朝日を見ずに寝てもいい、10回目のライジングサンロックフェスティバル
はじめに
お盆に、北海道は石狩で実施されている、夏フェス「ライジングサンロックフェスティバル 2026 in EZO」に行ってきまして、その時のことをアウトプットしたいと思います。

気づけば「男4人のおじさんキャンプ」になっていた
北海道・石狩の大地に立つのは、これで通算10回目。
思えば最初の頃は、10人以上の大所帯でワイワイやっていました。陰キャの男女がテントを3,4個ほど建てて、、「次はどのステージ行く!?」「フェス飯食べに行こうよ!」なんて華やかに盛り上がっていた時代も確かにあったのです。
しかし、結婚、子供、仕事、体力の限界、家庭の事情……。
年を重ねるごとにメンバーは1人、また1人と自然淘汰されていき、10回目の節目となった今年、石狩の地に降り立ったのは見事なまでに男4人のおじさんだけでした。
もはや「フェスで全力で騒ぐぞ!」というギラギラした熱気はありません。
ただ「今年もあの場所に帰ってきたな」という、盆の帰省に近い感覚でテントを設営し始めます。


強風、砂、そして無駄になった空調服
10回目ともなればキャンプの手順もお手のもの。
今年もいつものようにビールサーバーを担ぎ込み、BBQの準備を始めました。野外で仲間と飲む生ビール、これさえあればフェスの8割は成功したようなものです。
ところが、今年の(も?)石狩は強烈なトラップを用意していました。凄まじい「強風と砂嵐」です。
風が吹き荒れるたび、視界が白くなるほどの砂が舞い踊ります。テントの中はあっという間にジャリジャリになり、カバンも服もすべて砂まみれ。
外でBBQをしようにも炭が激しく舞い散ってしまうため、仕方なくテントの前室に籠もって肉を焼くハメに。テント内は煙と熱気でサウナ状態。
ちなみに、北海道とは言え、最近の北海道は暑いのがデフォ。
「どうせ今年も暑いだろう!」と意気揚々と持ち込んだ空調服は、吹き荒れる強風のおかげでまったく出番がなく、ただの荷物と化しました。
(前回の記事で触れた使えない乾電池式充電器とともに、今回の「持ってきて失敗したモノ大賞」です)。
なお、飛行機移動×テント泊という環境下で高価なカメラをテントに放置するわけにもいかず、かといってカメラをフェスで持ち歩くというのも重いし、場合によっちゃ壊れてしまいますので、今回の写真はすべてポケットのiPhoneで割り切って撮影しました。
こういう時だけは、OMのTG-7みたいな、コンデジを一個持っていると違うんだろうなって思ったりもします。(けど最近思うんです。iPhoneもすごくいい写真が撮れるんで、これはこれでいいな、って。)

時を超えて響いた『3月9日』。これだけで石狩に来た甲斐があった
そんな砂まみれのサバイバルを忘れさせてくれたのが、今回の個人的ベストアクト、レミオロメンでした。

学生時代、本当によく聴いていたバンドです。しかし、ライブに行けないまま活動休止になってしまい、「もう生で観る機会はないんだろうな」とずっと心残りでした。それが巡り巡って、最近復活。
近くの関東のフェスにも散会していますが、私の予定とは合わず。。
このままレミオロメンとは機会が合わないこともあるかも・・・と思っていたところ、このライジングサンで見ることができました。
レミオロメンのステージでは、一番最初に有名曲、『粉雪』をやり、その後は懐かしい曲をいくつもやってくれ、、そして最後には『3月9日』という、フェスを分かっているな、という選曲でした。
そして、『3月9日』のサビになったところで、全身に鳥肌が立ちました。
北海道の広大な空の下、風に吹かれながら聴くあの歌声。
胸の中に、学生時代の情景や、当時涙を流しながら見ていたドラマの切ないシーンが一気にフラッシュバックしてきて、グッときてしまいました。
年を取ると涙もろくなるものです。(急におじさん感出すやん)
「あぁ、この曲を聴くために、砂嵐に耐えてここまで来たんだな」
そう心から思える、忘れられない時間になりました。





なんか宗教っぽくてアレだった
おじさんの夜明け:数年ぶりの朝日を前にして、ぐっすり寝る
ライジングサンといえば、夜通し音楽が鳴り響くオールナイトフェス。そして、最後のステージとともに昇る「朝日」を浴びるのが最大の醍醐味とされています。
しかも2026年の今年は、ここ数年曇りと、朝日に恵まれなかった石狩に、数年ぶりに素晴らしい朝日が昇ったそうです。
……「そうです」と伝聞調なのはなぜか。
はい、トリのサンボマスターが始まる頃、私たちおじさん4人はテントの中で泥のように爆睡していたからです。
若い頃なら「せっかくだから最後まで起きて朝日を見なきゃ損だ!」と意地を張っていたかもしれません。ですが、トリのアーティストにそこまで強い思い入れがなかった我々に、深夜の寒さと睡魔に抗う理由はありませんでした。
「無理して全部観なくていい」「眠くなったら寝る」。
誰に気兼ねすることもなく、自分の身体の声を最優先してシュラフに潜り込む。この潔い脱力感こそが「おじさんのフェス論」です。
(正直に言うと、5年目くらいからこれでしたが・・・)

おわりに
~それでもやっぱり、この場所が好きだ~
目が覚めると、テントの隙間からすっかり昇りきった太陽の光が差し込んでいました。
メンバーは減り、身体は砂まみれでバキバキでジャリジャリになり、朝日すら見逃して寝過ごす始末。テントの撤収も、周りより遅いほうになってしまってます。
航空券代や高いフェス代。前泊や後泊のホテル代やBBQや道具代と、決して安いお金ではありません。
なのにせっかくの朝日を見ずに、アーティストを見る数も減り、ビール三昧。
端から見れば「何しに行ったんだ」と言われるでしょう。

それでも、日本4大フェスと称される石狩の空気感と、気心知れた仲間と飲むビール、そして時を超えて聴けたあの名曲。それだけで、今年の夏も満足でした。(けど、さすがにもう毎年の値上げは勘弁してほしい。)
来年もまた、きっと男4人で文句を言いながら、この広大な大地に帰ってくるのだと思います。
そんじゃあ、また🐙
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