ファラオの秘薬―古代エジプト植物誌
古代エジプトの植物を、解説した本です。
古代エジプト文明を紹介した本は、多いですね。
けれども、本書のように、古代エジプトにおいて、植物がどのように扱われていたかを、まとめて書いた本は、ほとんどありません。日本語で読める資料としては、本書が、ほぼ、唯一のものでしょう。
古代エジプトでも、現代と同じように、食用、薬用、観賞用などに、植物が利用されていました。エジプトのように暑い砂漠の国では、日本人の私たちが思う以上に、木陰を作る樹木や、目に涼しげな草花が、重要なものでした。
このために、本書は、まず、古代エジプト人が作った庭の話から始まります。古代エジプト人に喜びを与えた植物とは、どんなものだったのか、解説されています。
次に、食用にされた植物が紹介されます。それから、化粧品や香料に使われた植物が来て、薬用にされた植物が続きます。
本書の多くを占めるのは、「古代エジプト植物誌」です。ここでは、一種ごとに植物が挙げられて、詳しい解説があります。ラテン語の学名、古代エジプト語名、ギリシア語名、現代アラビア語名、古代エジプトでの利用法などが紹介されます。
本書を読み通せば、ちょっとした「古代エジプト植物学者」になれます(^^)
古代エジプトが好きな方にも、植物が好きな方にも、本書は、興味深く読めると思います。古代エジプト文明や、植物について、新しい視点が得られて、とても楽しめるでしょう。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
謝辞
はじめに
エジプトの庭
花束、花輪、首飾り
家のまわり
台所の中で
化粧品
香料
医薬
古代エジプト植物誌
重さと容積の単位について
モミ属の一種
アカシア
ショウブ
アルカナ
タマネギ
リーキ
ニンニク
アロエ
アルタエア属の植物(マーシュマロウ)
ディル(イノンド)
コウヤカミツレ
チャービル
セルリー(セロリ)
パセリ
バースワート
アブシント
バラノス
ブリオニア(ホワイト・ブライオニー)
アサ(タイマ)
ケーパー
ベニバナ
ヤグルマギク属の一種
イナゴマメ(キャロブ)
ヒヨコマメ
など
古代エジプトの植物の同定
ディオスコリデスに引用されたエジプトの植物名
用語解説
古代エジプト略年表
原著参考文献一覧(付・掲載写真の出所について)
訳者あとがき
索引
