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「最強のデジタルフォワーディングサービス」を作るために、私が考えていること

Shippioオペレーションチームの寺尾です。私は2021年に新卒で日系フォワーダーへ就職し、2024年8月にShippioへ転職しました。現在、輸出・輸入の国際輸送業務とその改善活動を行っています。今回の記事では私が考えるShippioのデジタルフォワーディング事業の理想形と、それに対してどのような思考で日々取り組みを行っているのかご紹介します。

私にとっての「理想形」とは

Shippioのデジタルフォワーディングが目指すべき提供価値は何か。私は「驚異的な速さと品質でお客様の脳のメモリを解放すること」と考えます。非常に挑戦しがいのある目標ですが、実現すれば最強のデジタルフォワーディングサービスが提供できると思っています。
ここから逆算すると、現状不足しているのは大きく2つ。輸入業務の効率化と、輸出業務の標準化です。この2軸を中心に日々の改善を回しており、本noteではその事例をご紹介します。

取り組み①:Shippio Worksの現地代理店展開

かつては現地代理店とのやり取りを全件メールで管理していました。情報の過不足や認識のズレ、その解消のための往復。こういった本来やらなくていいはずの時間が積み上がっていました。
それを解消すべく、物流事業者様向け自社プロダクト「Shippio Works」の現地代理店展開を推進し、結果として情報伝達の工数削減や各種データの自動連携が実現。顧客への情報提供速度の向上に繋がりました。

紹介MTGの様子

この取り組みの背景にある考え方は、「率先して転換点を作る」ということです。より優れた仕事の仕方があるならば既存のやり方を捨て、まず自分がやってみる。賛否がある中でも価値を信じて動き続けることで、少しずつ周囲の景色が変わっていく実感があります。
特に、価値観や常識、言語が異なる海外代理店との協働においては「阿吽の呼吸」は通用しません。だからこそ、私はあえて「性悪説」に立って仕組みを作ることを大切にしました。
性善説で業務ルールを作ると、最初はうまく機能しているように見えますが、結局はどこかで無理が生じ、働く人々が疲弊してしまいます。頑張る個人の善意や根性に依存するのではなく、仕組みの力で自然と高い品質が担保される状態を作る。それが、言語や文化の壁を超えて、関わる全員がハッピーに働ける唯一の道だと考えています。

取り組み②:AIとの協働

現地代理店から届く英文メール・チャットを翻訳・読解したうえで、後続タスクを判断・実行する。以前はこれをすべて人力でこなしていました。この判断プロセスを徹底的に言語化し、AIに一部代替させることで優先対応すべき案件への着手速度や対応品質が向上しました。直近では現地代理店からのメッセージを起点に自動で後続作業が行われる仕組みも構築済みで、これは人間が急いで行っていては到底成し得ないスピードと品質が実現していくことを意味します。

ここで大事にしている設計思想があります。まず輸入業務全体を「大きな一つの仕事」ではなく一定単位の「定型タスク」として分割・定義する。その後、タスクごとにAI等を使って生産性を上げていくというものです。この順番を守らないと、AIに渡せるものが何もない状態になってしまいます。

AIとは一見関係無いように見えますが、この考えの原点は学生時代のアルバイト経験にあります。大手飲食チェーンで約4年間アルバイトに没頭し、そこではタスクごとに作業手順・設備動線・人員分担が徹底的に設計されていました。誰がやっても品質が保たれる。個々人の労働力が無駄にならない。評価もクリアになる。この洗練されたオペレーション化が、働く人を幸せにするのだと肌で感じました。「仕組みを知らないと気が済まない」という性分もありますが、それは単なる好奇心ではなく「真面目に頑張っている人が適切に報われてほしい」という願いと、ずっとセットになっています。働く土台が安定しているからこそ、お客様にとって価値のある提案や、より良い体験に繋がるオペレーション変更が可能になると信じています。

アルバイトの経験って無駄にならないなぁ、としみじみ

だからこそ、私は無理にAI化する必要はないと考えています。大切なのはAIと適切に協働すること。ただそのためには、人がどの場面でどのように価値を発揮するのか先に整備しなければなりません。整備なき自動化は、ただ複雑さをAIに押しつけるだけであり、それでは「働く人を幸せにする仕組み」にはなり得ないからです。

取り組み③:輸出業務のマニュアル化

私がアサインされた昨年秋頃まで、輸出業務は「何をいつ・誰が・どのように実施すべきか」が初心者には全く判別がつかない状態でした。
過去案件を参考に手探りで業務を進める日々は生産性が低く、早急な構造化が必要だと危機感を持ちました。ある意味、よそ者の目線で業務解剖に着手できたとも言えます。
そこでパターン分類・タスク実施タイミングの明文化・マニュアル整備を進めた結果、業務を分担できる体制が整い、より複雑な判断を要する非定型業務に集中できるようになってきました。
言語化の難しさは、やる前から感じていました。「複雑だから」「分岐が多すぎるから」など様々な理由で難しく見える。でもここで逃げたら分業もAI活用も一歩も進みません。地味で根気のいる作業ですが、これをやりきることこそが非エンジニアである実務担当者の使命だと、今は確信しています。

おわりに

私たちが目指すのは、単なる効率化ではありません。驚異的な速さでお客様の脳のメモリを解放し、誰もが本来の創造的な仕事に「没入」できる世界を実装することです。 現場のナレッジとテクノロジーを掛け合わせ、国際物流の新しいスタンダードを自らの手で創っていきたい。そんな志を持つ方と一緒に、この挑戦を加速させていけるのを楽しみにしています。


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