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シュノーケル付けて

※  前回に続き、今回も昆虫のお話に
 なります😅
 画像は有りませんが、 
 苦手な方はどうかご無理の
 無いようにお願い致します🙏

◆─☆─◆─☆─◆─☆─◆

 梅雨の朝は、ランドセルが濡れない様に、傘の柄を肩に掛けて、誰も居ない1人の道で、クルクル回しながら歩く。

 子どもの足で片道30分の道程は
忘れ物をして引き返そうものなら、大遅刻確定で、しかも歩いても歩いても減らない長い道が2ヵ所あった。

 退屈しのぎに、雨の日は傘を回したり、男の子は大きく風を受けて反転させて、傘の骨を変な形に折って帰るのが当たり前だった。

 そんなある日。
 行きはヨイヨイ。
 帰りは…

 通学路の長い道の内、家に近い長い道に異変が現れた。

 道の至る所に蠢(うごめ)く
 しっぽ(シュノーケルと呼ばれる呼吸器)を付けた、限りなくとある幼虫に良く似たハナアブの幼虫。

 背中に1本黒い筋が有り、ウニウニとしっぽを動かしながら、雨水で潤うアスファルトの上を団体で占拠していた。

 通り過ぎた車が、当然それらを避けることもなく、プレスしていく。

 その様相は「カオス」

 野鳥の落とし物に似て非なるものだが、そんな色をしていた。

 雨の日の匂いは好きだが、プレスされた臭いが押し寄せてきて、生臭さに磨きが掛かっていた。

 ウワァァ( ̄□ ̄;)!!

 運良く生き残ったシュノーケル付きの幼虫の別名は「おながうじ」

 平仮名だと、さっと見なら、牛の仲間かな?なんて、ウッカリ思い込んでしまいそう😅

 ひらがなのフォルムに感謝。

 などと、呑気にしては
いられなかった。

 ひと度、足を踏み入れたら、子どもの足でさえも置けない密度で、
歩行に支障を来たすほどに居た。

 どこからこんなに這い上がって来たんだろう?

 蓋の無いU字溝の側面を
伝いながら、次々と道路に広がって、ウニウニと這っている。

 彼らはハナアブ。

 成虫になるとハエ系のお顔で吸蜜して(どの顔でもOKだが)、花から花へと飛び回る無害な生き物だが、
幼虫の時には、汚水や腐敗したものから栄養を得て育つという。

 食性の変化も劇的だ。

 ということは、衛生的な環境ではなかったから出現したのだなと、結論付け出来た。

 確かに、そのピークは2~3年で、その後には起こらなくなっていた。

 あの頃の大人達が、下水道に某かの手を打って下さったのかもしれないが、定かではなく、あくまでも憶測に過ぎない。

 ハナアブが菜の花に飛んで来ているところを見ると、密かに生き延びて、何処かでウニウニと蠢きながら、蛹化して羽化して来たのだろうな。

 おながうじさんとの再会は、決して望むところではないのだが、
あの光景と生臭さは、今も鮮烈に記憶されているのである。

 

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