モンゴル 亀さんは見た!
モンゴル旅行記|第2話
ウランバートルに戻り次はモンゴル帝国の都だったカラコルムに行きました。
カラコルムは元の滅亡後蒸発したように草原に戻った(司馬遼太郎 草原の記)
基本的に都市を持たず、草原を移動して暮らしてきたモンゴル人が初めて作った大モンゴル帝国の首都がカラコルムでした。

人口は1万人〜1万5千人。12の仏教・道教寺院、2つのイスラム寺院、1つのキリスト教会があり、契丹、中国、ウイグル、チベット、ペルシャ、インド、さらにヨーロッパからの捕虜だったフランス、ドイツ、ハンガリー、ロシア人など、多国籍・多宗教・多文化の都市だった。
(カラコルム博物館の説明)
城壁の周りは約3.5キロメートルで世界帝国の総指揮所としては、天のように小さかった。
— 司馬遼太郎『草原の記』
でも今は13世紀当時のカラコルムの街並みは残っておらず、当時の城壁の四隅に置かれていた石亀が唯一当時から立ち続けています。

広大な都は草原に戻りました。亀さんだけが見た。強者どもの夢の跡。
ここカラコルム周辺のオルホン渓谷は紀元前から遊牧国家の聖地で一丁目一番地。(ユネスコ文化遺産にも登録)
歴史的には順番に
* 匈奴
* 鮮卑
* 柔然
* 突厥
* ウイグル
* 契丹(遼)
* モンゴル帝国
が次々と支配してそれぞれの文化を残しました。
宿近くに戻って展望台のある見晴らしのいい丘でおろしてもらい、眺めた渓谷はまさに遊牧民族の聖地でした。

家畜を食べさせる豊かな草原があり、川があり水も調達でき、冬を越せる風除けの山がある。
チンギスハンもこの辺りで野営したのか、匈奴も突厥もウイグルもこの川を渡ったのかなぁと空想しながら眺める時間は最高。
先輩に「歳取ったら若い時と違い、平行移動だけではない時空を超えた垂直移動の旅せなあかんで」と教えてもらいましたが、ほんと垂直移動は面白い。
第三話 モンゴルでチンギスハーンの似顔絵を描いたら… に続く
