日本のガソリン代167円は高い?安い?世界と比べてわかった衝撃の格差
世界のガソリン代を日本円で比較!なぜここまで差がつくのか?2026年4月最新データ
日本で給油するとき、「最近高くなったな」と感じることはありませんか?でも実は、世界に目を向けると、日本はまだ恵まれているほうだったりします。今回は2026年4月時点の最新データをもとに、世界16か国以上のガソリン価格を日本円で比較。なぜ国によってこれほど差があるのか、そして今後の価格はどうなるのかまで、まとめて解説します。
【2026年4月現在の世界ガソリン価格ランキング(1リットルあたり・日本円換算)】
安い順に並べています(1USD=158円、1EUR=177円で計算)。
・ロシア 約90円
・サウジアラビア 約98円
・アメリカ(平均) 約139円
・日本 約167円
・中国 約174円
・インド 約186円
・ブラジル 約190円
・カナダ 約198円
・オーストラリア 約205円
・韓国 約220円
・イギリス 約281円
・フランス 約332円
・ドイツ 約373円
・オランダ 約412円
・シンガポール 約413円
・香港 約533円
世界平均は約235円です。日本の167円は世界基準で見るとかなり安い水準です。
【なぜ安い国があるのか?】
ガソリンが安い国には、大きく3つの理由があります。
まず「産油国」であること。サウジアラビアやロシアは、自国で大量に石油を採掘・精製できるため、原油のコスト自体がほとんどかかりません。流通コストも最小限で済むため、消費者へ非常に低い価格で提供できます。サウジアラビアは約98円という価格でも国として十分な利益を出せる構造になっています。
次に「政府補助金」の存在です。一部の産油国や新興国では、エネルギーを国民に安く提供することを国策としており、政府が価格を人為的に抑制しています。ロシアの約90円という価格も、こうした補助の恩恵を大きく受けています。
もう一つが「税率の低さ」です。アメリカが約139円と比較的安い理由はここにあります。アメリカは世界最大の産油国でありながら、ガソリンへの税金が日本や欧州に比べて非常に低く設定されています。州ごとに税率は異なりますが、全体的に税負担が軽いため、消費者にとって安い価格が実現しています。
【なぜ高い国があるのか?】
一方、香港(約533円)やシンガポール(約413円)、欧州各国(300〜400円台)が高い理由も明確です。
最大の要因は「税金の重さ」です。EUのガソリン価格のうち、約52%が税金です。フランスやドイツ、オランダなどは環境政策・道路財源・社会保障の観点から、ガソリンに非常に高い税率を課しています。特にオランダはEU最高水準の税率を誇り、1リットルあたり約3.76ドルもの税金がかかります(Tax Foundation調べ)。
香港やシンガポールが飛び抜けて高い理由は「土地面積と都市設計の思想」にあります。この2都市は公共交通機関が非常に発達しており、政府が意図的にガソリン価格を高くすることで、車の利用を抑制し、環境負荷を減らす政策を取っています。香港約533円という価格はその象徴です。
また、産油国でなく輸送コストがかかる国、例えばオーストラリア(約205円)や韓国(約220円)も、輸入コスト+税金で日本より高くなります。
【日本のガソリンはなぜ167円で済んでいるのか?】
日本は産油国ではなく、原油をほぼ100%輸入しています。それでも167円と世界平均(約235円)を大きく下回っているのは、政府の補助金制度のおかげです。
2026年2月末、アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃を契機に原油価格が急騰。ホルムズ海峡の実質的な封鎖により、日本のガソリン価格は3月16日に1リットル190.8円という史上最高値を記録しました。
これに対し政府はすぐに石油備蓄の放出と補助金制度を再発動。1リットルあたり48.1円という大規模な補助を石油元売り会社に直接支給することで、小売価格を約170円程度に抑えました。消費者が申請する必要はなく、給油するだけで自動的に恩恵が受けられる仕組みです。
また、ガソリンの暫定税率(1リットルあたり25.1円)が2025年12月末に廃止されたことも、価格抑制に一定の効果をもたらしています。
ただし、日本のガソリンにはすでに本則税率(28.7円/L)、石油税、消費税など複数の税が重なっており、「税金の二重課税」として長年問題視されていることも事実です。
【中東情勢が世界価格に与えた影響】
2026年2月28日に始まったアメリカ・イスラエルによるイラン攻撃は、世界のエネルギー市場に激震をもたらしました。ホルムズ海峡は世界の原油輸送量の約20%が通過する重要な海上輸送路であり、その封鎖は直ちに原油価格を押し上げました。
EU平均のガソリン価格は2月末から4月初旬にかけて約15%上昇。アメリカでは1ガロン2.94ドル(2月)から3.58ドルへと約20%跳ね上がり、カリフォルニア州では5ドルを超えました。85か国以上で値上がりが確認されています。
その後、4月初旬に停戦合意の報道を受けてガソリン先物が10%以上急落するなど、現在も価格は中東情勢に連動して大きく揺れ動いています。
【今後のガソリン価格はどうなる?】
日本国内の見通しとしては、短期的には「横ばい〜緩やかな下落」が有力です。停戦が維持され原油供給が安定すれば、150円台への下落も視野に入るとの見方も出ています。ただし、停戦の履行状況や中東情勢の再悪化リスクもあり、予断は許しません。
中期的には以下の3つのポイントが価格を左右します。
ひとつ目は補助金の行方です。現在の補助金は原油価格が下がれば補助額も縮小し、最終的には終了するシナリオが想定されています。補助終了後は一定の値上がりが避けられない可能性があります。
ふたつ目は税制の見直しです。日本では暫定税率廃止後の財源確保として「走行距離課税」などの新たな課税方式が検討されています。EVや燃費の良い車が増え、ガソリン税収が減少する中で、政府はどう財源を確保するかという課題に直面しており、新たな課税が導入されれば価格に影響が出ます。
3つ目は円安・円高の動向です。日本は原油を全量輸入しているため、為替レートがそのまま価格に反映されます。1ドル=158円という現状の為替水準が続く限り、輸入コストは高止まりします。
世界全体で見ると、EV(電気自動車)の普及加速やOPECの生産方針、地政学リスクが複雑に絡み合い、原油価格は依然として不安定な状況が続く見通しです。専門家の間では「今後数年は大きな変動が繰り返される」との見方が支配的です。
【まとめ】
ガソリン価格は「原油の国際価格」「各国の税率」「政府補助の有無」「為替」という4つの要素で決まります。
産油国のロシア・サウジは安く、税金が高い欧州・香港・シンガポールは高い。日本は産油国でありながら補助金と税制改正により、世界平均を大きく下回る水準を保てています。
しかし補助金はいつか終わります。中東情勢、円相場、国内税制——これらのどれか一つが大きく動けば、価格は簡単に変わります。日常的な生活費に直結するガソリン代だからこそ、世界の動きとセットで見ておくことが大切です。
※価格はすべて2026年4月時点の参考値です。為替・現地価格の変動により実際とは異なる場合があります。
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