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なんでも先延ばし

病院に予約変更の電話をしないといけない。7月末時点ですでに変更しないといけないことはわかっていたのに、まぁまだ先だしいいか、と先延ばしにしているうちにすっかり忘れてしまい、気がつけば通院日が来週にまで迫ってきていた。かれこれ1ヶ月くらい放置していたことになる。
平日18時までと土曜日しか電話受付していないので、「今日こそは!」と電話をかけたが、どうやら臨時休診日のようで繋がらなかった。しかもずらそうと思っていた日も休診日らしい。あらー、どうしよう。

仕事のタスクについてはどちらかというとテキパキさばいていくタイプだが、こういう日常生活のプチタスクはついつい先伸ばしにしてしまう。病院の電話なんてかけてしまえばものの数分で終わるのに、なんだかめんどうで後回しにしてしまうのだ。
最近だと他にも、アイブロウパウダーが虫の息になっていることに気がついていながら、仕事帰りに薬局に寄るための若干の遠回りが煩わしくて、(まだいける、まだいける)と先延ばしにしているし、先週末の友人とのランチ会で立て替えた分をまだ請求できていない。
もっとひどい例だと、前に使っていたノートパソコンを処分するのがめんどうすぎて、かれこれ2年くらい寝室の床に直置きで放置している。ただのゴミとして捨てられないことはなんとなくわかっているが、適切な処分方法を調べることからしてめんどうで、長い間目を反らし続けている。最近はもはや景色になってしまい、(なんとかしないと)という気持ちすら芽生えなくなってきた。きっと次に引っ越しをするまで、そのまま床でほこりをかぶってもらうことになるだろう。

そしてこの先延ばしグセは、めんどうなことに限らず、時には楽しみなことにも発揮してしまう。
先日、仕事でどうにも腹が立つことがあって、自分をなぐさめてやらねばと帰り道にちょっとリッチなアイスを買ってやった。ゴディバ監修のアイスクレープで、ふわっとなめらかそうなチョコレートアイスをココア生地のクレープで四角く包み込んである。中にはなんと生チョコも入っているという。手に取るとずしっとした重みがあり、いかにも濃厚で美味しそうだ。これを食べれば少しは気がまぎれるだろうと、ルンルンな足取りで家に帰った。

しかし夜ご飯を食べたらけっこうお腹いっぱいになってしまい、やっぱりアイスはまた今度でいいや、と冷凍庫の奥に大切にしまいこんだ。それから約1週間、夜遅くまで残業した日も、あまりにも悲しくて涙が止まらなかった日もあったけれど、なんとなく「今日じゃない」気がして、その宝物は今も冷凍庫の中でカチカチに固まり続けている。自分でも何を気負っているのかわからないが、「このとっておきのアイスを食べるにしては、今日はたいして何もしていない」、「もっと何かをやり終えて達成感がある日にこそ食べたい」という気がして、どんどん先送りにしてしまうのだ。

もともとはマイナスをゼロにしようと買ったアイスだったのに、いつのまにか100を100万にするためのアイスになっている。たいして何もできなかった日をちょっと特別にするのがコンビニスイーツだというのに、これでは本末転倒だ。
そして散々引っ張った割には、案外なんてことない金曜日の夜に、「1週間おつかれ!」とか言いながらあっけなく平らげるのである。

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