「ここは日本だから大丈夫」という妻と娘の言葉に、ハッとした話
ベトナム人妻が健康診断の際、磁気ネックレスをロッカーに入れたまま帰ってきてしまった。
時間が経ってから「あれ、ネックレスがない!」と騒ぎ出し、どうやらクリニックに置き忘れてきたことが判明した。
私が「もうなくなっているんじゃないか?」と言うと、妻は「日本だから大丈夫でしょ」と信じて疑わない。
念のためクリニックに確認すると「ありますよ」とのこと。無事に見つかったので、家族みんなで取りに行くことにした。
クリニックへ向かう途中、まずは朝食を食べようとサイゼリヤへ立ち寄った。
最近、娘はサイゼリヤの辛味チキンにハマっていて、この日も実に美味しそうに食べている。
妻がネックレスを受け取りにクリニックへ向かっている間、私と娘は一足先に朝食を楽しんでいた。
途中でドリンクバーへ飲み物を取りに行こうとした時のことだ。娘が自分のカバンを席に置いたまま立ち上がろうとしたので、私は念のため「置きっぱなしで大丈夫?」と声をかけた。
すると娘は、事もなげにこう答えた。
「ここは日本だから大丈夫だよ」
どうやら妻だけでなく、娘までもが日本の治安を絶対的に信じているらしい。
確かに、外国と比べれば日本の治安は良い方だと思う。しかし昔と比べるとどこか治安が悪くなっているような気もするし、この先さらに悪い方向へ向かってしまうのではないかという不安もある。
古き良き日本の治安の良さを信じたい気持ちはある。けれど、それを100%信じ切ってしまうのは危険だという思いもあり、なんだかとても複雑な心境になるのだ。
というのも、私の身近でも実際に恐ろしい出来事が起きているからだ。
親戚の女性は、夜道で自転車での帰り際変質者に追いかけられたことがある。
泣きながら必死にペダルを漕いでなんとか逃げ切ったが、もし捕まっていたらどうなっていたか分からない。
また、私の母親も夜道を一人で歩いていた際、ひったくりに遭った。
奪われたカバンの中には、財布やクレジットカードだけでなく、家の鍵まで入っていたのだ。
だからこそ、私は日本だから大丈夫と素直に信じ切ることができない。
日本は安全であってほしいと信じたい気持ちはあるけれど、やはり用心するに越したことはないのだ。
リアルな自己防衛意識は絶対に必要だし、特に女性の夜の一人歩きは本当に気を付けた方がいいと心から思う。
家族の屈託のない笑顔と「大丈夫」という言葉にほっこりしつつも、父親として防犯意識だけはしっかりと持っておこうと改めて感じた一日だった。
