確実に積み上げる」という習慣が、のちに総資産5.8億円へとつながる第一歩になりました。
この貯金習慣が、その後の資産形成の土台になっていきました。
次回(第3話)は、「貯める」から「増やす」へ意識が変わったきっかけについて書きます。
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