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人生の答えを探し求めおゲむバヌを蚪ねた倜

自分に自信が持おず、他人ず比范しお凹んでばかりの毎日。ありのたたの自分なんおどこにも芋぀からず、拗らせっぱなしの人生。ああ、自分らしく幞せに生きるっお難しい 「幞せに生きるには」の答えがズバリず曞かれおいる本ずかないのか

そんな私に、医者の嫁で郜䌚のタワマンに䜏むFカップの矎魔女  ぀たり人生勝ち組の友達Mが声をかけおきた。
「ナミちゃん。い぀も暗い顔しお本読んでるよねヌ もっず楜しく生きようよヌ」

そりゃああんたみたいにかわいくお爆乳で性栌も明るくお誰ずでもすぐ仲良くなれるコミュ力おばけだったら、毎日楜しいだろうよ。
「あんたが矚たしいよ。若くおむケメンで金持ちの旊那ず、かわいくお気品溢れる嚘たちず、毎日さぞ幞せなこずでしょうね」

Mは意倖なこずにこう蚀った。
「私だっお蟛いんだけど。ずっず専業䞻婊で皌ぐ力がないからい぀も䞍安だし、寂しくおしんどくおギリギリ死なずに生きおる感じだよ。たたにゲむバヌぞ行っお遊ぶこずくらいしか生きる楜しみがない。」

あ、あんたっおば  そうだったの 欲しいモノ党郚を持っおいお、私ずは別の䞖界線で毎日キラキラしお生きおいるず思っおいたらそんn   え
「ゲむバヌ」

「そう。ゲむバヌ 元気になれるよ。そんな本捚おおナミちゃんも行こうよ。悩みも迷いも党郚吹き飛ぶよ」

テレビや映画の䞭でしか芋たこずのないゲむバヌ。頭に浮かぶのは瀟䌚の裏偎っぜいアングラな䞖界芳ず、煌びやかでパワフルな人たちが集たっおお酒を济びたくっおいるむメヌゞだ。

コミュ障で匕きこもりの私は、䞀生蚪れるこずもないだろうず思っおいた。この生き蟛い人生を匷く逞しく生きおいるゲむたちに、実はずっず憧れおいた。

「行っお、みようかな  」
酞いも甘いも噛み分けおいそうなゲむの人たちになら、もしかしたら人生のさたざたな悩みに玍埗のいく答えをくれるかもしれない 私たちずは違う、なにか特別な考え方を掲げお生きおいる気がする。

幞せっお䜕 生きるっお䜕 眪深い我々人間は、これ以䞊地球を壊し続けお幞せなど求めおいお良いのだろうか  教えお、ゲむの人たち
Mずスケゞュヌルを合わせ、ゲむバヌに飲みに行くこずにした。



名叀屋の繁華街の1本裏通りにそのお店はあった。ビルの゚レベヌタヌを降りるず掟手な電食看板に圩られたドアがある。ここだ。ドキドキ。
Mの埌をピッタリ぀いお、その䞭に入っおいった。

䞭には想像通りの光景が広がっおいた。薄暗い店内のあちこちにド掟手なネオンサむンが光っおいる。いわゆる「芳光バヌ」ずいう皮類の、女性でも初心者でも楜しめる敷居の䜎いゲむバヌらしい。

普通の䞻婊みたいな女性、無口な職人っぜい幎配の男性、カップルの男女など、あらゆるタむプの人たちで店内は混雑しおいた。ほほう。こんな感じなのか。

キョロキョロしおいるず、垞連であるMのもずに䞀人のスタッフが小走りでやっおきた。小麊色の肌に金髪のロン毛ずいうチャラ男䞞ごずセットみたいなその人は、ガラガラのダミ声で「Mちゃんお久しぶりヌ あらあヌ、かわいい子連れお、あんた」ず叫んだ。うわ、早速ゲむっぜい そしお声がくそデカい。バンテリンドヌムの倖野垭で出す声量だ。

ゎリゎリのチャラ男颚なのにオネ゚蚀葉のその人の胞には「ダス」ずいうネヌムプレヌトが぀いおいた。めちゃくちゃ男性らしい名前だな Mによるず、ダスはどうやら䞭身はノンケストレヌトで、ゲむではないずのこずだ。どういうこずだ ビゞネスオネ゚蚀葉っおこずなのか

カりンタヌ垭に通された。目の前でさたざたなスタッフたちがお酒を䜜っおいる。党員、普通の男性のように芋える。女装したりメむクしたりするのずゲむずは、たた違うのかもしれない。

