不動産投資の基本構造が理解できた日|#27(第2章)
不動産投資について本や動画で情報を集めていく中で、少しずつその基本的な構造が見えてくるようになりました。
不動産投資の仕組み自体は、それほど複雑なものではありません。
家賃収入が入り、そこからローンの返済を行い、残った分がキャッシュフローになる。さらに減価償却によって経費計上ができ、税金面にも影響が出てくる。
細かい違いはあるものの、多くの本や動画で説明されている内容はおおよそ同じで、家賃収入やローン返済、減却償却、税金の話など。
こうした単語が並ぶことで、不動産投資の基本構造が成り立っていることが分かってきました。ただ、仕組みを理解していく中で、私にとって衝撃的だったことが二つありました。
一つ目は、やはり融資を活用できるという点です。
これまで私がやってきた投資は、自分の給与や貯金を原資としたものでした。個別株や投資信託を少しずつ積み立てていく方法です。
当然ですが、その場合は自分の資金の範囲でしか投資ができません。
つまり、期待できるリターンも、その資金の範囲に収まります。
しかし不動産投資の場合、銀行融資を受けて物件を運営することができます。
感覚的には、他人にお金を用意してもらい、その資金を運用し、そこから生まれた利益を自分が受け取るという構造です。
会社経営をしている人から見れば、これは当たり前の仕組みなのかもしれません。事業を立ち上げ、融資を受け、その資金で事業を拡大していくという考え方です。
しかし、それまで自分の資金だけで投資をしてきた私にとって、この発想はとても新鮮でした。
投資とは、自分の資金を運用するもの。
そう思い込んでいた考え方が、この時に大きく変わった気がします。
もう一つ衝撃だったのは、不動産の持ち方についての考え方でした。
私はそれまで、不動産投資というものはローンを返済し終わったあとに、その不動産が自分の資産として残るものだと思っていました。
しかし本を読んでいくと、別の考え方があることを知ります。
それは、減価償却を意識しながら物件を入れ替えていくという考え方です。
つまり、一つの物件を長く持ち続けるのではなく、減価償却が終わるタイミングなどを見ながら、次の物件へと入れ替えていく。
そうやって資産規模を拡大していくという考え方でした。
この発想も、私にとってはかなり衝撃的でした。
そんなことを考えているとき、ふとあることを思い出しました。
よく考えてみると、私の身近にも「不動産経営」をしていた人がいたのです。
私の母の実家は、昔から不動産を所有していました。
札幌の、すすきのを少し抜けたあたりにある大きな一軒家です。
私が子供の頃でもすでにかなり古い建物でしたが、周囲の戸建てと比べるとかなり大きな作りの家でした。
その建物は三階建てで、二階はすべて賃貸用になっていて、入居者に貸し出されていました。
一階は母たちの居住用。
そして二階には外階段で上がる作りになっていました。
二階の入り口には、入居者用の木の靴箱がずらっと並んでいます。
ドアを開けると一本の廊下が伸びていて、左右に入居者の部屋が並んでいました。
たしか10室ほどはあったかと思います。
廊下の突き当たりには手洗い場と共同トイレがあり、お風呂はありませんでした。昔ながらの下宿のような作りでした。
さらに、その建物の横には古い二階建てのアパートもあり、それも賃貸として運営されていました。母の実家は、この建物を長い間保有し続け、家賃収入を得ていたのだと思います。
もちろん当時は、減価償却を見ながら物件を入れ替えていくというような経営スタイルではなかったはずです。昔から持っている不動産をそのまま貸し続ける、いわゆる「大家さん」という形だったのだと思います。
だからこそ、不動産は入れ替えていくものだという考え方を知ったとき、とても驚いたのを覚えています。
そしてこのとき、私はあることに気づきました。
不動産投資は、単なる投資ではない。
これは「経営」なのだということです。
株や投資信託とはまったく違う仕組みで動いている世界でした。
このときから、不動産投資に対する見方が少しずつ変わり始めていきます。
次回(第28話)は、不動産投資の中にも資産形成につながらない投資があると知った頃の話です。
会社員に向けたワンルームマンション投資などについて、調べていく中で感じたことをお伝えしていきます。
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