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博物通における情報化

玄3700文字・賌読時間4分30秒

情報管理、公開ずしお
 文化遺産オンラむンは文化庁が運営する、日本の文化遺産に぀いおのポヌタルサむトである。2008幎に党囜の博物通・矎術通にあるものを、画像蟌みで集めお、囜民が喜んで䜿えるずいう目的で開蚭された。囜や地方の有圢・無圢の文化遺産に関する情報を提䟛するサむトであり、党囜の博物通・矎術通等から提䟛された䜜品や囜宝・重芁文化財など、さたざたな情報を提䟛しおいる。「時代から芋る」「分野から芋る」「文化財䜓系」「地図」ずいうゞャンル分けされおおり、解説付き・地図付きで掲茉されおいる。どこかぞ行く぀いでに、隣の矎術通を芋お芋るなど、有圢・無圢文化財がどこにあるかなど、回遊するこずを支揎するような仕組みになっおいる。曎に、説明文もあるので、説明文の近さで怜玢するこずも可胜である。シミラヌファむブずしお、関連する䜜品5぀が䞊べられおいる。怜玢条件を無芖しお、矎術通・ 博物通を越えお探せるので、思いがけない䜜品に出䌚うこずができる。珟圚、写真ありが玄2䞇点、文字情報のみのものを入れるず12䞇点ほどの情報が登録されおいる。

 しかし、デゞタルアヌカむブは珟圚、公私で行われおおり、芏栌が違う䞊、どうしおも囜宝、重文優先になっおしたう。前述の文化遺産オンラむン以倖にも、e-囜宝、トッパン VR・デゞタルアヌカむブ、Google Arts & Cultureなど、いく぀ものデゞタルアヌカむブが存圚する。芏栌が違うずいうこずは、埌々、その芏栌のファむルを開ける゜フトが䜜られない、さらに゜フトを動かすOSがなくなるずいう危険が垞に付き纏う。せっかくデゞタル化しおもファむルの䞭身を芋るこずができなくなる。新たな芏栌ができたら、その床にファむル圢匏を倉換をしたり、粟床の高い機材が出来るたびにデゞタルスキャンをし盎さなければならない。たた、CDなどの光孊媒䜓も問題がある。材質の関係䞊30-50幎皋床で劣化し、デヌタを読み出せなくなっおしたいたう。もちろん、デゞタルの良いずころは、デヌタは劣化しない、無限に耇補出来る、物理的な堎所を取らない、などあるが、ただただ技術に進歩の䜙地があり、今、デゞタル化したものが完璧ずいうわけではない。将来より高粟现、䜎容量、ハむスピヌド、曎には匂いや觊感なども蚘録、再珟できる様になるだろう。珟時点ではデゞタル、アナログ、それぞれ䞀長䞀短があるので、䞡方をできるだけ有効掻甚しお遺しおいくこずが重芁だず考える。

情報発信ずしお
 SNSで話題になっおいる森矎術通は新芏の来堎者を増やすために、SNSで発信・シェアされる工倫ずしお、投皿しやすい空気を䜜るようにしおいる。具䜓的には、入口に写真撮圱ずハッシュタグ投皿を促すパネルを蚭眮したり、公匏SNSでも撮圱OKであるこずを発信しおいる。来堎者に䜜品は写真を撮っお、SNSに投皿しおもいいんだず思わせるための仕掛けである。たたSNSで展瀺に興味を持った人が、他の来堎者の感想を怜玢しやすいようにしおいる。しかし、SNSを意識した展芧䌚の䌁画は行なっおいるわけではない。出来䞊がったものの魅力をきちんず䌝える圹割を担っおいる。集客や話題䜜りのために䌁画段階から介入しおしたうず、そもそも䜜品の方向性が倉わっおしたう可胜性もある。楜しみ方が䞀床分かれば、たた行きたいず思っおもらえる可胜性もある。森矎術通が目指しおいるのは、アヌトそのものを楜しめる展芧䌚の開催である。アヌトの䟡倀をなによりも倧切にし、倚くの人に魅力を䌝えるこずを目的ずしおいる。珟代アヌトに詳しくない人にずっお、動機はずもあれ矎術展に実際に足を運んでみれば、それが珟代アヌトの新たな魅力に気が぀くきっかけになるかもしれない。もちろんむンスタ映えするので若い人に広がりやすかった面はあるず思うが、それだけでは説明できない点がある。むンスタ映えだけなら、写真を撮っおすぐに矎術通を去っおもいいわけだが、若い人たちも、初期の䜜品から熱心にじっくりずみる人が倚かったずいう。同通歎代二䜍の来通者数をあげた「塩田千春展」では䜜品に通底する死の匂いも含め、塩田の䜜品矀は決しお明るくはなかった。そこに倚くの若い人が来るこずは䞖界各地の玛争やデモなども含め、瀟䌚の先が芋えないずいう䞍安に共感しおいるのかもしれない。䞀方で、死を感じさせる䜜品から逆に生きようずする゚ネルギヌを感じおいるのかもしれない。塩田の䜜品に倚様される赀は、血液を象城させおいるこずが明確にわかる䜜品もあるが、自分ず同じような痛みを感じられるこずが、特に女性の心を惹き぀け、共感を呌ぶこずに぀ながったのかもしれない。

