【日常エッセイ】高校PTA、思ってたんと違う
思ってたんと違う。
全然会議に出られん。
分かってたけど、やっぱり遠い。
わたしはこの春から長男の高校PTAに入った。
お世話になっている年上の方に「楽しいで!」と声をかけてもらい、
「楽しいんやったらやろうかな」
そう簡単に考え、入ったのだった。
安易だった。
入ってみたら「楽しくない」ことが次々に出てきた。
そもそも家から高校までが遠い。
平日の勤務時間に会議がある。
なんか分からんところで揉めてる。
あぁ。
わたしは自分の時間が大事だ。
しんどいことはしない、心にそう決めている。
高校のPTAはそもそも強制ではない。
やるかやらないかは自分で決めていいのだ。
それなら、
「やると言った手前、最後までやらなきゃ」
みたいな建前は、もうやめよう。
6月の文化祭が終わったら、辞めさせてもらおう。
そう決心していた。
文化祭。
それは、長男の高校では一番大きなイベントである。
PTAとしてもブースを出し、飲料販売をする。
一本100円。
昨年はすごい人気だったのだそうだ。
とにかく、そこまでは人出はいるだろうし、これが終わったらやめよう。
心は決まっていた。
当日は、朝8:00に学校へ集合。
7:00過ぎに自宅を出発した。
普段、仕事へ行くよりずいぶん早い。
正直、それだけでもしっかり憂鬱だった。
そうは言いつつ、
その場にいくと、なんだかんだで体が勝手に動くから不思議だ。
氷をクーラーボックスに敷き詰め、段ボールをたたみ、大量のジュース達を冷やしていく。
ほとんど会議なんて行っていない。
役員さんとも、ほぼ初対面。
だけど、思いのほか息はぴったりだった。
そうして、気がつけば、わたしは店頭に立っていた。
ブースに並ぶ高校生を前に自然と口元がゆるむ。
聞こえてきた会話の断片に、可愛いなぁと感じていた。
そして、たまたま会ったママ友に手を振ったとき、わたしははっきりと自覚してしまったのだ。
めちゃくちゃ楽しんでるやん、わたし。
100円やでー。
どれにしようか?
PayPayで払う?
はい、ありがとうね。
たったそれだけ。
だけど、子どもたち一人ひとりと言葉を交わしながらジュースを渡す、その簡単なやりとりに、わたしは想像以上に元気を分けてもらっていたのだ。
そうやってあっという間に350本の飲料は売り切れた。
2時間かからなかった。
後片付けもテキパキと力を合わせて、予定より1時間早く終了。
中心になって準備してくれたお母さんには、
「ありがとう」と「お疲れさま」の気持ちでいっぱいになった。
それにしても、屋外って、そこにいるだけですごく消耗する。
準備から片付けまで、ほんの数時間だけだったのに、一度腰を下ろすともう立てなかった。
立ちたくなかった。
目はしょぼしょぼ。
肩も重い。
それでも、不思議だ。
帰り道、
来年はどんなジュースを準備しようかなと、
わたしは、考えているのだった。

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