小学生になっても、なぜかトトロは真剣に見る
夏休み。
時間があるときには、子どもたちと映画を見たり、昔好きだったアニメをつけたりしています。
子どもたちも小学生になりました。
幼稚園の頃に好きだったアニメを久しぶりにつけても、今ではずっと見ていることはあまりありません。
最初は見ていても、そのうち別のことを始めたり。
まあ、そんなものだよね。
大きくなったし、好きなものも変わっていくよね。
そんな中、久しぶりに『となりのトトロ』をつけてみました。
すると。
ずーっと見ている。
しかも、結構真剣に。
何度も見たことがある映画です。
幼稚園の頃にもよく見ていたし、話だって知っています。
それなのに、テレビの前から離れない。
「トトロって、何がそんなに魅力的なんだろう?」
子どもたちを横から見ながら、そんなことを考えていました。
知っているのに、ちゃんと笑う
バス停で、サツキとメイの隣にトトロが立つ場面。
サツキから傘を借りたトトロが、初めて傘を差します。
木から落ちてくる雨粒が、
ポツ。
ポツ。
傘に当たるたびに、トトロの表情が変わる。
そして最後にはジャンプして、
バツバツバツッ!
木から大量の雨粒が落ちてきます。
その場面を見て、子どもたちは爆笑。
いやいや。
何回も見てるよね?
このあとどうなるかも知ってるよね?
それでも、おもしろいらしい。
トトロが傘に雨粒が当たる音を楽しんでいる姿を見て、分かっているのに笑っています。
そういえば、カンタがサツキに傘を渡す場面も。
今は、
「きっと、カンタ、サツキのこと好きなんだよ」
なんてことも分かって見ている。
幼稚園の頃に見ていた『となりのトトロ』と、今見ている『となりのトトロ』。
同じ映画なのに、見えているものは少し違うのかもしれません。
「自分だったら?」が自然に出てくる
見ながら、こんな話もしていました。
「まっくろくろすけって、本当にいるの?」
そして、バス停の場面では、
「もしバスを待っていて、隣に急にトトロがいたらどうする?」
「怖いから固まるよね」
そんな話で盛り上がります。
これを聞いていて、
子どもたちはただ映画を見ているだけではなくて、
自分だったらどうするんだろう?
と、知らないうちにトトロの世界へ自分を入れているのかもしれない。
まっくろくろすけ、本当にいるのかな。
トトロに会ったらうれしいかな。
でも、あんなに大きかったら怖いかな。
ネコバスには乗ってみたい。
映画の中の出来事なのに、自分の世界と完全には切り離されていない。
もしかしたら、そこもトトロのおもしろさなのかもしれません。
年齢が変わると、見えるものも変わる
幼稚園の頃なら、
トトロ!
ネコバス!
まっくろくろすけ!
そんな不思議な存在そのものを楽しんでいたのかもしれません。
でも、小学生になった今は、人の気持ちや関係も少しずつ分かるようになりました。
メイの行動を見て思うこと。
サツキの気持ち。
カンタの態度。
そして、
「自分だったら?」
と考えること。
成長したからこそ見えるものが、少しずつ増えているのでしょう。
そして、それは子どもだけではない気がします。
私も以前、三鷹の森ジブリ美術館へ行ったとき、とても楽しかったのを覚えています。
大人になったって、トトロの世界に入ればワクワクする。
今回も映画を見ながら、
「ネコバスの場面は見たい」
と思って、その場面はしっかり見ていました。
子どもの頃とは違うのに、やっぱり好きなんですよね。
何歳になっても、入り込める世界
幼稚園の頃にも見ていたトトロを、小学生になった子どもたちが真剣に見ている。
その横で、大人の私もネコバスを見逃さないように見ている。
それを考えると、『となりのトトロ』には「この年齢だから楽しめる」という境界があまりないのかもしれません。
小さな頃は、
「トトロって本当にいるのかな」
と思っていたかもしれない。
少し大きくなった今は、
「自分だったらどうする?」
と考えたり、登場人物の気持ちや関係に気づいたりする。
そして大人になった私は、昔見たときとはまた違う気持ちで、あの世界を眺めています。
同じ映画なのに、見る年齢によって楽しみ方が少しずつ変わっていく。
だから、何度見ても終わらないのかもしれません。
夏休み。
テレビの前で、何度も見たはずのトトロに爆笑している子どもたち。
そんな姿を見ながら、思いました。
じゃあ、もう少し大きくなったときには、どんなふうにトトロを見るんだろう。
中学生になったら。
高校生になったら。
そして、もっと大人になったら。
今とは違う場面で笑ったり、今は気づいていない誰かの気持ちが分かったりするのかもしれません。
幼稚園の頃とは違う見方をしていることに、今回気づいたからこそ。
またしばらく経った頃に、一緒にトトロを見てみたい。
そのとき子どもたちが、どんなことを言うのか。
それも、これからのちょっとした楽しみになりました。
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