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誰が今のドルを買うの?!Ⅲ -「金利差」プログラムが機能しなくなり漂流する「ドル円」

8月米雇用統計 4.1% 予想 4.1% 前月 4.1%
NFP +16.2万人 予想 +4.1万人 前月 +2.1万人 ← ▼2.3万人
時間当たり賃金(前年比) +3.1% 予想 +3.4% 前月 +3.2%

9/1 8月ISM製造業PMI 54.6 予想 55.2 前月 55.6
  *雇用 51.2 予想 55.3 前月 52.8
  *仕入価格 71.1 予想 63.5 前月 71.1
  *新規受注 53.7 予想 58.7 前月 56.7

9/2 8月ADP非農業部門雇用者数(NFP、Non-Farm Payrolls)
   +3.8万人 予想 +1.4万人 前月 +4.4万人

9/3 8月ISM非製造業PMI 55.4 予想 53.8 前月 54.1
  *雇用 47.8 予想 48.4 前月 47.4
  *仕入価格 72.6 予想 68.2 前月 70.3
  *新規受注 60.9 予想 55.8 前月 57.2

 いや~昨日(9/4)のドル円相場は酷かった(苦笑)。大変な目にあったトレーダーも相当いただろうが、SNSも怒り・悲嘆・愚痴の嵐。ヘッドラインの強いNFPを見れば@157円、@158円と「ドル買い」が加速しそうなものだが、これが@156円台半ばで止まり@155円台に叩き落とされた。その後は不規則に上がったり下がったり。買い材料が出ているのに買われない相場は危険。 いくら好きでも満腹のゴリラはバナナを食べない。|損切丸 からだ

 よくよく指標の内容を精査すると時間当たり賃金(年率)が徐々に下がっており「お給料」がさほど上がっていない実態が浮かび上がる。一時は9/16FOMCでの+0.25%利上げ確実と沸騰したマーケットだが、これだけではそこまで結論づけられない。米国債市場もそういう反応

 "金利を引き下げろ。さもなければ、米国は対米黒字国との貿易を停止" 

 そんな中飛び出したこの意味不明な大統領の発言。英語の原文は読んでいないが「関税」も「戦争」もやることなすこと全て上手くいかず感情だけが発露している印象。人は老化すると前頭葉の機能が低下し我慢が効かなくなるというが、これだけ*「王様」だとこうなってしまうのかもしれない。副大統領まで同じ言を重ねており、おそらく政権内部は滅茶苦茶。大体「戦争」の真っ最中に陸軍のトップが辞任するなんて余程の事である

 あれだけ「日銀の独立性」を説いた米財務長官だから、日本人としては「お前の所の大統領を何とかしろ」といいたくなる。だが裏を返せばそれだけ「FRBの独立性」は確立しているという事。 "You are Fired !!" (お前は首だ!)としたくとも手が出せないのがFRBである

 マーケットで取り沙汰されているのが「利上げ」なのに相変わらず「利下げ」と吠え続ける様は最早滑稽を通り越して不快ですらあるが、FRBが「利上げ」に踏み切りにくいのも事実雇用統計やCPIは遅行指標なので、仮にそれらを手掛かりに「利上げ」した後で景気後退に見舞われたら「王様」に何をされるか判ったもんじゃない。国の「借金」も膨大で利払いが大変なので、そういう意味でも「利上げ」には慎重にならざるを得まい

 「金利差」プログラムが機能しなくなり漂流する「ドル円」

 「コロナ危機」(2019~)以降の膨大な「金余り」で好き放題やってきた「AIプログラム」。その主要因が「金利差」であり、投資家の先回りをするHFT(高頻度取引)も相まって 「米国債売り」(金利上昇)→「ドル買い」の "パブロフの犬" からいつ脱却できるのか? -「金利」と「FX」の関係はそんな単純なものではない|損切丸 で随分儲かった事だろう。だが「ゼロサムゲーム」の世界ではそういうことは長く続かない。必ず "吐き出す" 時期がやってくる。そうやって淘汰が進むのは自然界と一緒だ

 その象徴が昨日の「ドル円」の迷走であり、買ったら全て短期で売る(逆も然り)HFTも必勝とはいかなくなる。そもそもAIの最大の弱点は「先読み」できない所であり予想外の「変化」に脆い。壊れたナビと一緒で都合が悪くなれば "地図を見て運転して下さい" 。経済指標の中味を分析して「今後70%の確率で景気後退する」なんて芸当は現段階では無理だし責任も取らない。AIは所詮高性能の道具であり最後に残るのは「人」の判断である

 それでも9/18政策決定会合での+0.25%利上げは確定事項一時確率が@100%越え≓+0.50%の利上げの可能性を織込んだが、それよりも日銀はおそらく10/30 and/or 12/18の+0.25%連続利上げを選ぶだろう。その方がマーケットへの "脅し" として機能するし、何より国債利払いでヒーヒー言っているのは日本も同じ。出来るだけ「利上げ」したくないのが本音だ

 昨日の相場ではっきりしたのは、もう「金利差」でボロ儲けは無理という事。そもそも+2%程度ではドル円で年間+3円程度しか儲からないし、増して+4~5%を最低限としている欧米の投資家にとって魅力的ではない。それが+1~1.5%程度まで縮小するとなると "単なる普通の売買" 。ここからは「仁義なき戦い」。刈られる側にならないよう腹を決めて臨むべきだろう


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