桜散る頃
抱きしめると君は泣くよね。
どうして泣くのって聞くと、子供みたいに泣きじゃくるし、
困まります 笑
君の涙でぼくの唇を湿らすと、とうとう鼻水も出てくるから、
すかさず啜ってあげると、「鼻水はイヤ」って、やっと笑ってくれる。
抱き合って、重ね合うたび君は果てて、
そのまま君は寝入ってしまうよね。
いつも「寝ちゃってごめんね」って、君はホントにすまなそうにあやまるけど、
いいんだよ、果てた瞬間に落ちてしまうって、最高に幸せじゃろ?
ぼくはしばらく、君の子供のように眠る顔と、寝息を聞いている。
そしていつも君につぶやいてるんだ。
「幸せなのか?」って。
知らないだろうなぁ
ぼくの閉じていく人生。
この薄汚れた人生に、美しい君がいてくれたから、
真っすぐ、ぼくを愛してくれる君がいてくれたから、
ぼくは、人生が美しいって思えたんだ。
だからいつも、ぼくにしか見せない君の、素顔の寝顔に聞いていた。
ぼくがいる人生を、君は美しいって思えてるかな
ぼくといる人生で、君の望む道は見えているのかな
ぼくは君をちゃんと愛せていたのかな
今年もまた桜散る季節だ
君がいないこの部屋は、色あせた灰色に見えるけど、舞う桜の淡い桃色だけが、あの日の君の頬の色を思い出させる。
遠すぎて、君の残り香などないこの部屋。
遠い記憶のことなのに、繋いだ君の手の温もりだけは、今でもここにあるよ。
いつも電話で話すたび、「ぎゅっとしてくれないかな」って、
おねだりしてたな。
花は散るから美しい
風に煽られて、白く爆ぜるように散っていく花びら。
その、ひとひら ひとひらが、君がこぼした涙の粒に見えるよ。
この桜の花びらに乗せれば、きっと声は届きそうだから、
美しい心を ありがとう
