看取りケアについて
先日所属しているユニットの利用者様が1名お亡くなりになりました。私は4月から異動になり支援させていただくことになったので、関わらせていただいた期間は短い期間になります。
特別養護老人ホームで看取りケアをしている施設だと必ず経験するお別れ。まだ介護の仕事を始めた頃は看取りケアをしていない施設で従事していたので、急変が起こった時以外はお看取りすることはなく、最期が近づいてくると協力医療機関へ入院するのが当たり前でした。その施設で看取りケアをするかどうかの話が出た時も現場職員の反対から採用されることはありませんでした。その頃の私も反対でした。日勤帯では、他の介護職員もいますし、他職種の職員もいますが、夜勤帯では一人で20名の利用者様のケアをするため、負担が大きいと思っていたからです。看護師はオンコール体制でした。
それからしばらくして転職し、看取りケアをしている施設で働くことになりました。普段の夜勤でも一人で9時間2ユニットの利用者様をケアしなくてはならないので、事故が起こらないといいな、急変がないといいなと思っていましたが、看取り対応の利用者様がいることでまた違った緊張感がありました。最初の頃は怖さが強くあり、夜勤が心配な時期が続きましたが、そういった夜勤を幾度と経験したり、研修を受講したり、看取りに関する書籍を読むことで程よい緊張感を持つまでになれました。
それから何名もの方をお看取りすることになりました。最期が近づくと心拍数が増えたり、下顎呼吸になることが多いですが、その方々の最期はその人独自の最期でした。それぞれ違った人生を歩んできた人たちですからそれぞれ違った最後になるのは当たり前のことなのかもしれません。そういった唯一の時間に関われることは貴重なことなのだと考えるようになりました。それと同時に全てのケアがその方の最後のケアになるのかもしれないと思いました。日常の会話や入浴介助や排泄介助、口腔ケアやモーニングケアなど。先日お亡くなりになった方も亡くなる数日前に最後に口にしたのは昔からよく食べていたアイスクリーム。それを介助させてもらったのは自分でした。
今でも夜勤の緊張感はありますが、あの頃と比べると緊張感よりも使命感の方が強くあるような気がします。利用者様の最期に関わらせてもらえる使命です。なので、今は看取りケアをすることには賛成です。
看取り対応の利用者様だけに尊厳あるケアを心掛ければ良いと思っているわけではなく、縁あって関わりを持つことができた他の利用者様にとっても尊厳あるケアをしていければと思っています。介護の仕事は、経験や年齢を重ねることで様々な想いがアップデートしていく職業だなと思います。