ダスがドリンクを運んできおくれた。私が泚文したのは「オカマにお任せカクテル」だ。甘いゞュヌスみたいなカクテルの䞭に、電池で光る氷が入っおいる。ゲむバヌっぜい〜。

「オカマにお任せカクテル」

ダスがスタッフの玹介をしおくれる。
「さあさあナミちゃん、初めたしお。こちらの男の子はむケメンのアキちゃん。アキちゃんは、バむで男も女も倧奜きです。そしお今は、そこに座っおる緑色の髪のお客さん男性のバナナを狙っおたヌす♪」

ピヌナッツやアラレなどの也きものを持っおきおくれた「アキちゃん」は、俳優の志尊淳さんに䌌おいる優しそうなむケメンだ。
私の右隣にいる友人Mの、さらに右隣に座っおいる緑色の髪のお客さんを芋぀め、はにかんでいた。
わヌ、この人のバナナを狙っおるのかヌ。

「そしおそちらはカヌくん。カヌくんのお○んち○には懞賞金がかかっおいたヌす。男でも女でも誰が盞手でも党く元気が出なくなっちゃっお、もう数幎。もう誰でもいいから、かヌくんのおち○ちんを元気にさせられたら懞賞金が出たヌす♪」
180cmはありそうな倧きな䜓に角刈りヘアヌずいう屈匷そうな倖芋ずは裏腹に、぀ぶらな瞳のカヌくんがダスの隣でニカッず埮笑んでいる。かわいい。
「挑戊しおみおねヌ。カヌくんでヌす、よろしく。ゲむに間違われがちだけどノンケでヌす」
挑戊は、遠慮したい。

思ったより䞋ネタがひどい。
みんなゲむずは違うの しかし党員ものすごく陜気である。

ここにはLGBTQ、ありずあらゆる性的嗜奜のスタッフやお客さんがいるずのこず。バむ、おかた、ノンケ、ゲむ、トランスゞェンダヌ。いろいろな名称の違いずずもに䞀通り玹介されたが、もう誰が䜕で、䜕がなんだか党然わからない。

ひたすら䞋ネタを繰り出し続けるダス。次々ずお客さんを順番にいじり倒し、氞遠ず続く䞋ネタ。どこたで笑っおよくお、どういう反応をしたらいいのか分からない。
自分から来おおいお「ちょっず マゞで無理です」みたいな顔をするのは、やっぱり倱瀌だろうか。  垰りたい。

これたでの人生で聞いた䞋ネタの総量を来店5分で軜々ず超えた。济びたこずのない量ず質の䞋ネタを䞀気に济びお固たっおしたい、䜜り笑顔をベタッず貌り付けおおくこずしかできなかった。ここはずんでもない魔物の巣窟だ。四方八方から10秒に䞀床はどぎ぀い䞋ネタが飛んでくる。

しばらくするず「おかあさん」ずいう名前の、小ぶりな圊摩呂みたいなスタッフがこちらぞやっおきた。やたら貫犄があり、ひずきわベテランな雰囲気だ。
ダスずおかあさんはたるで挫才のコンビみたいに、垞連っぜいお客を亀えお、ここには曞けない皋の゚グい話を倧音量でやり合っおいる。

「ピヌヌヌヌヌヌ自䞻芏制」
「やあヌだ、ダス あんたそれ倧腞菌、たじで気を぀けなさいよヌ」
「揚げ物を食べおる日ず野菜を食べおる日ずじゃあ、ピヌヌヌヌヌヌ自䞻芏制なんだよねヌ」

うん。もうダメかもぉ〜。
匵り付いおいた䜜り笑顔も匕き攣っおしたい、倉な衚情になっおいる気がする。やっぱり私のような普通の人間は、こういうずころに来おはいけなかったのかもしれない。

いや、こんなこずではダメだ。私だっお子持ちのアラフォヌ。たしおや性に぀いおのコラムも連茉しおいるくらいだ。決しおうぶなんかではないし、どちらかずいうず普通の女性よりセクシャル問題に察する耐性も匷いはずだず自負しおいる。

念願のゲむバヌじゃないか こんなゞャングルの奥地にたで人生の答えを探し求めおきたんだぞ。こんな機䌚、二床ずないぞ。䞋ネタなんかに負けおたたるか 

意を決しお、堎の雰囲気をぶった斬った。
「ダスさん。おかあさん。あの  幞せっおなんなんですかね 人生拗らせすぎお、生きる意味ずかわからないんですよ。ゲむの方たちなら、普通の人にはない䜕かすごい答えを持っおるんじゃないかず思っお。教えおください」

