芋出し画像

 初倏の蚪問者

「暑くなりたした。今幎は䟋幎以䞊に暑くお長い倏になりそうですが、今朝、犬を散歩させおいるずホトトギスの声が聞こえおきたした。
 長く蟛い倏になりそうですが、どうぞご自愛ください。
 因みに、『䞇葉集』では倧䌎家持が越䞭で、四月䞀日になったのにホトトギスが鳎かないずいう䞍満を歌にしおいたす。確かに、もう立倏を過ぎたのだから、ホトトギスが鳎いおも䞍思議ではないのかも知れたせん 。
 どうぞ、お元気で。」

倧孊時代の友人からのメヌル

そんなメヌルを倧孊時代の友人からもらったのは、5月17日日曜日のこずでした。

孊友は倧孊院の博士課皋を卒業し、神奈川の県立高校の教員を数幎間勀めた埌、1988幎関西の私立倧孊で助教授ずなり、1996幎から母校の倧孊で教授ずしお䞇葉研究にいそしみ、2024幎に定幎退職したした。『䞇葉史の論 笠金村』桜楓瀟、1987幎や『山郚赀人 䞇葉史の論』翰林曞房 1997幎のほか、優れた研究成果や業瞟を残しおいたす。
 
倧䌎家持は、ホトトギスをこずのほか愛したそうです。『䞇葉集』䞭に150銖ほども芋られるホトトギスだそうですが、そのうちの60銖玄40は家持が詠んだ歌であり、圌の『䞇葉集』䞭の総歌数473銖からみおも玄13ず、その高い割合が知られたす。

驚いたこずに、東京に䜏むその友人のメヌルず共に飛んできたのか、翌日の5月18日、「蚀語文化」の授業䞭に「テッペンカケタカ」「特蚱蚱可局」ず鳎くホトトギスの声が、孊校の裏手にある山の方から聞こえおきたした。
あらた以心䌝心鳥心䌝心

私は、䞇葉歌人のホトトギスの歌でも、特に驚かされた歌がありたす。巻九のその歌は、高橋虫麻呂の䜜です。

1755 鎬の 卵かひごの䞭に 霍公鳥ほずずぎす 独り生れお 己なが父に 䌌おは鳎かず 己なが母に 䌌おは鳎かず 卯の花の 咲きたる野蟺ゆ 飛び翔かけり 来鳎きなき響ずよもし 橘の 花を居散らし ひねもすに 鳎けど聞きよし 賄たひはせむ 遠くな行きそ 我が宿の 花橘に 䜏みわたれ鳥
1756 かき霧きらし雚の降る倜をほずずぎす鳎きお行くなりあはれその鳥
1755 うぐいすの卵に亀じり、ホトトギスよ、お前は独り生たれお、お前の父に䌌た鳎き声で鳎かず、お前の母に䌌た鳎き声でも鳎かない。卯の花の咲いた野蟺を飛びかけっおは、蟺りを響かせお鳎き、橘の花にずたっお花を散らし、䞀日䞭聞いおいおも聞き飜きないよい声だ。耒矎をやろう、だから䜕凊ぞも行くな。私の庭の花橘の枝にずっず䜏み続けおおくれ、この鳥よ。
1756 曇っおきお雚が降る倜空を、ホトトギスの鳎きながら遠ざかっおいく。ああ、孀独な鳥だなあ。

『䞇葉集』巻九、1755番・1756番

ほら、驚きでしょだっお、1300幎も前に、ホトトギスがりグむスの巣に「托卵」するこずをちゃんず知っおいお歌っおいるんですよね。私なんか、テレビの番組の特集で初めお知り、ぞヌボタンを乱打したくらいなのに。もう、圌らの芳察力に恐れ入りたす。たさに自然ず同居しおいたのですね。

倜の闇を切り裂くような鋭いホトトギスの鳎き声ですが、その「聞きなし」鳥や動物の鳎き声を文字に眮き換えお芚えやすくしたものずしおは、
「テッペンカケタカ」倩蟺翔けたか→「テッペンハゲタカ」は、亜皮
「トッキョキョカキョク」特蚱蚱可局
「ホンゟンカケタカ」本尊掛けたか、本尊欠けたか
「ホりチョりカケタカ」包䞁掛けたか、包䞁欠けたか
「りブナカケタカ」産湯かけたか
「アチャトテタ」「あっちぞ飛んでった」
「オトットコむシ」匟恋し→悲しいお話がありたす。
などが、知られおいたす。

光村図曞のweb magazineによるず、

方蚀による聞きなしのバリ゚ヌションが豊富なのは、時鳥ホトトギスです。「テッペンカケタカ倩蟺掛けたか」、「トッキョキョカキョク特蚱蚱可局」がよく知られおいたすが、その他に「ホンゟンカケタカ本尊掛けたか」〈新期県、島根県、倧分県、鹿児島県〉、「ホンドヌカケタカ本堂掛けたか」〈島根県、倧分県〉、「ブッキョカケタカ仏居掛けたか」〈長野県〉などがありたす。

み぀むらweb magazine「第6回 鳥のさえずり」朚郚暢子、2024幎1月22日

ずありたした。我が田舎で「ホンゟンホンドヌカケタカ」の聞きなしに蚘憶が無いので、倧分県内の他の地域での聞きなしかず思われたす。私は、「特蚱蚱可局」のように聞いおいたした。

皆さんのお囜地方では、ホトトギスの鳎き声を、䜕ず聞きなししおいたすかたた、ホトトギスの姿は芋られたしたか