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モウリーニョのレアル、開幕戦プレビュー


レアル・マドリードの開幕戦は、なぜ「第2節」から始まるのか

ラ・リーガはもう始まっています。
8月15日に開幕し、すでに1節が消化されました。

けれどレアル・マドリードは、まだ1試合も戦っていません。今季初戦は8月22日のエスパニョール戦。しかもこれ、第1節ではなく第2節なんです。

理由はワールドカップです。北中米W杯の日程が例年より後ろにずれた結果、代表選手を多く抱えるクラブの第1節が延期になりました。
レアルの第1節レアル・ソシエダ戦は、4日後の8月26日に行われます。

つまり今週末の試合は「第2節だけど今季初戦」。ジョゼ・モウリーニョがレアルの監督として公式戦のベンチに座る、その最初の90分です。


モウリーニョ第2次政権

  • 就任は6月11日。契約は2029年6月までと報じられています

  • プレシーズンは無敗で終了。最終戦はシャルケ04に0-3

  • 昨季のレアルは無冠。その立て直しを託されての復帰です

派手な言葉より先に、まず結果を求められる状況で始まるシーズンです。


プレシーズン最終戦から読み取れる3つのこと

8月16日、ゲルゼンキルヘンでのシャルケ戦。0-3で勝ち切りました。
得点者と時間帯を並べると、この試合の性格が見えてきます。

  • 6分 エムバペ … 相手のパスミスを拾ってそのまま流し込む

  • 20分 ハイセン … アルダ・ギュレルのCKからヘディング

  • 57分 カルロス・エスピ … カレーラスのクロスをファーサイドで合わせる

1つめ。エムバペのコンディションが良い。
45分間の出場でSofascoreレーティング8.2、MVP評価でした。
シュート3本(枠内2)、キーパス2本。
W杯で得点王(10得点)を獲った選手が、そのままの状態でシーズンに入ってきます。

2つめ。セットプレーが機能している。
ハイセンの得点はギュレルのCKから。モウリーニョのチームは伝統的にセットプレーの精度が高く、その色が早くも出ています。
エスパニョール戦でも、ここは注目点になります。

3つめ。カルロス・エスピという名前を覚えておく必要がある。
今夏加入の若手FWが、プレシーズン最終戦で結果を出しました。
序列は決して高くないはずですが、モウリーニョは結果を出した選手を使う監督です。


今夏の補強6人は、スカッドをどう変えたのか

レアルは今夏、6人を獲得しました。総額は約2億4000万ユーロと報じられています。

守備ラインの両サイドとセンターに、完成された選手を入れています。
これは若手を育てながら戦うのではなく、今すぐ勝つための補強です。

わかりやすい変化がひとつ。ディーン・ハイセンが背番号4を継承しました(8月10日にクラブが公式発表)。アラバの退団で空いた番号で、かつてセルヒオ・ラモスが背負っていたものです。本人は「4番にふさわしい選手になる」とコメントしています。シャルケ戦でも得点したこの選手には、クラブが本気で期待しているということです。

そして中盤。ベルナルド・シウバとフェデリコ・バルベルデのダブルボランチが有力と報じられています。ダブルボランチとは、中盤の底に2人を置く形のこと。ボールを落ち着いて扱える選手と、走ってスペースを埋められる選手を組ませる構成です。


「20人+負傷者」構想は、なぜ詰まっているのか

モウリーニョは公然とこう言っています。「短いスカッドがいい。20人+負傷者だ」

現有は26人。単純計算で3人多い。そこで放出候補としてラウール・アセンシオ、エドゥアルド・カマヴィンガ、フェルラン・メンディの名前が挙がっていると報じられています。

ところが、進んでいません。

  • カマヴィンガは、マンチェスター・ユナイテッドからの4000万ユーロ規模のオファーを断って残留を選んだと報じられています

  • メンディには、クラブが動かせるだけの具体的なオファーが届いていないとのことです

  • アセンシオにはリヴァプールが動いていると報じられていますが、本人は右大腿直筋の負傷で4〜6週の離脱中とされています

なぜモウリーニョは薄いスカッドを求めるのか。ここは推測ではなく、この監督の一貫した方法論として説明できます。彼のチームは役割が明確に固定されたブロック守備を土台にします。全員が同じ絵を共有していることが前提なので、序列が曖昧な選手が多いほど、その絵はぼやける。だから人数を絞る。過去のクラブでも同じことをしてきました。

ただし、これは選手側から見れば「試合に出られない人間を放り出す」という話でもあります。カマヴィンガが残留を選んだのは、その宣告を受け入れなかったということです。
開幕直後から、この緊張はピッチ上に出てくる可能性があります。

※放出候補に関する情報は、いずれも報道ベースです。クラブの公式発表ではありません。


エスパニョール戦、見るべき3つのこと

ここからがこの記事の本題です。

① 中盤の組み合わせ

予想される先発は、ベルナルド・シウバとバルベルデのダブルボランチを軸にした4-2-3-1、あるいは4-3-3です(報道ベース)。

ここで見てほしいのは、ボールを失った瞬間に、この2人がどこに立つかです。モウリーニョのチームは、奪われた直後に前から追いかけるのではなく、まず自陣に戻って形を作ることを選びます。カルロ・アンチェロッティ時代のレアルとは、この最初の3秒が違うはずです。

② 守備ブロックの高さ

エスパニョールは昨季11位。18試合勝ちなしという時期を経て、5月17日のオサスナ戦(2-1)でようやく残留を決めたチームです。ホームで格上を迎える立場として、引いて守ってカウンターを狙うのが自然な選択でしょう。

その相手に対して、モウリーニョのレアルがどの高さに守備ラインを置くか。相手が引いてくるなら押し上げるのが定石ですが、この監督はしばしば「押し上げない」選択をします。カウンターのスペースを消すためです。退屈な立ち上がりになるかもしれませんが、それは意図された退屈です。

③ 注目選手:ベルナルド・シウバ

1人だけ挙げるなら、この選手です。

見てほしいのはハーフスペース(ピッチを縦に5分割したときの、中央とサイドの間の帯)に入ったときの体の向き。ここで受けて前を向けると、一気に決定機を作れます。
逆に、モウリーニョのチームでこの手のタイプは「守備のタスクが増えて消える」ことがあります。


予想スコアと結論

レアル・マドリードの 2-0 勝利と見ています。

根拠は3つです。

  1. エムバペのコンディションが明らかに良い。プレシーズン最終戦で45分・MVP評価という状態で入ってくる

  2. エスパニョールは昨季11位で、開幕直後にレアル相手にリスクを取る理由がない。引いて守る展開が濃厚

  3. モウリーニョの初戦は、歴史的に堅く入る。派手に打ち合う試合にはなりにくい

引いた相手を崩すのに時間はかかるでしょう。前半0-0でも驚きません。ただ、セットプレーという明確な武器がある以上、無得点で終わる姿は想像しにくい。

一方で、大量得点も期待しないほうがいいと思います。この監督が初戦に求めるのは、勝ち点3とクリーンシートです。


次は、ベルナベウ

エスパニョール戦の4日後、8月26日に延期分の第1節レアル・ソシエダ戦があります。こちらがベルナベウでの今季初戦。モウリーニョが本拠地に帰る日です。まずは22日、その序章を見届けましょう ⚽



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