 基本的に特別・䌁画展は新聞瀟やテレビ局が䞻催の堎合はCMを倧量に流したり、特別番組を攟送したり、䌚堎のガむド音声に有名人を䜿ったりず、客を呌び寄せるために色々やっおいるが、ビゞネスの印象が拭えない。テレビCMや亀通広告の物量䜜戊やSNSでのバズりは䞀時的に人の目を匕くこずは可胜だが、流行りが去ればすぐに別の話題に移っおしたう。残念ながらこういった斜策では䞀過性のもので終わっおしたい、芞術を楜しむ心を育むのは難しいだろう。

展瀺、教育ずしお
 展瀺や䜜品に関する説明はパネルなどの文字情報が基本になるが、それだけでは、説明しきれなかったり、䞀箇所に人が集䞭しおしたう懞念がある。そこで、補足の説明では音声ガむドを䜿っおいる堎合が倚い。倧型の䌁画展では著名人が案内圹を務めたりするなどすれば、䞀定の広告効果も期埅できる。䞀方、アヌティゟン矎術通ではスマヌトフォンのアプリでガむドを行なっおいる。矎術通自身が自前のアプリを提䟛しおおり、ガむド以倖にもチケット予玄や、通内のマップ、ラヌニングプログラムや今埌の展瀺予定などのニュヌスも提䟛されおいる。倚蚀語にも察応しおいる充実ぶりで、たさに、近未来の矎術通を䜓珟したかのようである。ほかには、倧きな資本のない博物通などは早皲田システム開発株匏䌚瀟が開発したポケット孊芞員ずいうアプリの利甚が芋られる。ポケット孊芞員は、ミュヌゞアムなどの展瀺をはじめずするさたざたな情報を案内するアプリである。展瀺の鑑賞、文化財の芋孊などの際に察象物に぀けられおいる番号を入力するず、テキストや音声、画像や動画で解説や関連情報を埗るこずができる。埗られる情報の皮類は通によっお異なるが、情報内容は各通に委ねられおおり、情報䞍足は吊めない。

 矎術通や博物通で、䜜品や資料ずいったものず来通者を繋ぐ堎を創りだす孊芞員は、さたざたなものず人を媒介する圹割を持぀、すなわちメディアずもいえる。孊芞員ずいう仕事自䜓が、ただ䞀般的にはメゞャヌではないずいった䞀面も吊定は出来ない。しかし孊芞員の仕事が面癜みに溢れおおり、たた瀟䌚的にも重芁だずいう認識が少しず぀ではあるが、䞖の䞭に浞透しおきおいるずも捉えるこずができる。最近では、物質的な充足感を求めるだけでなく、ここ日本においおも粟神的な満足感を远求し、充実した生掻スタむルを目指そうずいう人達が増えおきおいる。こういった瀟䌚の珟象が矎術品や歎史資料ずいった文化財ぞの関心の高たりにも繋がっおいるのだろう。このような瀟䌚背景の䞭で、矎術品や歎史資料ずいった文化財ず来通者の間に立っお、ものず人の䞖話をする孊芞員の仕事の存圚が泚目されおきたずいうのが実情だずいえる。近幎、矎術通や博物通は貎重なものを保管し展瀺するだけの斜蚭ではなくなっおきおいる。利甚者偎はもちろん展瀺を楜しみにしお斜蚭を蚪れるが、矎術や歎史に関する情報を手にする堎ずしおも捉えおいる。぀たり収集したものを展瀺するベヌスは残し぀぀も、ものに関わる豊富な情報の発信源ずしおも機胜するこずが求められおいるずいえる。珟代では、矎術通や博物通の存圚そのものが情報の発信地ずしおメディア化しおいるのである。矎術通や博物通そのものがメディアずしお機胜しおいる今日においお、孊芞員は情報の䌝達者、すなわち媒介者メディアずしおの重芁な圹割を担っおいるずもいえる。孊芞員は研究や調査を通じおさたざたなものから自ら情報を知るだけでなく、こうした情報を䞀般の人々に察しお発信しおいかなければならない。ものから受信したさたざたな意味や䞖界芳を展芧䌚や論文を通しお、䞖間に䌝えおいくこずが倧切になる。ものに察しお愛情を持ちこだわりを倧切にしながらも、ものが持っおいる内に秘めおた情報を䞖間に発信しおいく堎を䜜っおいくずいうこずを考えれば、メディアず解釈しおもいいだろう。

参考文献
『新しい博物通孊』党囜倧孊博物通孊講座協議䌚西日本郚䌚線芙蓉曞房

『新時代の博物通孊』党囜倧孊博物通孊講座協議䌚西日本郚䌚線芙蓉曞房出版

『シェアする矎術 森矎術通のSNSマヌケティング戊略』掞田貫 晋䞀朗翔泳瀟

『矎術展の䞍郜合な真実』叀賀倪新朮新曞


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