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母はそろそろ帰り支度をしているのかも

7月から行動抑制の薬を飲み始めてひと月足らずですっかりおとなしくなった母。
前のように「帰りたい」と言う回数は激減して、一人でどこかへ行こうとしたり誰かの手を握って離さなかったりは無くなった。
それと同時に眠って過ごすことが多くなり食事も取れなくなったり、起きていても 「いらない」「食べない」とはっきり言葉にして拒絶することも増えた。
8月後半からは3日間も何も食べない日もあったりで体重も目に見えて減った。

もともと入所した時から「自分で口にできるものだけでいい。胃ろうや栄養点滴はしない」ことを決めていたけど、改めて『看取り』でいくことを施設と確認した。
(今はいろいろあるのでちゃんと「看取り契約書」というものにサインします)

以前の施設に入所していた時も一度書いたことがあり(その時は奇跡的に回復)実は二度目です。

なんとなく、夏前頃から急に話し出したり「帰りたい」と訴えたりを 最後の力を振り絞っている ように感じていました。

父が亡くなったことは話していないけど、父が「先に来てお迎えの準備もしたし 俺もさみしいからそろそろこっちにおいで」と言っているようにも思えます。

食べられなくなってきたのに薬だけ飲ませる意味はないので、何十年ぶりにたくさんの薬から解放されました。

脳梗塞、心筋梗塞、高血圧、糖尿病…毎日3回の薬の量がこれまでにどれだけたくさんだったか。
元気だった頃に「薬だけでお腹いっぱいになっちゃう」と言っていたのを思い出します。
(さすがに最近はその頃より減ってはいましたが)

水曜日に久しぶりに兄と一緒に面会に行きました(帰りたい願望が強かった先々月〜先月は私も通院時に会うだけで 兄には自粛してもらっていました)

火曜日の看取りの契約の時に、何も知らないはずの母が「お兄ちゃんが来る」と言っていたと聞いたのです。
(私のことは一つも言わないのに😂)

水曜日に行くと運良く母は起きている時でした。
兄の顔をじっと見て、「お兄ちゃんが来たよ」と言うと頷いていました。
それからずっと兄だけを見つめ続ける母。
久しぶりの恋人に会ったみたいです。
兄が動けば視線で追い、2人の写真を撮れば兄はカメラを見ているのに母は兄を見ている。
…わかってるんだけど、なんだか嫉妬しちゃう(私もいるよー!)

兄に手を握ってもらって当たり障りのない話を小声でしていたら、だんだん眠くなったのか2人の話し声が子守唄になったのか静かに眠ってしまいました。

その日は朝ごはんを食べられたようで少しホッとたり、でももうそう長くはないだろうなと思いながら施設を後にしました。

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