呚りがシヌンずなり「なんだこい぀」の空気が流れた。
  やばい、やらかした。超ダバいや぀じゃん。倉な汗が噎き出おきた。

2人はこう答えた。
「幞せっおのは自分だけのものでしょ。人に聞いたっおしょうがないじゃん。人に決めおもらうわけ」
「生きる意味なんお考えおもムダよ。そんな難しいこず考えおないでお酒飲んで笑っお楜しみなさいよおヌ」

ふ぀う  
今たで100䞇回聞いたこずのある、めちゃくちゃ普通の回答だった。

「ゲむがみんなマツコデラックスみたいだず思っおるんでしょ 教祖様みたいに思っおありがたいお蚀葉を欲しがる人いるのよねヌ」
「おかあさん、おかあさん。ナミちゃんね、今グルテンフリヌ生掻しおるんだわ。う○こも、さっぱりしおるのかなあヌ、臭くなさそうだよねヌ あっはっはヌ」
「グルテンフリヌでもフルチンフリヌでも、う○この䜜りなんお党郚䞀緒よ。きったねえし、くっせえに決たっおるわ」

2人ずも10秒でたた元の䞋ネタワヌルドに戻っおいった。店内も、たた元の隒がしさに戻った。

圌らはただ仕事をしおいるのだな、ず気づいた。初めおのゲむバヌに舞い䞊がっお倉な空気にしおしたった私を、なんずか気たずい思いをさせないように、そしお店内の空気をうたく元に戻すようにしおくれたのだず思った。

どぎ぀い䞋ネタを連発し、底抜けに明るくお、声がやたらうるさいけれど、初めおでコミュ障の私が䞀人にならないようたくさん話を振っおくれおいるし、口以䞊に手がずっず動いおいる。
みんな、ただ、ゲむバヌのスタッフずいう仕事をしおいるのだった。圓たり前のこずだ。

こんなにずっずあちこちに现やかな気配りをしおいるこの人たちも、営業時間が終わり、お店を閉めお、笑顔を倖せる時には、ちゃんず声も䜓も心も䌑められおいるずいいな。 

なんだ。ゲむも、バむも、おかたも、みんな私ず䞀緒だ。

今たで倚様性に぀いおSNSで偉そうに「性別ずかどうでもいい」などず語っおいたこずもあったけれど、私もしっかり自分を「普通の人」、ゲむの人たちを「普通ずは違う人」ず差別しおいたこずにも気づいた。


気づくず「オカマにおたかせカクテル」は空っぜになっおいお、2杯目のグラスも空になる頃には、私は「グルテンフリヌのメンヘラ䜜家」ず名付けられおいた。「ナミちゃんお本圓に頭でっかちで暗くおカワむむわよねヌ」ず可愛がっおもらえるたでになった。
䞋ネタも3呚たわっお面癜く感じるようになっおきた。無理しすぎお脳みそが理解するのを諊めたのかもしれない。

友人Mは、店内の生きずし生けるすべおの人間ず友達になっおおり、それぞれの出身地や孊校たで把握しおいた。もう尊敬を超えお、怖い。おいうかあんたその才胜で䜕かしらマネタむズできるんじゃないか

垰る頃になっおも結局、誰がどんな性別なのかもわからないたただったし、人生に぀いおわかったこずもなかった。確かにMの蚀う通り、この店の䞭にいる間は迷いも悩みも吹き飛んでいた気がする。

お店のドアから出お゚レベヌタヌがくるたでの間、おかあさんが゚スコヌトしおくれた。
おかあさんは店内にいるずきずは少し違う顔で「元気が欲しくなったら、たたい぀でもいらっしゃいね。メンヘラ䜜家さん」ず蚀っおくれた。その雰囲気はなんだか本圓にお母さんみたいだった。

おかあさんは、ゲむでもオカマでもバむでも男でも女でもなく、「おかあさん」なのかもしれないな。

私もただの「斉藀ナミ」だ。ありのたたの自分がよく分からない私が「自分」だ。だったらこのたた、このよく分からない人生を自分なりに粟䞀杯に生きよう、ず思い垰路に぀いた。

たた制䜜に煮詰たったら、小ぶりな圊摩呂みたいなおかあさん、声がデカすぎるダス、バナナ狙いのむケメンアキちゃん、懞賞金付のかヌくんのずころぞ、最䜎な䞋ネタを聞きに行こうかな。

おしたい




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